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〝らしさ〟大事に金狙う 万石浦中吹奏楽部 最高峰の東日本に照準

 石巻市立万石浦中学校(川村瑞隆校長)の吹奏楽部は、10月8日に東京都内である「第22回東日本学校吹奏楽大会」の中学校部門に東北代表として初出場する。中学吹奏楽界の最高峰であり、練習にも一層熱を入れる。青木望愛部長(3年、テナーサックス)は「自分たちらしい演奏で金賞を目指す」と意気込んでいた。

吉報に車内お祭り騒ぎ

 同部は県代表として臨んだ9月の東北吹奏楽コンクールで最高賞の金賞に輝き、3枠ある東日本大会出場権を射止めた。昨年は金賞ながら代表枠から漏れ、今回の快挙は2年越しの悲願をかなえた形となった。

 「これまでで一番完成度の高い演奏ができた手応えはあったが、代表枠に入る自信はなかった」と明かす青木部長。福島県であったコンクールの帰り道、顧問の携帯電話に審査結果が届けられた。

初の東日本大会に臨む万石浦中吹奏楽部のメンバー

 「バス内は、お祭り騒ぎ」と振り返ったのは畠山まひるさん(3年、指揮、フルート、ピッコロ)。「悔いのない演奏で金賞に満足だったのに、代表枠に入れたことが信じられず、皆で歓喜した」とうれしさをにじませた。

 副部長の細田知花さん(3年、ホルン)は本番の緊張から解き放たれた疲れでバス内では熟睡していたが、仲間の歓喜で目を覚ましたという。「寝て起きたら東日本出場が決まっていた。最後の大舞台も気持ちを込めて吹く」と気合いを入れていた。

 同じく副部長で2年生の畠山心咲さん(パーカッション)は「先輩と一緒に少しでも長く大会に出たかったのでうれしい気持ち。東日本は当然、上手い人だらけ。怖さや不安はあるが、自分たちにできる最高の演奏をするのみ」と話していた。

 審査員からは「一人一人が表現をつけて演奏していた」との講評があったという。青木部長は「そこが私たちの強み。東日本は小学生時代からの憧れの舞台だったので、さらに磨きをかけて本番に臨む」と決意を述べた。

 大会には北海道や東北、関東、北陸地区などで勝ち抜いた計30校が出る。【山口紘史】





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