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休業要請あすから解除 緊急事態措置が緩和 石巻と東松島の小中高 休校今月末まで延長

県〝新しい生活様式〟に移行

 政府は4日、引き続き新型コロナウイルス感染拡大への対策が必要だとして、全国47都道府県を対象にした緊急事態宣言を31日まで延長することを決めた。ただし、13の特定警戒地域でない宮城県など34県に対しては、日常的に感染を予防する〝新しい生活様式〟の徹底を住民に求めつつ、社会経済活動の維持との両立へ段階的に移行していく方針。これを受けて県は5日、店舗などへの休業要請を予定通り6日をもって終了するとともに、7日以降は県民への外出自粛要請も緩和する。【熊谷利勝】

 全国の感染者数は退院した人を含めて1万5千人を超え、500人以上が亡くなっている。政府は感染者の減少が十分でなく、今月6日までとしていた緊急事態宣言の継続が必要だと判断した。

 宣言の期間や地域は今後、見直される可能性があるが、特定警戒都道府県でない宮城県などに対しては、住民に密閉・密集・密接の3密回避や手洗い、人との距離の確保、マスク着用といった新しい生活様式の徹底を求める方針。感染症への対応が長丁場になるとの前提で、経済活動にも配慮する。

 県内感染者は累計88人で、4月29日以降は7日間連続で新規感染者が確認されず、小康状態にある。県は5日の対策本部会議で、7日以降は県民に不要不急な外出の自粛を求めないが、引き続き県をまたぐ移動や繁華街の接待を伴う飲食店などへの外出自粛要請は継続することを決定。事業者への影響に配慮し、休業要請と時間短縮営業の要請も解除する。

 県の屋外施設は遊具などを除き、順次再開。集会施設以外の屋内施設も再開していく方針とした。イベントは50人程度までは3密回避や大声での発声、歌唱、近距離での会話が想定されない限り開催できるとした。


石巻と東松島の小中高 休校今月末まで延長 
女川あす以降判断

 政府による緊急事態宣言が31日まで延長されたことを受けて、県教委は5日、県立中学・高校の臨時休校を同日まで継続し、各市町村にも同様の対応とするよう協力を求めることを決めた。石巻市と東松島市は同日、今月末までの小中学校の休校延長を決め、女川町は7日以降の対策会議で判断する。【近江瞬】

 県教委による県立学校の再開時期の先延ばしは今回で4度目。これについて県教委では登下校や一部の学習活動において〝3密〟になりやすい環境であることから、慎重な対応と準備期間が求められることを理由とした。石巻市と東松島市は5日午後にそれぞれ対策会議を開き、県教委の求めに応じて石巻市立桜坂高校を含む全公立学校で休校を延長することを決めた。

 度重なる休校延長に石巻市内の小学校長(54)は「こうなると夏休みを短縮しても補えるかどうか。土曜授業も想定しないといけない。ただこれも本当に5月末で再開できればの話。仮にこれ以上延長したら、市や県単位でどうこうできる問題ではなくなる」と危機感を募らせた。

 また、中学3年生と高校3年生の受験生を抱える石巻市内の母親(47)は「子どもたちは休校にも慣れて喜んでしまっているが、親としては受験が不安。再開時期がどんどん先伸ばされる中で、勉強のやる気を持続するのは難しそう」と心配を口にした。


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