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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ… もっと読む
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#新型コロナウイルス

1700人晴れやかに 石巻地方で成人式

「力強く、優しく、たくましく」  石巻地方で7日、二十歳を祝う「成人式」が開かれた。東日本大震災発災時に小学1年生だった世代で、対象者数は1682人(男869人、女813人)。市町別では石巻市1214人、東松島市399人、女川町69人。スーツや華やかな振り袖で着飾った若者たちは大人の自覚を胸に、夢や目標に向かって進む決意を新たにした。【山口紘史】  石巻市は5日に行った桃生を除く、6地区で成人式を開いた。このうち石巻地区はマルホンまきあーとテラスで実施。コロナ禍の昨年まで

石巻・鈴木さん体験談 「なぜ俺だけ 一体どこで?」 

 新型コロナの第6波は、誰がいつ感染してもおかしくない状況となった。「風邪とは全然違います。決して甘くみないで」。石巻市の宿泊療養施設で9日間過ごした同市折浜の鈴木省一さん(44)が体験談を語った。 コロナ感染で宿泊療養 ▽1月28日=職業は写真家。仙台で仕事を終えて帰る途中、突然悪寒が襲った。今度は体が熱くなるような感覚。経験則からインフルエンザに似た初期症状で、家で熱を測れば39度だった。3歳の長女も発熱して保育所から帰ってきていた。  コロナ感染を疑って妻が県のコー

「老舗の底力と創意工夫」 ②課題 お客は自分でつかまえる

 いしのまき元気いちば=石巻市中央=の向かいに店を構える料理屋「松竹」は、8月から店先にテークアウト専門の窓口を設けた。「コロナ禍で離れたお客が戻ってくるのは難しい」と考えたからだ。集客という課題は、自ら客に近づくことで解決しようと動いた。  売り上げ的には「まだまだ」というが、震災後、仕出しや総菜作りでいち早く復活を遂げたノウハウや味には自負がある。これからの構想にもつながるテークアウトは、店の一つの柱になりうる。  14代目社長の阿部久利さんが、亡くなった父から店を引

「老舗の底力と創意工夫」 ①現状 地盤沈下前に踏ん張る

新型コロナウイルスによるパンデミックは、東日本大震災の被災地にも容赦ない。収束の気配を漂わせたと思ったら、今度は「オミクロン株」という脅威が現れた。  コロナ以前から人口流出、少子高齢化という地方都市の問題に直面してきた石巻では、地盤沈下が一層進みそうな気配だ。8月16日に立町商店街から「白松がモナカ本舗」が撤退したニュースは、石巻市民に少なからずショックを与えた。昭和46年の開店からちょうど50年。仙台市に本社を構える昭和7年創業の老舗の退場は、街なかから大きな灯りが消え

7カ月半ぶり新規感染者なし 県内の新型コロナ 石巻地方11日連続ゼロ

 県と仙台市は11日、県内の新型コロナウイルスの感染者は確認されなかったと発表した。1日あたりの新規感染者がゼロとなったのは2月22日以来、231日ぶり。  県内感染者は、まん延防止等重点措置解除前の9月下旬から減少傾向となっており、10月以降は1桁台の日が続き、石巻地方は10月1日から11日間連続でゼロを更新している。同日時点の県内入院患者は24人、重症者2人、受入可能病床(178床)使用率は13.5%。  県内では、2月22日に感染者がゼロの日となったが、その後は異動

読まれてこそ本も〝本望〟 除籍本提供コーナー常設 東松島市図書館 コロナ禍・リサイクルフェア中止で

 新型コロナは地域の図書館にも影響を及ぼしている。東松島市図書館では、秋の「青空リサイクルブックフェア」が令和元年以降中止となり、貸し出しを終えた除籍図書を希望者に無償提供する機会を逸し、保管庫内に蓄積。市民からの図書の寄付も受付を中止せざるを得ない状況が続いている。同館は玄関前風除室に無料提供コーナーを置き、除籍本と新たな読み手とのマッチングを図ろうと取り組んでいる。【横井康彦】  同館は例年秋の図書館まつりに、除籍本や市民から「面白い作品だったので、他の人にも読んでほし

復興公営住宅の高齢化顕著 健康調査にコロナの影響 社会的孤立や心の問題の悪化懸念

 東日本大震災の発生から11日で10年半となった。復興公営住宅(災害公営住宅)で暮らす人の高齢化が顕著になっており、石巻市が行った令和2年度の健康調査からは、入居者の行事への参加や体を動かす機会が減少傾向にあることが分かった。入居世帯に占める一人暮らしの割合は49.9%と、ほぼ半数。人との接触や外出を避ける新型コロナウイルス感染症の拡大で、身体活動の低下だけでなく、交流の減少による社会的な孤立や心の問題の悪化が懸念されている。  入居者のうち65歳以上の高齢化率(3月末現在

