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オリックスが風力発電計画 石巻市・女川町境に13基想定 運転開始は令和8年12月目標

 大手総合リース企業のオリックス(株)=東京都港区=は石巻市・女川町境で風力発電事業を検討しており、環境影響評価配慮書の縦覧を始めた。尾根沿いに13基ほどの風車を建設する計画となっており、最大出力は市内で稼働している風力発電所の2倍の規模。令和8年12月の営業運転開始を想定している。【熊谷利勝】

風車建設予定地

風車を建設する想定の区域

 計画されているのは「(仮称)女川石巻風力発電事業」で、事業実施想定区域は県ライフル場=石巻市沢田=近くの京ヶ森から北の雄勝峠まで。発電所出力は最大5万キロワットで、3600―4200キロワットの風車13基ほどの建設を見込んでいる。風車は羽根の直径が約117メートル、羽根を含めた全高は最大152.5メートルを想定している。

 環境影響評価(環境アセスメント)は、発電事業などを行うのに当たって周辺の自然環境や生活環境に与える影響を事業者自らが調査、評価する制度。出力1万キロワット以上の風力発電は必ず行わなければならず、配慮書は計画立案段階で作成し、公表する最初の手続き。この段階で予想される騒音や動植物への影響は、今後の手続きで対応を検討していくことになる。

 同社は平成7年から風力発電に出資し、再生エネルギーの普及に力を注ぐ。今回は、同社が県内で初めて主体的に取り組む風力発電事業。風況をはじめ、先例もあって地域に受け入れられやすいと考えられることなどからこの地を選んだという。配慮書は同社のホームページで公表しているほか、県庁、石巻市役所、女川町役場で縦覧できる。

 石巻地方の風力発電所は、豊田通商(株)と東京電力ホールディングス(株)の合弁会社である(株)ユーラスエナジーホールディングスが石巻市の籠峰山から上品山にかけて建設した「ユーラス石巻ウインドファーム」が第1号で、昨年12月に営業運転を開始している。風車は6基で出力は計2万400キロワット。一般家庭約1万世帯に相当する電力を売電している。



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