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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2023年4月の記事一覧

「知っ得 石巻弁」待望の書籍化

本紙の人気コラム 300語掘り下げて解説 石巻日日新聞に昨年秋まで連載した人気コラム「知っ得 石巻弁」が同名の書籍になり、4月下旬から地元の書店などで販売している。著者は言語学が専門の渡波法音寺住職で石巻市文化財保護委員の谷川正明さん(70)。「イズイ」「ヨゴミナゲル」といったおなじみのものから、今では耳にすることが少ないものまで、300語について歴史背景や広がりなどを分かりやすく解説している。  新聞連載は平成20年11月にスタート。東日本大震災の影響で一時中断したが、最

使節船の痕跡探り歩く サン・ファン研究会 史料基に雄勝湾で検証

 慶長遣欧使節船サン・ファン・バウティスタ号の出帆地を考えながら歩く「政宗の黒船 造船・出帆の痕跡を探って歩く会」が22日、道の駅硯上の里おがつ=石巻市雄勝=を発着点に行われた。使節船を研究する市民有志団体「サン・ファン研究会」(遠藤光行代表)のメンバーと参加者計約20人が雄勝の地を歩き、帆船の建造や出帆の可能性を探る歴史ロマンに触れた。  サン・ファン号の出帆地は石巻市月浦とされているが、同研究会は、仙台藩の正史「伊達治家記録」や伊達政宗の右筆(書記)として仕えていた真山

JFL昇格 今年こそ 健闘誓うコバルトーレ女川 30日東北1部リーグ開幕

社会人サッカーチーム「コバルトーレ女川」の葛野昌宏監督らが25日、石巻市の齋藤正美市長を訪ね、今週末に開幕する東北社会人リーグ1部での活躍を誓った。  今季からチームを指揮する葛野監督のほか、運営会社㈱コバルトーレの近江弘一社長、阿部裕二ゼネラルマネージャー、東純一郎ヘッドコーチ、石巻サッカー協会の本郷栄一会長が市長室を訪問。県内外から集まった選手28人は、石巻地方の支援企業で働きながらサッカーの夢を追い掛けていることを伝えた。  スポーツによるまちづくりや広域連携を進め

ミツバチの引っ越しピーク すみか探して分蜂 「見かけてもそっと見守って」

 ニホンミツバチが群れを増やすために巣分かれする分蜂(ぶんぽう)が、温暖な気候の影響で例年より2週間ほど早く目撃されている。養蜂や蜂蜜販売などを行う任意団体、石巻ニホンミツバチの会(山内昇一理事長)によると一時的に木の枝などにぶら下がり一塊となる分蜂は5月中旬ごろまで続く見通し。刺激しなければ刺されることはほぼなく、同会事務局長の芳賀潔さん(62)は「見かけてもそっと見守ってほしい」と呼び掛けている。  分蜂は女王蜂が働き蜂の約半数を連れ、新しいすみかに引っ越すこと。社会性

4年ぶり北村の風物詩 朝日山計仙麻神社 幸福と発展祈るみこし渡御

 朝日山計仙麻神社のみこし渡御が23日、石巻市北村地区で行われた。昭和28年に今のみこしができて70周年の節目であるほか、コロナ禍で4年ぶりの実施。法被姿の担ぎ手が主に集会所を巡って地域の幸福と発展を祈り、米俵を載せた子どもみこしも後に続いて活気づけた。  県立自然公園旭山の山頂にある神社で出発式を行った後、ふもとの大鳥居から子どもみこしと共に地域へ繰り出した。みこし渡御は桜の季節の風物詩だが、開花の早かった今年は葉桜に見送られた。  みこしは基本的に車の荷台に載せて移動

204室の宿泊施設完成 女川町の5社連携で新事業 滞在観光でにぎわい創出へ

 女川町の中心地に新たな宿泊施設「Swimmy Inn Onagawa(スイミー・イン・女川)」が完成し、22日に落成式が開かれた。町内水産会社やスーパーマーケットなど5社で作る事業協同組合が町有地を借りて整備。部屋数は204室と町内宿泊施設では最大規模で観光滞在やスポーツ合宿、工事関係者の長期滞在など幅広い用途に対応し、町のにぎわい創出と経済循環に貢献していく。観光客の宿泊は黄金週間明けから可能になる見通し。  施設は黄金地区の国道398号沿い(おんまえや向かい)で、町有

スマホを本に代えて 読書推進の鍵は大人 あす「子ども読書の日」

 23日は文部科学省が定める「子ども読書の日」。多様なメディアの発展、普及で読書離れが進む中、石巻地方も例外ではない。石巻市教育委員会が2月に行った読書と家庭学習に関するアンケート調査では、1カ月に1冊も本を読まない割合は小学生12.8%、中学生21.7%となっており、全国、県平均を下回った。読書離れは子どもに限ったことでなく、親世代も共通課題。教育機関では読書の日にスマートフォンを本に代え、親子で家庭読書に親しむ機会を呼び掛けている。  市教委は昨年度から読書と家庭学習に

