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スコップ三味線で世界一 石巻スコッパーズが優勝 カンカンカンと軽快に

 震災後、スコップ三味線の演奏で石巻地方を元気付けてきた「石巻スコッパーズ」は17日、石巻市の齋藤正美市長を訪ね、昨年12月4日に青森県五所川原市であった「津軽すこっぷ三味線世界大会」団体の部で優勝したことを報告した。

 スコップ三味線は津軽地方発祥の宴会芸であり、音楽に合わせてばち代わりの栓抜きでスコップをたたき、三味線をまねた演奏を披露する。世界大会は新型コロナの影響で3年ぶりの開催。団体の部は北海道・東北地方から選ばれた5チームが披露し、手の動きや音楽と打音が合っているかのほか、衣装や振り付け、客の反応が審査された。

齋藤市長に優勝報告した石巻スコッパーズのメンバーと関係者

 60―70歳代の8人で結成する石巻スコッパーズは、故・美空ひばりさんを思い起こすきらびやかな衣装で名曲「ラストダンスは私に」に合わせて演奏。3度目の挑戦で優勝トロフィー代わりの優勝スコップを初めて手にした。

 震災の翌年、被災した渡波・鹿妻地区の女性たちで結成した団体で、仮設住宅団地や地域の祭り、イベントで披露してきた。優勝の目標を達成した代表の南部芳子さん(68)は「コロナが収まれば、呼ばれたところでボランティアの演奏をしていきたい」と話した。

 優勝報告を受けた齋藤市長は「世界大会の優勝は喜ばしく、石巻の名声を高めてくれてありがたい。目標を成し遂げようとすることは、まさに復興の姿だと思う」とたたえた。

 2月5日には蛇田公民館で午前10時半から正午まで、優勝報告の演奏会を開く。【熊谷利勝】





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