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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2023年12月の記事一覧

暮れゆく令和5年 悠久の時刻む 北上川

日々の中にある幸せ  初代仙台藩主、伊達政宗は水害防止と水路整備を進めるため、川村孫兵衛重吉に河川改修を命じた。以来、川湊(かわみなと)として石巻の中心市街地は発展してきたが、河口に堤防はなく、東日本大震災の津波は川をさかのぼり、中心部に被害をもたらした。  孫兵衛の時代から400年の時を経て再び河口部の大規模改修が進み、復興のまちづくりの中で堤防と一体的な広場が整った。堤防空間は「かわまちオープンパーク」と呼称され、ライブや映画、ヨガなど今年は利活用を探る元年となった。

初日の出待つ昇り竜

恒例の鳥居設置されず  東松島市の地域おこし協力隊員で砂像作家の保坂俊彦さん(49)は、野蒜海岸で流木を使った初のアート作品制作に取り組んでいる。今回は恒例の鳥居が設置されないため、初日の出の人気スポットを少しでも盛り上げようと、干支「辰」にちなんだ竜の作品を作り込んでおり、完成は31日の見通し。 野蒜海岸に流木アート 砂像作家・保坂さん  海岸では毎年、地元有志によって手製の鳥居が建てられてきたが、来年は設置されないことになった。元日は鳥居越しに水平線から昇る朝日に

三越石巻 来年3月末閉店

中心市街地の玄関口 復興象徴も経営厳しく  石巻市立町二丁目の三越石巻が来年3月31日で閉店する。コロナなどの影響もあって当初の売上目標に達しない状態が続き、収益の改善が見込めないためという。仙台三越が29日までに自社のホームページで発表した。  三越石巻は昭和62年7月、百貨店の仙台三越本館にひも付いた小型店として中里にオープン。東日本大震災で被災し、市役所1階での仮営業を経て平成24年3月に現在地に移転した。  建物はヤマト屋書店の建設で、三越はテナントとしての入店

魚価高で200億円突破

石巻魚市場納会 主力の養殖ギンザケ好調  石巻魚市場(佐々木茂樹社長)は28日、本年の最終販売(止め市)となり、今年の業務を締めくくる納会を開いた。魚種転換や福島第一原発の処理水海洋放出など水産界は厳しい年となったが、目標の水揚げ金額200億円を達成した。  取り扱い数量は9万8千㌧で前年の95%となったが、入港隻数は4万5千隻(対前年比104%)で金額は208億4千万円(同112%)と震災後最高額を更新。平均魚価も1㌔当たり212円と過去25年間で最も高くなった。  

石巻好文館・吹奏楽部 総文祭県代表に初選出

 石巻好文館高校の吹奏楽部が、来年8月に岐阜県である全国高等学校総合文化祭(総文祭)の県代表校に初選出された。夏の吹奏楽コンクールでも初の東北大会出場で金賞を受賞し、実り多き1年となった。同部は1月8日午後2時から石巻市の遊楽館でウインターコンサートを開く。入場料400円(当日500円)。未就学児無料。  同部は、夏の吹奏楽コンクールに1―3年生で出場。校内の経験者を助っ人に迎えた49人で臨み、初めての東北大会で金賞を受賞した。  総文祭県代表の選抜は10月に美里町であ

バブリー ディスコではじける

懐かしビートで青春想起 百俵館で一夜限りの復活  DJが流す80―90年代の懐かしのナンバーに合わせて踊るディスコイベントが23日、石巻市小船越の川の上百俵館で開かれた。〝ディスコ世代〟の大人たちが集い、小気味よいステップを踏み、派手な色の扇子を振るなど青春時代を思い返しながら楽しいひとときを過ごした。  パソコン指導や女性の起業サポートなどを行う団体「ママンフルーリ」の後藤和江さん(51)が主宰。バブル期に若者の遊び場として全国的ブームを巻き起こしたディスコを一夜限り復

温暖化抑止へ〝だったくん〟

石巻西高・街ミッション 脱炭素PRキャラ制作  自治体や企業の課題解決に挑む授業「街ミッション」で東松島市役所を訪ねた石巻西高校の1年生4人が、脱炭素先行地域としての認知度向上でイメージキャラクター「だったくん」を発案し、PR動画も手掛けた。16日に対談した渥美巖市長は、市の脱炭素PRキャラに使うことを決めた。  市は昨年4月、国から脱炭素先行地域に指定されたが、周知と家庭でも意識的に脱炭素などSDGs(持続可能な開発目標)につながる活動を進めてもらうため、PR策が課題と

釜大街道線の事故現場 年度内に信号機設置へ

 先月に横断歩道を渡っていた女児が車にはねられる重傷交通事故があった石巻市中屋敷一丁目の市道「釜大街道線」の交差点について、年度内に信号機が設置される見込みとなった。齋藤正美市長が21日の市議会定例会で明らかにした。市道石巻工業港運河線と国道45号との交差点にも年度内に設置される方向という。  齋藤市長は同日朝に県警からあった連絡として、「釜大街道線に年度内に信号機設置に向けて調整しているとの話があった。石巻工業港運河線と国道45号との交差点も同様」と報告した。  釜大街

「金華さば」到来はいつ?

