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専門チームで訪問歯科診療 東松島かどわき歯科 希望を届ける口腔ケア

 東松島かどわき歯科クリニック(門脇研司院長)=東松島市矢本=は、10月から歯科医師、歯科衛生士、訪問コーディネーターによる訪問歯科専門チームを設置した診療を開始する。現在は試験的に同クリニック近隣の病院や施設で診療、入れ歯の調整、口腔ケアを展開している。高齢化が進む中、入院や施設入居などで歯科に出向いての診療が難しい人に対する新しいサポートの形として、地域への浸透を図っていく。

10月から本格始動

 門脇院長(44)は同市矢本出身。歯科医師として首都圏で技術を磨き、東日本大震災を契機に古里に戻ることを検討する中、高齢者の多い地元での歯科診療の形として訪問歯科に着目し、埼玉県の医療法人で訪問診療を学んだ。平成30年に矢本地区内にクリニックを開き、通院型の診療を行ってきたが、今回待望の訪問歯科専門チームを立ち上げ、10月から診療を開始することとなった。

かどわき歯科 (47)

訪問歯科診療専門チームが発足

 これに向け、現在は昼休みの時間を利用して近隣施設や病院に出向き、歯の治療や入れ歯調整をしている。診療にあたる歯科医師に加え、口腔ケアを専門とした歯科衛生士、市民とクリニックをつなぐマネジメント業務を行うコーディネーターがチームで動くことで、さまざまな口のトラブルに対応できる。

 13日には、NPO法人鹿妻・希望の杜のデイサービスに赴き、利用者の入れ歯の調整にあたった。切削機などが入った専門ケースを抱えた門脇院長と専門ドクター、歯科衛生士らが入れ歯の調子を確認し、かみ合わせなどを見た。

 訪問歯科を利用した千葉やゑさん(92)は「先生も忙しいのに入れ歯を調整してくれて助かった。来てくれて本当にうれしい」と終始感謝していた。

かどわき歯科 (21)

出張型診療で治療や入れ歯調整にあたる

 10月以降、通常の診療とは別に、平日午前10時から午後4時まで専門チームが訪問歯科を展開する。対象区域は法に基づきクリニックから半径16キロ圏内であるため、石巻市や東松島市が中心。申し込みは同院への連絡が基本となり、無料カウンセリングを経て治療などを行う。

 門脇院長は「入院されている方や施設利用・入居者をはじめ、来院が難しいものの口のトラブルや悩みを改善したいという人は少なくない。おいしくご飯を食べられるなど充実した人生のお手伝いができれば」と抱負を語っていた。

 問い合わせは同クリニック(0225-83-6480)まで。【横井康彦】


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