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UFOキャッチャーで商売の鉄則を学ぶ

人は“無料”というワードに弱いものだ。一先ず“損”はしないわけだからね。新聞の折込チラシに「UFOキャッチャーが1回無料」というチケットが入っていた。ふ~ん、まぁ行けたら行こうレベルで財布に忍ばせていた。

大晦日・元日と2カ所のスキー場で体力だけではなく思考力まで奪われてしまったのではないかと思う。フラフラとゲームセンターに吸い込まれ、高校生以来のUFOキャッチャーに挑戦した。娘が『SPY×FAMILY』のアーニャのBIGぬいぐるみが欲しいと言う。

「よーし、お父ちゃんが獲ってやろうじゃないか」
1回目の無料券では少ししか動かせず。100円で2回楽しめるチケットも使ったが動いたのは数cmのみ。さっぱり穫れる気がしねぇ。一度退散する。

家に帰ってユーチューバーから学ぶ。「ふむふむ、ほぉ~」大型のぬいぐるみは1回で獲ろうと考えちゃいけなかったのね。我流では何千円投入しても無理だったと思う。翌日リベンジに向かう。

彼を知り己を知れば百戦殆からず

まずは数回トライしてUFOキャッチャーのツメのパワーやぬいぐるみの重量バランスを分析する。娘が欲しいアーニャは末広がりの橋渡し設定。横から見れば「ハの字」の2本棒で狭いほうにぬいぐるみが置かれていて、それを広いほうに動かして落とすイメージ。どの部分をツメに引っ掛ければ横に大きく動かせるのかようやく理解した。

500円投入で6回チャレンジできるUFOキャッチャー。アーニャは非売品だし予算は2,000円と決める。10回続けて失敗していると娘は飽きてどこかに行きやがった。「まったく誰のためにやっていると思っているんだ」と悪態をつく。3回目の500円玉投入。14回目で会心の一撃。15回目で大きな頭部を持ち上げるのではなく、上からツメで押し込むとゲット!

これを僅か数回でゲットできるユーチューバーの方々の技は天才的だね。アーニャのぬいぐるみはゲームセンターの出入口入ってすぐのUFOキャッチャーなので目立つ。そこに一人で挑戦しているオッサン。なかなかシュールな光景だぜ。ゲットしたシーンを羨望の眼差しで見ていたのは娘ではなく、どこかの小学生の女の子。「ふふっ オッサンもやるときはやるんだぜ」

ぬいぐるみは1体しか置かないタイプだったので店員さんを呼んで別のデザインに交換してもらう。3回チャレンジできる権利を残して最初に獲ったのはペンギン。次にトライしたのはロボット。さすがに3回では無理だったので最後の500円玉を投入。もうこの時点でコツはつかんでいたので追加2回でゲット。残り4回あるがもう同じデザインしかないので、隣の台にある別なアーニャをどうぞと店員さんに促される。そっちは完敗だった。

約30cmでほぼ二頭身のアーニャ

予算2,000円で2体のアーニャ。これが高いのか安いのかは分からないが、数十年ぶりのUFOキャッチャーにしては上出来だったのではないかと自分を褒めたい。しかし、1回無料から始まったUFOキャッチャー。「損して得取れ」商売の鉄則だね。まんまと私は引っ掛かったわけだ。まぁ今月の娘の誕生日プレゼントとしてゲットしたと考えれば、お店と私はウィン・ウィンの関係。それに娘もサンタさんからもらったカメラで何度も自撮りしていたから結構嬉しかったらしい。少しは親の威厳を保てたかな。


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