「老舗の底力と創意工夫」 ①現状 地盤沈下前に踏ん張る
新型コロナウイルスによるパンデミックは、東日本大震災の被災地にも容赦ない。収束の気配を漂わせたと思ったら、今度は「オミクロン株」という脅威が現れた。
コロナ以前から人口流出、少子高齢化という地方都市の問題に直面してきた石巻では、地盤沈下が一層進みそうな気配だ。8月16日に立町商店街から「白松がモナカ本舗」が撤退したニュースは、石巻市民に少なからずショックを与えた。昭和46年の開店からちょうど50年。仙台市に本社を構える昭和7年創業の老舗の退場は、街なかから大きな灯りが消え