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コンビニでも詰め替え袋回収 24時間対応の専用箱設置 石巻市内5店舗で先行

 液体洗剤やシャンプーの使用済み詰め替え袋をごみとして捨てず、リサイクルに回す取り組みが石巻市で広がっている。コンビニエンスストアのファミリーマートでは、6月から市内5店舗に詰め替え袋の回収箱を設置。資源保護と環境保全へ向けて時間に縛られずに協力でき、関係者は新しい常識として定着することを期待している。

 ファミリーマートでの回収はSDGs(持続可能な開発目標)実現に向けた石巻営業所独自の取り組みで、市内や女川町のオーナーらによる地域戦略会議で決まった。石巻市役所前、石巻千石町、石巻新蛇田、渡波栄田、牡鹿の5店舗で先行して回収し、その後、徐々に広げていく。

 平成29年からメーカーと協働し、石巻地方でプラスチック資源である詰め替え袋のリサイクル(=リサイクリエーション)に取り組む一般社団法人サステナブルデザイン工房(押切珠喜代表)が協力。27日には市役所前店に各店のオーナーらが集まり、同工房から回収箱を受け取った。箱は地元の今野梱包(株)=桃生町=による段ボール製。回収する袋のメーカーは問わない。

 回収箱は公共施設を中心に市内50ヵ所以上。小中学校でも取り組んでいるところがある。29年からの回収量は約3.4トン。ブロック玩具に再生し、協力団体に戻してきた。回収に協力して任意のNPOなどに寄付できるポイント制度もある。最近は使用済み袋から同じ詰め替え袋を作る技術が確立しつつあり、いずれブロックへの再生を終えて水平リサイクルに移行していく予定だ。

 店頭での回収を発案した市役所前店オーナーの石川泉さん(53)は「子どもたちも回収に一生懸命取り組んでいるのを知り、自分たちもしなければと思った。24時間開いているので、学校などで集めきれないところも協力できる」と話した。押切代表(61)は「商品を売っているところに返ってくる初のパターン。食品トレーのように、常識的にごみを出さないようになれば」と店の取り組みを歓迎した。【熊谷利勝】





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