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「コロナ禍の青少年スポーツ」 ②課題 主催、親、選手…それぞれの苦悩

 昨年の春、夏は「新型コロナ」という未知のウイルスにどう対応すべきか、明確な指針が少なく、スポーツ大会の主催者は頭を抱えた。特に青少年スポーツは安心安全の担保が大前提。子どもの心情を察しつつも「やむを得ず」中止した背景がある。競技によって屋内だったり、3密回避が難しかったりと、ガイドラインに沿えず断念した所も多い。

 万が一、感染者が出た場合の批判も心配事の一つとなった。誰もが罹患する可能性があり、感染自体は決して責められるものではないが、当時は石巻地方でも発生はまれ。SNSでは「どこの誰々が感染したらしい」と心ない〝犯人捜し〟やひぼう中傷、差別偏見が散見された。

 スポ少向け大会を主催する関係者は「当時は東京五輪も延期され、『こんな時にスポーツをやっている場合か』という風潮が根強かった。感染対策は容易ではなく、中総体や高総体の代替大会も相当勇気のいる決断だったと思う」と振り返る。

 競技によっては来場者を絞った有観客が開かれるようになってきたが、今も無観客で実施する大会は少なくない。プロは許容できるかもしれないが、中高生は「この1年」を最後に引退する人がたくさんいる。成長した姿を見せられない、見られないといった不満が噴出しても当然だ。

次代への軌跡② コロナ禍の青少年スポーツ ②課題

 高校球児の息子を持つ母親(42)は「今春は県内全チームのトーナメントで保護者だけでなく、3回戦以降は一般も入場できた」と喜ぶ一方で「競技や大会で、入場制限の有無はまちまち。子どもの雄姿を見られなかった親御さんたちに私は顔向けができない」と話す。この母親によると、保護者の中には今週末に控える石巻地区中総体の無観客撤廃を求める署名を募っている人もいる。

 コロナ禍の課題は大会開催の難しさだけでなく、スポ少の団員確保にも影響を与える。石巻市の野球スポ少住吉ブルーリバースは、昨年からこれまで新規入団はわずか1人。現在は計10人とギリギリの人数で活動する。高橋直行監督(40)は「万が一の感染リスクを考えると積極的に募集をかけられない。まして大会も試合も少ない中、入団を勧めるのもはばかられる」と苦悩する。少子化も影響しているだろうが、石巻市スポーツ協会は「昨年は全体的に、スポ少団員数は減少気味だった」と話していた。

 進学後も同じ競技を志す子どもたちにはまだ輝ける機会が残されているかもしれないが、多くの児童生徒は「今」が一番輝ける瞬間であり、選手として活動できる時間は限られている。

 コロナ禍が長引くほど青少年スポーツも深刻さを増すことは明らか。望まれるのはコロナの収束だが、その裏で悔しさを噛みしめている子どもたちがいることを忘れてはならない。【山口紘史】

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