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活躍で郷土の名広める いしのまき大賞に2個人、2団体 五輪バレーボールの藤井さんら

 石巻商工会議所は21日までに、本年度の「いしのまき大賞」として東京五輪男子バレーボールの日本代表で、石巻市雄勝町出身の藤井直伸さん(30)ら2個人2団体を選んだ。大賞は各方面での活躍を通し、石巻市の名前を広めて郷土の発展に貢献のあった人をたたえるもので、今回が15回目。表彰は3月2日の会員大会で行う。

3月の商議所大会で表彰

 ほかに個人で大賞に選ばれたのは、陸上競技女子200メートルで全国制覇した石巻市門脇出身で常盤木学園高校3年の佐藤美里さん。団体では東日本大震災の伝承活動を行う公益社団法人3・11みらいサポート(鈴木典行代表)=石巻市門脇=と、寄付車を活用した支え合いの仕組み作り進めてきた一般社団法人日本カーシェアリング協会(吉澤武彦代表)=石巻市駅前北通り=が選出された。

五輪に出場した藤井直伸さん(中央)

 藤井さんは大須中学校で競技を始め、古川工業高校、順天堂大学を経てVリーグの東レアローズに所属。平成29年からセッターとして全日本に招集され、同年のアジア選手権で優勝するとともにベストセッター賞に選ばれた。昨年の五輪では6試合のうち4試合に途中出場し、日本の29年ぶり8強入りに貢献。「石巻市民へ希望を与えた」と評価された。

全国高校総体で優勝した佐藤美里さん

 佐藤さんは昨年に福井県であった全国高校総合体育大会の陸上競技で、200メートルを23秒71の記録で優勝。県勢で同種目初の制覇となり、栄誉をたたえて大賞が贈られる。同大会では100メートルで4位、4×100メートルリレーでも7位入賞した。

震災伝承に取り組む3・11みらいサポートは昨年、新拠点を開所した

 みらいサポートは平成23年5月に設立した石巻災害復興支援協議会が前身。翌年に現在の名称となり、復興支援や震災伝承を中心とした事業を行っている。昨年には石巻南浜津波復興祈念公園と震災遺構門脇小学校近くに伝承交流施設「MEET門脇」を開所。伝承活動を通し、子どもらの防災意識啓発に尽力した功績が高評価された。

寄付車を活用の支え合いを広めたカーシェアリング協会の吉澤代表

 カーシェアリング協会は平成23年7月に設立し、寄付車を集めて被災した人に貸し出す活動を開始。コミュニティ・カーシェアリングとして地域で車を共同利用する仕組みを広め、支え合う関係づくりを後押しした。熊本地震や豪雨被災地でもこうした石巻モデルの支援を実施。生活に困った人向けに低額のカーリースなども行う。

 大賞は商議所第6代会頭の故・若生金郎氏から遺贈された基金を活用し、平成19年度に創設。本年度は商議所の選考委員会が他薦のあった12候補から選び、昨年12月20日の常議員会で承認された。例年、表彰の場としてきた賀詞交歓会が2年続けて中止になったため、昨年と同様に会員大会で被表彰者をお披露目する。【熊谷利勝】


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