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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2023年11月の記事一覧

重傷事故受け 釜大街道線に信号機再要望

地元町内会「不安現実」  石巻市中屋敷一丁目の市道「釜大街道線」で発生した女児の重傷交通事故を受け、地元の上釜町内会(阿部貞男会長)は27日、信号機設置などの安全確保を市に求めた。7月6日に行った同様の要望でも子どもが横断する際に事故が起きる可能性を指摘し、市側は看板や路面標示で車に注意を促す対策を進めたが、住民の不安が現実になった。応対した齋藤正美市長は「今後また発生することが危惧される。警察と効果的な対策を協議したい」と述べた。  事故は今月21日夕に発生。信号機のな

「石巻第九」12年ぶり復活

市内外100人出演  石巻地方を中心とした市民合唱・交響楽団による演奏会「第一回復活の石巻第九」が26日、マルホンまきあーとテラス大ホールで開かれた。第九公演は、平成23年2月に旧石巻市民会館で開かれた「第九で手をつなごう公演」以来12年ぶり。芸術文化を通じた心の復興に向け、総勢約100人がベートーベン交響曲第9番を披露し、聴衆が立ち上がって成果をたたえた。 聴衆立ち上がって拍手 震災、コロナ乗り越え  震災前の公演は1市6町の合併5周年を記念したもの。開催翌月に東日本

お待たせ!マル賢みかん

和歌山県の生産者PR やや小ぶりも甘み強く  石巻青果花き地方卸売市場に24日、冬の風物詩となっている「マル賢みかん」が今季初入荷した。25日には生産者で作る㈱マルケンみかん=和歌山県有田川町=の永石睦巳社長(57)が同市場を訪れ、品質の高いミカンをPR。入荷は今年いっぱい続き、石巻市内の店頭には来年1月初旬まで並ぶという。  「マル賢みかん」は同町賢(かしこ)地区の農家28軒が、約60㌶の農地で生産している。樹上でしっかりと熟したものから選別、収穫する〝山選り〟を行い、

世界的奏者・日野皓正さん 住吉中にトランペット寄贈

ルーツの石巻で迫力ライブ  ジャズトランぺッターの日野皓正さん(81)が21日、マルホンまきあーとテラスで昨年に続き、クインテット(5人編成)で熱いライブを披露した。サプライズで石巻市立住吉中学校の吹奏楽部に対するトランペット贈呈式があり、会場は大盛り上がり。ライブの最後には、客席からファンら約20人がステージに駆け上がり、日野さんのルーツである石巻ならではの大フィナーレとなった。  腕利きの若いメンバーを引き連れた日野さんは、1曲目「ビヨンド・ザ・ミラージュ」からパワー

石日杯争奪ミニバス大会 男子・石巻向陽、女子・豊里が優勝

心一つにつかんだ栄光  「第30回石日旗争奪ミニバスケットボール大会兼第47回県民体育大会バスケットボール競技ジュニアの部東部地区予選」の決勝戦が23日、石巻市の遊楽館で開かれた。頂上決戦は男子が石巻向陽と気仙沼、女子は豊里と石巻中央のカードとなり、男子は3大会連続で「石巻向陽GOD☆STARS」、女子は初めて「豊里DEERS」が石日杯を手にした。  同大会は石巻日日新聞社主催。県バスケットボール協会U―12カテゴリー部会共催。石巻地方を中心に登米や気仙沼、本吉など県内東

児童の文字が橋名板に

七窪蛇田線「山下中里高架橋」  JR石巻線と仙石線をまたぎ、石巻市の山下地区と中里地区を結ぶ「山下中里高架橋」の橋名板取付式が20日、建設中の同橋で行われた。式には橋の名前の決定に協力した地元3町内会の会長や文字を書き起こした山下、中里の2小学校の児童が招かれ、舗装前の路面に絵や言葉を残して記念にした。橋は市の都市計画道路「七窪蛇田線」の一部で、来年3月の開通を予定している。  橋名板は縦15㌢、横45㌢で、厚さ1・3㌢、重さ約3㌔の青銅鋳物。橋の左右両端4カ所に取り付け

栄養豊富な〝藻〟給食 

児童「おいしい」と高評価 イービス研究所と石巻市教委  食料資源としての可能性を秘めた植物プランクトンを研究、培養する㈱イービス藻類産業研究所(寺井良治社長)=石巻市十八成浜=は14―15日、石巻市教委と協力し、市内の全小中学校に藻を使った給食メニューを提供した。衣に藻の一種である「ナンノクロロプシス」を混ぜ込んだ笹かま揚げが出され、子どもたちがその味を確かめた。同研究所は藻を食す文化の普及にも取り組む中、今後も給食への提供や新たなメニューの開発に力を入れていく。  同研

