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給付金10万円何に使う? 「生活費優先」「旅行に向けて貯蓄」

 国民に一律給付される1人10万円の特別定額給付金。「何に使うか迷ってしまう」「この際だから思い切って使う」「今回は貯蓄」「ローン返済」など考え方はそれぞれ。新型コロナウイルスの経済打撃は、リーマンショック以上の規模との見方が強く、給付は恵みの雨と言っても先を考えれば気は重い。【外処健一】

 大部分が郵送申請となる中、石巻地方では東松島市が19日に給付開始され、石巻市は22日、女川町は29日を予定している。コロナ禍で収入が減り、長引いた緊急事態宣言で景気はさらに後退した。そう考えれば10万円が妥当かどうかは難しいところ。皆さんはどんな思いを抱いているのだろうか。

 「まずは自動車税を支払い、残りは貯蓄か生活費かな」。石巻市開北の団体職員大森洋一郎さん(44)は、目先の大きな出費となる納税に目を向けた。「税金は払わなければならない。貯金もしたい、生活費にだって回したいと考えるうちに10万円はすぐ手元からなくなりそう」と苦笑い。

 「給付はすごく助かる」と話すのは、同市山下町の看護職員志摩明美さん(59)。「介護サービスを使いながら母親を在宅介護している。どうしても毎月手出しは必要なので、それに充てたい」と使い道を明確にしていた。

 学生のころから卓球に親しんできた同市渡波の団体職員畠山喜宇さん(28)は、一人では解決できない悩みを抱える。「卓球台がほしいけれど置き場所が問題。まずは家族に相談してから」と慎重。ほかの使い道はまだ決めかねているという。

 「今は貯蓄に」と明言するのは、同市門脇の看護職員鈴木めぐみさん(47)。「長女の学費に充てるのが最初の目的。あとは韓国ドラマにはまっており、いつか韓国を旅したい。そのための費用として貯蓄に回す」と計画的な積み立ての一助にしていく考えだ。

 臨時休校の長期化で家計の負担は増えており、子育てと仕事を両立する同市錦町の介護職員片倉恵子さん(42)は「増えた食費や水光熱費などに充てるのが優先になりそう。後は自粛生活を頑張った子どもたちのご褒美、自営業の知り合いも多いので買い物、外食と社会に貢献できる消費にもつなげたい。残れば貯蓄だけれど、どれだけ残るか」と詮索していた。


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