〝かわ〟〝まち〟にぎわい創出 石巻・交流拠点が完工 あすまで記念イベント

 石巻市が中心市街地の旧北上川河口部右岸側で整備してきた「かわまち交流拠点施設」の完工を記念したイベントが22日、かわまち交流広場などで始まった。堤防で隔てられた川とまちをつないでにぎわい創出につなげる拠点であり、関係者がテープカットして本格的なオープンを祝った。催しは23日も開かれる。  オープンセレモニーには市や国、県の関係者が出席。近くの石巻小学校5、6年生が鼓笛隊演奏を披露し、花を添えた。齋藤正美市長は「市の魅力向上が期待され、新たなにぎわいを発信していく」とあいさ

開設4年で20万人達成 矢本海浜緑地パークゴルフ場 降雪少なく通年利用が人気

 東松島市大曲の矢本海浜緑地パークゴルフ場は21日、累計利用者が20万人を達成した。節目を射止めたのは同市矢本の佐藤あや子さん(81)。渥美巖市長から地場産品などの詰め合わせが贈られた。同パークゴルフ場は平地で降雪も少なく通年開場しており、三陸道からのアクセス性の良さも加わって市外利用者も多い。昨年は5万6千人の利用があり、平成31年の開設からわずか4年で20万人の大台を超えた。この日も天候に恵まれ、朝から多くの利用者が快音を響かせていた。  同パークゴルフ場は東日本大震災

出帆地は月浦か雄勝か 使節船サン・ファン号 潜水調査で痕跡探る

 慶長遣欧使節船「サン・ファン・バウティスタ号」の建造、出帆の地を探る調査が15―17日、石巻市月浦の漁港で行われた。潜水士が海底にある痕跡を求めて海中を捜索した。使節船の出帆地を巡っては、月浦、雄勝町下雄勝の説がそれぞれあり、歴史ロマンの一つでもある。潜水調査で真実に一歩でも近づくのではと研究者らの期待も高まっている。  使節船は、江戸時代に仙台藩によって建造された大型帆船。建造と出帆の地は、これまで月浦が定説となっていた。  こうした中、市民有志で作る「サン・ファン研

テイラーさん記念碑完成 石巻南浜祈念公園内に設置 「夢を生きる」日米友好の証

 石巻南浜津波復興祈念公園内に日米友好のシンボルとなる碑が建立され、16日に除幕式が行われた。石巻市の外国語指導助手として活動していた12年前、東日本大震災の津波の犠牲となったテイラー・アンダーソンさん(当時24歳)の記念碑だ。「Live Your Dream 夢を生きる」の文字が刻まれており、両親は「この碑によって日米の絆がより深まることを娘も願っていると思う」と語った。  記念碑は、日米間の学生交流や石巻地方などの学校に英語の本と本箱(テイラー文庫)の寄贈を行っているテ

4年ぶりに山車巡行 河南鹿嶋ばやしまつり 広渕小児童が春の音色

 石巻市広渕地区の春の伝統行事「河南鹿嶋ばやし山車(だし)まつり」(同実行委員会主催)が16日、広渕農業担い手センターを起点に行われた。山車が地域を練り歩くのは4年ぶり。軽やかな囃子(はやし)が鳴り響き、春の訪れを告げていた。  例年、中心となる本山車は年明けから作り込むが、今年はコロナの収束状況がまだ見えなかったため、制作は中止。ミニ山車と花馬車の2台は作り、NHK大河ドラマに当てはめ、ミニ山車は、戦に向かう徳川家康と寄り添う瀬名姫、花馬車には縁起物として太公望を乗せた。

トップチームが直接指導 SAWAサッカーチャレンジ 圏域で年100回以上計画

 社会人サッカーチーム・コバルトーレ女川の選手が石巻地方の未就学児向けに巡回型のサッカー教室を行う「SAWAサッカーチャレンジ」が、本年度に始動した。来年3月末までの1年間、圏域2市1町の保育園、幼稚園児向けに計100回以上の教室を開く予定。キックオフとなった13日は、女川町立しおかぜ保育所の年長児16人を対象とし、選手たちがサッカーの楽しさを伝えた。  文部科学省の学校保健統計調査では、県内児童は肥満傾向の割合が全国平均よりも高く、全国体力テストでも体力合計点が全国平均を

男性刺され犯人逃走中 石巻市井内の住宅 逃げた男黒っぽい服装

 11日午前3時ごろ、石巻市大瓜字井内地内の民家で、60代男性がナイフを持った男に腹部を刺される事件が発生した。男は犯行後に現場から逃走。石巻署は持凶器傷害事件として逃げた男の行方を追っている。  同署によると、被害に遭った男性が自宅の2階で就寝中、1階から物音がしたため、下に降りたところ、黒っぽい服装をした男にナイフで腹部を刺された。男性は市内の病院に搬送されたが、意識はあり、会話もできる状態だが、手術の可能性があるという。  事件当時家屋が施錠されていたかや盗難被害品