女川・出島架橋が架設 「救急車呼べる」と安心

40年来の悲願〝陸続き〟達成 女川町で進む「出島架橋」の架設工事(364㍍)は16日、いよいよ最後となるアーチ状の中央部(中央径間)の架設作業に入った。女川港石浜で組み立てられたアーチ橋は、大型クレーン船によってつり上げられ、約6㌔離れた離島の出島まで運んで架設。出島と本土が橋でつながり、構想から40年来の町民悲願が実現した。今後は橋の溶接や塗装、舗装工事などを行い、開通時期は来年12月の見込み。  周囲14㌔の出島には、現在約90人が暮らす。町は昭和54年から島民の利便性

リーガルシューズ石巻店 12月3日閉店

足元のおしゃれ支え42年  紳士靴メーカー「リーガル」=本社・千葉県=の製品を扱う専門店「リーガルシューズ石巻店」=石巻市立町=が、12月3日に42年の歴史に幕を閉じる。東北地方で唯一、直営店ではない「オーナー店(専門店)」として営業を続け、ファッションに敏感な市民の足元を飾ってきた。現在は閉店セールで感謝を込めており、常連客や愛好者が足を運んでいる。  リーガルシューズ石巻店は、同市内で靴店を営む正岡賢司さん(75)が「地域の人たちに上質な靴を履いてほしい」と昭和56年

クジラ頭骨ガチャ誕生

おしかホエールランド 学芸員のこだわりを形に  クジラの頭骨標本を精巧に再現した樹脂製のミニチュアフィギュアが、石巻市鮎川浜の「おしかホエールランド」で販売されている。全6種類1個500円で、カプセルトイとして扱われている。ホエールランドの学芸員、山本龍治さん(28)が頭骨からデータを作成し、3Dプリンタで一つ一つ作り上げている。ここだけのオリジナル品で、斬新な土産品として注目を集めている。  山本さんは大学生時代から標本のデジタル化に取り組み、同ランド所蔵の標本も3Dデ

復興バス旅 石巻発未来行き㊦

三陸道から新市街地を俯瞰  東日本大震災の復興財源を使った基盤整備の終了を節目とし、石巻市が9日に開いた復興事業完結記念イベントでは、市中心部に新しくできた市街地や道路を車窓から眺める無料の「復興めぐりバス」が運行された。2コースあったこのバスに記者も乗車。昨日のAコース渡波方面に続き、Bコースの蛇田方面で見えた風景を伝える。【熊谷利勝】  軽いバス酔いも、懲りずに最後部座席に座る。A、Bコースとも停車場所は同じ。開成地区のマルホンまきあーとテラスから石巻南浜津波復興祈念

心安らぐ鉄道のある風景

石巻駅111周年記念 初のフェス 1並びの11日開幕  「鉄道フェス2023イン石巻~見て、学んで、語る~」が11日に石巻市中央二丁目の震災伝承施設「絆の駅 石巻ニューゼ」で始まった。鉄道写真家の武川健太さんや鉄道愛好家の長谷部雅人さんが撮影した写真のほか、石巻日日新聞が伝えてきた石巻駅と鉄道関連の記事などをパネルで紹介している。12月17日まで(午前11時―午後4時、月・木曜休館)。2、3日にはトークショーも行う。いずれも入場無料。  大正元年に開業した石巻駅が111周

「リボーンアート・スタンド」開店

石巻駅に飲食店 おでん、タコス立食で  現代アートと食、音楽の総合芸術祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)」の事務局は11日、石巻駅構内に飲食店「リボーンアート・スタンド」を立ち上げた。石巻の食材をふんだんに使ったおでんとタコスを提供する立食形式のバーで、ソフトドリンクや酒類もそろえる。年中無休で営業時間は午前11時―午後9時(日曜日のみ午後3時まで)。農水産物に恵まれた地域の魅力を発信する拠点として機能し、来年以降に開催を予定するRAF本祭に向けて機運を高めていく

復興バス旅 石巻発未来行き㊤

中心部巡るツアーを体験  大津波が襲い、沿岸部に甚大な被害をもたらした東日本大震災から12年8カ月。最大被災地とされる石巻市は9日、国の復興交付金など復興財源を活用した新しい街の基盤整備が完了したとして、関係者を招いて支援に感謝を示す「復興事業(基盤整備)完結式典」を開いた。市民が参加できる記念イベントも開催され、音声解説付きの「復興めぐりバス」が中心部の2コースを定時運行。無料で乗れたこのバスで、車窓から被災地の今を見た。  石巻駅前から1号車の始発便に乗る。20人乗り