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「デジタルメディア」 ③対応 子どもたちでルール決める

 全国学力状況調査と、デジタルメディア使用時間の関連性がデータでひもとかれたことを踏まえ、東松島市教委は昨夏、小中学生の代表児童生徒を集めた子ども未来サミットの場で、デジタルメディアコントロールに関する「子ども宣言2021」を制定した。

 宣言は「時間・情報・健康」を柱にスマホやゲームの使用時間を減らし、学習や読書、趣味、家族だんらんに充てるなどデジタルメディアとの向き合い方を示している。

 今年5月には、この宣言を遂行できるよう、代表児童生徒がオンライン会議で意見交換。具体的な使用ルールとなる「デジタルメディア・コントロールチャレンジ(でめこん)東松島ゴール」をまとめた。=写真=

 でめこんは、平日の使用時間、使用終了時間、就寝時刻を子どもたちの発案でルール化したもの。使用時間は小学生が平日1時間以内、中学生は1時間程度とし、終了時間は小学校低学年が午後8時、高学年同30分、中学生同9時とした。

 就寝時間も午後9―10時を目安とし、休日は各家庭で話し合いを行ってもらうこととし、保護者のデジタルメディアコントロールに対する関心度を高める機会とした。

 デジタルメディアの使用時間を自ら調整することができれば、家庭学習や読書だけでなく、趣味、部活動の自主練習などに充てることができ、特技や学力などさまざまな成長につながる。

 就寝時間を設定したことで、規則正しい生活が担保でき、ゲームやスマホの使用終了時間が決まっていることで、〝ながら睡眠〟でのブルーライトによる睡眠の質低下も防ぐことができる。睡眠時間が安定すれば、朝寝坊で朝食を抜くなどの習慣からも脱却可能だ。

 何より、でめこんは児童生徒が自ら考案したルールであるところがポイント。保護者や教師からの指示、声掛けは意外と子どもたちに響きにくいのが実際のところ。逆に同級生や世代間で作ったルールであれば、「友だちとの約束事」の一種となり、子どもにとっては「みんなで頑張っていること」という意識になる。子ども主体で取り組む姿勢が、デジタルメディアをコントロールする上で重要となる。






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