水揚げ堅調も基準満たさず 石巻魚市場  石巻市のブランド魚種「金華さば」。例年11月中旬から12月初めに到来宣言されるが、今年はサバの魚体が全体的に小さく、脂の乗りも基準に満たないことから宣言は出されていない。20日も石巻魚市場にサバ約500㌧が水揚げされたが、魚体は200―300㌘の小型が目立ち、「金華さば」の目安となる500㌘以上は入っていなかった。  この日は茨城県や福島県沖で操業する巻き網船5隻がサバ計415㌧を水揚げ。競りでは1㌔当たり180円台となり、主に加工

〔19日締切〕あなたが選ぶ10大ニュース2023

いろいろあった卯年の出来事 記者が飛び上がった!?厳選20項目  12月に入り、令和5年も残りわずか。石巻日日新聞ではこの時期、その年に掲載されたニュースを選び、読者の投票で石巻地方の「10大ニュース」を決定しています。コロナ禍が落ち着いた今年はイベントや観光での集客が制限なくできるようになりましたが、出歩けば財布も暑さも厳しい年になり、厳しい動物がらみの招かざる客の話題もありました。そうした中で震災後のまちづくりは一つの節目を迎え、スポーツ界では若者の飛躍を期待させました

手形で愛らしくクリスマス制作

イオンモール石巻「 子育て支援・キッズすまいる 」  イオンモール石巻の子育て支援イベント「キッズすまいる」が13日、同モールで開かれた。午前と午後に行い、前半は未就学児を連れた親子19組が参加。子どもの小さな手形や足形を用い、クリスマスにちなんだ愛らしい作品を作った。  イベントは6月に始まり、7月からは毎月2回催している。絵本の読み聞かせやマッサージ、ヨガなど親子で楽しめる内容を提供している。  13日はNPO法人ベビースマイル石巻が「親子でつくってあそぼ」と題して

クラス単位でステップ踏む 蛇田中ダンスフェス

 石巻市立蛇田中学校(千葉正人校長)で8日、校内ダンスフェスティバルがあった。全校生徒639人が体育館に集い、1―3年の計18クラスが、組ごとに2分前後の演目を披露。曲や振り付けは生徒たちが考え、どのクラスも息を合わせてステップを踏んだ。  ダンスは約10年前から小中学校で体育の必修科目となり、同校も創作ダンスの授業を年間10時間ほど行う。ダンスフェスはその成果発表の場で、同校独自の催し。初開催した昨年はコロナ禍の感染対策で学年ごとに行ったが、5類に移行した今年は全校生徒が

県代表12枠に圏域5選手選抜 ジュニア五輪ソフトボール 一戦必勝 全国の頂へ

来春、都道府県対抗戦  来年3月に岐阜県である第20回都道府県対抗全日本中学生女子大会(ジュニア五輪)ソフトボール競技の宮城県代表に、石巻圏域の3中学校から5選手が選ばれた。定員12人の狭き門に対し、同一地域から約半数が選出されるのは近年まれにみる快挙。選手たちは「チーム一丸で挑み、楽しみながら目の前の1勝を積み重ねる」と意気込んでいる。【山口紘史】  大会は各都道府県選抜の48チームがトーナメント形式で日本一を争う。県選抜の選考は10―11月にあり、約100人が志願。練

芸者置屋の売上帳と判明

 郷土史資料の収集や活用を行うNPO法人石巻アーカイブ(小野寺豊代表理事)は13日までに、会員から持ち込まれた古書が市内にあった芸者置屋の大正10年から昭和初期までの売上げを記載した玉帳と玉控帳だったと発表した。ほかに江戸後期から明治初期ごろの医療・薬事関係書籍もあり、適切に保存できる施設を探している。  いずれも会員の長谷部雅史さん(59)=石巻市渡波=所有。故人となった父親が、金融機関時代に付き合いのあった旧家からもらってきたものらしい。  古書を調べた法人副代表理事