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小学生お手柄消火活動 ジュースかけ火災防ぐ 勇気ある行動 石巻署感謝状

 石巻署は22日、力を合わせて火の手から住家を守った東松島市立矢本西小学校の松本春馬さん(5年)、庄子奏生さん(同)に感謝状を贈った。2人は遊んでいる最中に近所の家から煙が上がっているのを発見。消火活動と通報を行い、火災を食い止めた。【渡邊裕紀】

 2人が火災現場に遭遇したのは4月8日午後2時40分ごろ。屋外で遊んでいたとき、同市矢本字四反走の民家敷地内から煙が出ているのを見つけた。近付くと花壇の枕木付近から30センチほどの高さで炎が上がっていた。家主も不在だったため、2人は持っていたペットボトルのジュースをかけ、さらに近くの水道から水をくんで消し止めた。

 また、持っていた携帯電話で110番通報するなど迅速な判断と行動で火災の拡大を食い止めた。石巻地区消防本部は消防車3台を向かわせたが、鎮火しており、放水などは行わなかった。同署などの調べでは家主が枕木を焼いて耐久性を高める加工をしており、作業後の残り火が再燃したという。

火災を発見し消火活動 小学生2人に感謝状 (15)

消火活動に尽力した松本さん(左)と庄子さん

 同署であった贈呈式で岡島利明署長が「大人でもなかなかできない的確で勇気ある消火活動だった」とたたえた。松本さんは「偶然持っていたジュースのペットボトルがとても役に立った」、庄子さんも「父が河北消防署の救命士で火を見つけたときの対応を教わっており、実践できてよかった」と語った。

 この日は2人の母親も同席した。松本あかねさん(45)は「勇気をもって消火活動したことを誇りに思う」、庄子真奈美さん(36)は「父親譲りの正義感で火災に立ち向かったことがうれしい」とそれぞれ語り、子どもたちの成長を感じていた。

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