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石巻市ごみ集積箱設置に補助 景観損なう散乱防止へ

 石巻市では旧市内の市街地を中心に網をかぶせるだけのごみ集積所や網もなく野積みしているところが多くあり、燃やせるごみがカラスに荒らされて散乱する被害が頻発している。市は衛生環境や景観を守るため、本年度から町内会などを対象にしたごみ集積ボックスの設置費補助金制度を創設し、今月から申請受け付け(要事前相談)を始めた。【熊谷利勝】

 ごみ集積所は約20世帯に1カ所設置され、旧市内は約2500カ所。このうち集積箱がなく、路肩に野済みしている集積所は約1200カ所ある。市にはごみの散乱による苦情が多く寄せられ、実際に収集作業の妨げになったり、住民同士のトラブルになったりする事例も起きている。観光振興の面でも見栄えが良くなかった。

 新たな制度はこうした場所に新規に集積ボックスを設置する町内会や行政区に補助する。ホームセンターやインターネットなどで調達可能な既製品の購入費や自前で製作する場合の材料費に充てることができ、すでに設置されている集積箱の交換やネットの張り替えなどの修繕、撤去などには使えない。

ごみ収集ボックス (4)

一部の店頭でもごみ集積ボックスを取り扱っている(DCMホーマック石巻蛇田店)

 対象になる集積箱は利用世帯のごみが収納できる大きさ。なおかつ耐久性があって景観を損なわず、鳥類や小動物の侵入を防いでごみが飛散しない構造であることが求められる。補助額は1カ所につき対象経費の2分の1以内で、ボックス型は8万5千円、折りたたみ型は2万8千円を上限とした。

ごみ集積所カラス被害

カラスに荒らされた集積所

 本年度は予算も限られているため、ボックス型15件、折りたたみ型40件ほどの交付を予定。優先順位を付け1町内会(行政区)当たり1カ所までの交付とする。市は来年度以降も年に70件ずつ、10年ほどかけて整備していく。廃棄物対策課は「集積所によっては箱を置くスペースの問題があるが、補助制度により少しでも衛生環境や景観づくりに協力いただきたい。申し込み前に相談してほしい」と話している。

 問合せは同課(95-1111内線3373~6)のほか各総合支所市民生活課まで。


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