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魚価高で200億円突破

石巻魚市場納会 主力の養殖ギンザケ好調

 石巻魚市場(佐々木茂樹社長)は28日、本年の最終販売(止め市)となり、今年の業務を締めくくる納会を開いた。魚種転換や福島第一原発の処理水海洋放出など水産界は厳しい年となったが、目標の水揚げ金額200億円を達成した。

 取り扱い数量は9万8千㌧で前年の95%となったが、入港隻数は4万5千隻(対前年比104%)で金額は208億4千万円(同112%)と震災後最高額を更新。平均魚価も1㌔当たり212円と過去25年間で最も高くなった。

職員全員で来年の豊漁を願い、業務を終えた

 11―12月のサバ漁獲量減少や、処理水放出に伴う中国の輸入停止措置で、ナマコやアワビ、ホタテの需要が落ち価格下落が発生。それでも、昨年に引き続いて主力魚種の養殖ギンザケが好調となり、水揚げは5977㌧と過去最高を記録した。暖水系の魚種ではタチウオやサワラ以外にもマダコが好調で320㌧を水揚げ。関西方面での引き合いが強く、1㌔1500円の高値で取引された。

 佐々木社長は「魚価高は市場にとってうれしいが、買受人には喜ばしいことだけではない。今後も魚食振興に取り組み、市場の電子化を全員で進めていく」と語り、最後は三本締めで業務を締めくくった。【渡邊裕紀】


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