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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2024年7月の記事一覧

回れ支援の輪~災害ボランティアバス体験記~(下)

 石巻圏域2市1町の社会福祉協議会による能登半島地震被災者支援ボランティアバスは6月28―30日、石巻市と石川県志賀町を往復した。作業は主に、被災民家からの壊れた瓦や塀の運び出し。健康なら誰でもできる内容であり、私も微力を尽くした。支援の輪がうまく回れば、復旧復興は早く進むと願いたいが、個人で足を運ぶのは移動を含めて体力、費用の面でも大変。バス運行は良い動機付けになった。【熊谷利勝】  運行費は各社協が負担し、高速料金は災害ボランティア車両のため無料。食事は各自調達する必要

回れ支援の輪~災害ボランティアバス体験記~(中)

属性異なる19人乗せ 石巻圏域の3社会福祉協議会が先月末に石川県志賀町に派遣した能登半島地震被災者支援ボランティアバスには、私を含め25―77歳の男女19人が参加した。約13年前の東日本大震災を経験していても、災害ボランティアは初めての人が半数近く。年齢も経歴も異なれば、ほとんど見ず知らず同士。困った時はお互いのさまの気持ちで心を一つにし、それぞれに充実感を持ち帰った。【熊谷利勝】 震災恩返しへ心一つ 車内で体験や思い共有  石巻から宿泊先の金沢市まで高速道を使って片道約

獅子乱舞 はためく大漁旗

おながわみなと祭り 前年並み1万8千人来場  女川町の夏の風物詩「第57回おながわみなと祭り」(同祭り協賛会主催)が28日、町海岸広場周辺で開かれた。主催者発表で前年並みの約1万8千人が来場。地元小学生らが練り歩くまちなかパレードや海上花火大会などが催され、メインの海上獅子舞には10団体が出演。大漁旗をなびかせた船上や岸壁で、獅子が勇壮な舞を披露し、会場を大いに盛り上げた。  パレードは広場周辺であり、女川小鼓笛隊や女川柔道スポーツ少年団、県警音楽隊など約160人が参加。

回れ支援の輪~災害ボランティアバス体験記~(上)

体張って震災時の恩返し3社協共同 能登に市町民派遣  石川県能登半島で元日にあった地震から半年。同県だけでも約8万6千棟の住家が一部損壊以上の被害を受け、関連死を含めて約300人が亡くなった。現地にはさまざまな支援が入っており、約13年前の東日本大震災を経験した石巻市、東松島市、女川町の3社会福祉協議会(社協)も6月28―30日、共同で志賀町に恩返しのボランティアバスを派遣。実働は一日だけながら、志願した市町民が被災した家財や瓦、塀の撤去などに汗を流した。私もバスに乗り込み

テイラーさんの遺志 仙南にも

白石市福岡小に文庫設置 震災を伝えるシンボルに  東日本大震災で犠牲になった石巻市のALT、テイラー・アンダーソンさんの遺志を受け継いだテイラー文庫が白石市立福岡小学校にも設置された。18日に贈呈式があり、本棚を製作した石巻市の木工作家、遠藤伸一さんが子どもたちに届けた。  文庫はテイラー・アンダーソン記念基金が石巻地方の学校など教育機関に寄贈しているが、仙南の小学校では福岡小が初めて。そのきっかけは同校教頭の鈴木哲也さん=柴田町在住=が作った。 児童のアイデア詰まった

日本製紙石巻 16強で散る 都市対抗野球 10投手継投の総力戦

「また帰ってくる」と誓い  第95回都市対抗野球大会は25日、東京ドームで二回戦3試合が行われ、東北第2代表の日本製紙石巻は、10年連続出場で近畿第5代表のNTT西日本(大阪市)と対戦。10投手をつぎ込む総力戦に打って出たが、打線は散発4安打と本塁が遠く、0―9で完封負け。第84回大会(平成25年)以来11年ぶりの8強進出はならなかったが、スタンドに詰めかけた石巻市民や日本製紙関係者で作る大応援団は果敢に挑んだ選手たちに大きな拍手を送り、ねぎらった。  相手打者に合わせた

日本製紙石巻 今夜2回戦

都市対抗野球 午後6時からNTT西戦  東京ドームで開催中の第95回都市対抗野球大会で初戦突破した日本製紙石巻は、25日午後6時から行われる二回戦で、近畿第5代表のNTT西日本(大阪市)戦に挑む。勝てばチーム目標の「11年ぶりの8強進出」がかなうが、相手は初戦で東海地区第2代表にコールド勝ちした猛者。選手たちは「間違いなく強敵」と認めつつも「初戦の勢いと持ち前の粘りで絶対に勝つ」と気合い十分だ。  日本製紙は23日の一回戦で九州第1代表のKMGホールディングス(福岡市)と