石巻地方 局所的なにぎわい 宣言後2度目の日曜 公園で密避けてのびのび

 新型コロナウイルス感染症対策の緊急事態宣言が県内に出されてから、2度目の日曜日となった5日、石巻地方では、密を避けながら公園でのびのびと遊ぶ親子の姿が見られた。集客イベントが軒並み中止となる中、局所的には外出自粛の影響を感じさせない人のにぎわいがあった。  5日は雲が多い天気となったが、時折、日も差した。石巻市南境のセイホクパーク石巻内にあるこども広場では、午前中から多くの親子が足を運んだ。  広場は約1.5ヘクタールと面積が大きく、「他の家族と距離を取って遊べる」と市

2度目宣言後初の週末 人出まばらも慣れ傾向 飲食店悲鳴「経営かなり厳しい」

 新型コロナウイルス感染拡大で緊急事態宣言の対象地域に追加された宮城県は28―29日、初の週末を迎えた。石巻地方の人出はまばらだったが、昨年4月の宣言時よりは多く、「自粛疲れ」「宣言慣れ」の様相も見られた。一向にコロナ収束の気配が見えない中で飲食店を使う客足も鈍く、店主からは先行きの不安や苦悩の声が聞かれた。  県内では全飲食店に午後8時までの時短要請が出され、酒類提供も終日停止。石巻市末広町で中華料理店「雲雀」を営む韓輝さん(55)は「経営はかなり厳しい。従業員を休ませ、

「やってみないと分からない」 宣言前夜も 客足まばら 酒なし営業か、休業か店主ため息

 新型コロナウイルスの感染拡大で宮城県も緊急事態宣言の対象地域に追加され、27日から石巻市内の飲食店などで酒の提供が全面停止された。宣言前夜の26日は駆け込み需要も見込まれたが、客足はまばら。酒抜きで営業を続ける店、当面休業する店など対応はまちまちだ。  同市立町の焼鳥居酒屋「備長扇屋」では、午後6時すぎ、座敷に2組とカウンター席には男性が1人。テーブル席はガラガラで、人気店のにぎわいは見られなかった。  店長の佐藤悠樹さんによると、焼き鳥のテークアウトは需要があるため、

宮城県に緊急事態宣言 全域で酒提供終日停止 休業要請などあすから強化

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、政府は25日、緊急事態宣言の対象地域に宮城を含む8道県を新たに追加することを決めた。期間は27日-9月12日までの17日間。宮城への宣言発令は、全国が対象となった昨年4月以来2回目。県は26日午前に対策会議を開き、要請内容を決めた。酒類・カラオケ設備を提供する県内全飲食店への休業要請のほか、大規模商業施設の営業時間を午後8時までとする時間短縮要請を出し、短期集中で感染者数を抑え込んでいく。  休業要請対象は、スナックや居酒屋など酒類・カラ

県内過去最多220人 石巻地方13人感染 専門家 盆明け倍増懸念

 県は12日、石巻地方の13人を含む計220人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日の感染者数では過去最多。累計は石巻市399人、東松島市130人、県内1万1067人。新たに80代女性1人の死亡も確認され、死者は計92人となった。  村井嘉浩知事は緊急会見を開き、現在のリバウンド防止徹底期間を県独自の「緊急事態宣言」(12-31日)に移行したことを発表。県外との往来自粛、県内移動も家族などと少人数で行うよう求めたほか、「まん延防止等重点措置」の適用も視野に政府と調整

「川開き祭り」 ①現状 感染対策難しく行事中止

 長い歴史があり、石巻地方最大の夏祭りである石巻川開き祭りは、昨年の97回に続き、98回の今年も花火大会や陸上パレードなど主要な行事が見送りとなった。石巻市や石巻商工会議所などで構成する祭実行委員会は、国や県の指針をもとに新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインを作成して開催の可否を検討してきたが、多くの人出に対応するのは困難と判断した。  近年の川開き祭りは7月31日から2日間の日程で行ってきた。実行委は昨年4月、地元で感染確認はまだなかったが、東北各地で相次ぎ祭りの中

石巻市 海水浴場 2年連続中止 コロナ収束せず全5カ所 東松島市も野蒜見送り

 石巻市は29日、5つある市営海水浴場の全てで、今夏の開設を中止することを発表した。新型コロナウイルス感染症拡大が収束せず、感染予防の対策も難しいためで、開設中止は2年連続となる。石巻地方ではほかに、東松島市が今夏を目指していた野蒜海岸海水浴場の再開を見送り、月浜海水浴場は開設主体の地元自治会が対応を検討中という。 月浜は地元で検討中  石巻市内では東日本大震災で6カ所の海水浴場が被災したが、廃止した田代島ポケットビーチを除き、平成30年までに網地白浜(牡鹿地区)、白浜(北