田代島の伝説がアニメに

沼田監督らロケ地訪問 「海から上がった観音様」  国内に残る海にまつわる民話を発掘し、アニメーションを制作する「海ノ民話プロジェクト」(日本昔ばなし協会主催)は本年度、石巻市の離島、田代島に伝わる民話「海から上がった観音様」をアニメ化する。23日に沼田心之介監督ら制作陣をはじめ、市、石巻観光協会の関係者10人でロケ地を訪ね、島内にある三ツ石観音堂などを巡った。作品は年内完成予定で、来年2月11には市かわまち交流センターで市民向けの上映会を開く。  同プロジェクトは海と密接

日本製紙石巻が逆転勝ち|第95回都市対抗野球大会

11年ぶり 初戦突破 5―4でKMG(福岡市)下す  社会人野球の最高峰、第95回都市対抗野球大会(19―30日、東京ドーム)は23日、一回戦3試合が行われた。4年ぶり6回目の本戦出場となった東北第2代表の日本製紙石巻(石巻市)は、九州第1代表のKMGホールディングス(福岡市)に5―4で逆転勝利し、11年ぶりに白星を飾った。石巻市民や日本製紙関係者などで作る約5千人の大応援団が一塁スタンドを埋め、大声援を届けた。次戦は25日午後6時からNTT西日本(大阪市)戦に挑む。 【山

選べる怖さゴールまで安心

おばけ屋敷「かくれんぼ」女川PRセンターに親子来場  女川原子力PRセンターイベント「おばけ屋敷・かくれんぼ」が20―21日、女川町塚浜の同センターで行われた。石巻地方の親子約170人が参加。怖さを事前に選ぶことができ、初めての子どもでも楽しめた。家族は身を寄せ合いながら暗いコースを歩き、お化けの出没に驚きつつ、ひんやりとした空気も楽しんだ。  夏休みに合わせた同センターの企画。石巻地方で活動する「おばけ屋敷創作団体・バケラッタ」が全面協力した。楽しいかくれんぼの後に消え

10月に初の「痛車フェス」 | ゲスト声優に神谷明さん

三國さん趣味が高じて  アニメやゲームのキャラクターを車体に貼り付けるラッピングカー「痛車(いたしゃ)」を集めた展示会「石巻ストーンロール痛車フェス」が10月13日、石巻市中央のかわまちオープンパークで開かれる。石巻地方では初の催しとなり、地域内外のファンが熱視線を送っている。

¥0〜
割引あり

海斗の愛機リニューアル

マンガフェス・迫力水上ショー  石ノ森萬画館で20―21日、マンガッタンフェスティバルが開かれた。中瀬公園ではご当地ヒーロー「シージェッター海斗」の水上ショーやステージショー、演奏会などが開かれ、両日とも多くの親子でにぎわいを見せた。  同館開館日(7月23日)を祝うイベントで、特に今年はシージェッター海斗が20周年を迎える記念として、ステージショーのストーリーを一新。日本でも珍しい水上ショーでは、海斗の乗る水上バイク「イスラスタ」が、ヤマハ発動機㈱=静岡県=の協力でリニ

遺志継ぎ「八月の蒼い空」 | 俳優、鈴鹿景子さん一周忌

石巻で戦争童話集の朗読劇  昨夏逝去した石巻市出身の俳優、鈴鹿景子さん(享年67歳)が生前から続けていた戦争童話集の朗読と音楽イベントが21日、ホテルFUTABAINN=石巻市住吉町=であった。故人と交流のあった読み手やアーティストが遺志を引き継ぐ形で参加。聴衆は童話で戦時下を生きた人々の想いに触れ、音楽で平和の尊さを実感した。  鈴鹿さんは石巻女子高校(現・石巻好文館高校)を卒業後、アナウンサーを目指して上京するも演劇の道に転向。NHK連続テレビ小説「火の国に」のヒロイ

子ども巻き込む戦争の意味問う

平和資料館運営の佐々木さん 学童疎開や勤労動員紹介  終戦から79年を迎える今年、石巻市北村の自宅で私設平和資料館を運営する佐々木慶一郎さん(77)は特別企画展「戦争と教育」を開いている。観覧無料。8月上旬まで。太平洋戦争末期に行われた学童集団疎開、石巻地方の学徒勤労動員に関する資料など約400点展示。写真や日誌などが当時を静かに物語り、子どもや学生をも巻き込み、激化していった戦争の愚かさを伝えている。  佐々木さんは18歳から戦争関係資料を収集。その数は約4千点に上り、