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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2022年5月の記事一覧

県内初ブランド「ほやの極み」 産地外でも高鮮度維持 国内消費拡大へ

 県内産ホヤの品質を厳しく管理し、鮮度を保つ新ブランド「ほやの極み」の発表会が31日、石巻市かわまち交流センターで開かれた。首都圏などで消費拡大を図る際、ホヤは鮮度低下が大きな課題となっている。そこで流通販売の管理基準を策定することで、高品質を売りにした新ブランドを立ち上げた。すでに仙台市のホヤ専門店や関東を中心とした回転ずしチェーンでの採用が決まっているという。  新ブランドを立ち上げたのは、昨年9月に発足した県内加工業者などで組織する「宮城ほや協議会」(田山圭子会長)。

コンビニでも詰め替え袋回収 24時間対応の専用箱設置 石巻市内5店舗で先行

 液体洗剤やシャンプーの使用済み詰め替え袋をごみとして捨てず、リサイクルに回す取り組みが石巻市で広がっている。コンビニエンスストアのファミリーマートでは、6月から市内5店舗に詰め替え袋の回収箱を設置。資源保護と環境保全へ向けて時間に縛られずに協力でき、関係者は新しい常識として定着することを期待している。  ファミリーマートでの回収はSDGs(持続可能な開発目標)実現に向けた石巻営業所独自の取り組みで、市内や女川町のオーナーらによる地域戦略会議で決まった。石巻市役所前、石巻千

人気声優と石巻まで旅 仙石線マンガッタンライナー 陸前小野駅で海斗ショー

 JR東日本仙台支社は21日、人気声優の関智一さんらと一緒に鉄道の旅を楽しむ「仙石線マンガッタンライナーで行く!石ノ森萬画館の旅」を開いた。県内外から約70人が参加し、仙台駅から石巻駅間を運行する特別運行列車に乗ってトークショーなどを楽しんだ。  県制150周年記念で、萬画館と仙台・宮城観光キャンペーン推進協議会、JR東日本仙台支社などが協力した特別企画。コロナ禍で1年先送りされていた。人気アニメ・ドラえもんのスネ夫役などで知られる関さんは震災後、萬画館との縁が深く、これま

30人新たな顔ぶれ決まる 上位10人現、元職 新人8人当選 立候補最多も投票率51.34%

 任期満了に伴う石巻市議選は22日に投開票され、30人の当選者が決まった。最多得票は無所属現職の山口荘一郎さん(45)。現職は25人のうち21人が再選し、元職1人が返り咲いた。16人立った新人からは8人が初当選した。女性は現職、新人合わせて5人と最多。市議選は43人が名乗りを上げる激戦となったが、投票率は51.34%と前回を0.43ポイント下回り、関心は高まらなかった。  投票は市内106カ所で行われ、投票箱が午後8時に閉じられた後、開票所のビッグバンに集められ、9時半から

激闘の1週間 締めの訴え 43候補にあす審判 大勢判明午前0時ごろ

 任期満了に伴う石巻市議選は、22日に投開票される。現職、元職、新人の計43人が30議席を争う大激戦となり、選挙戦最終日の21日、候補者の多くは地盤とする地域や有権者の多い旧市内に選車を走らせ、一人でも多くの支持を得ようと〝最後のお願い〟に声をからした。あすの投票は106カ所で午前7時から午後8時(半島部など1―2時間繰り上げ)まで。開票は午後9時半からで、当落の大勢が判明するのは午前0時ごろとみられる。                           開票は河北総合セ

投票率50%台前半の予想も 終盤戦 少子高齢化や格差是正熱く

―22日の投票日が迫っている。43人の立候補者は何を争点に、どんなことを訴えているのだろうか。前回、平成30年の市議選は東日本大震災からの復興完結を掲げる陣営が多かった。 ■A記者 復興に伴う大規模な工事は終わりつつあるが、まちが新しくなっても住む人は減るばかり。将来も持続可能なまちづくりを訴える候補が多い。 ■C記者 再建された公共施設の維持管理費や膨大な復興事業で増やした職員数の適正化が課題。行財政改革が避けられないが、有権者に伝わりにくい部分でもあり、政策パンフレッ

大票田の旧市で激しい舌戦 現職、元職どぶ板選 新人SNSで透明性

 1週間の短期決戦である石巻市議選(22日投開票)は折り返しを過ぎ、後半戦に突入した。現職25人、元職2人、新人16人の計43人が立候補し、30議席を巡ってまれにみる大激戦。選車から聞こえる候補者の訴えは日増しに熱を帯びる。第一線で取材する記者たちが各地区の情勢を語り合った。【市議選取材班】=2回続き= ―各地区の情勢を見ていく。まず最も有権者が多い石巻地区(旧石巻市)の旧北上川を挟んで西側(西部)はどうか。東日本大震災で沿岸部が被災し、新たな市街地整備と内陸部への移転が進

本紙独自・有権者アンケート 年齢、経験より地元に尽くす人 医療や介護の議論望む

 石巻日日新聞社は任期満了に伴う石巻市議選(22日投開票)に合わせ、有権者に何を基準に投票先を決めるかなどを尋ねるアンケートを行った。市全体よりも回答者自身が住む地域のために尽くす候補者を選ぶ人の割合が大きく、市議会で取り上げてほしい政策分野では「医療や介護の充実」が最も多かった。  アンケートは市議選の投票権がある人を対象に、取材先などで無作為に配布。回答が得られた年代は、60代23%、30代19%、50代17%、40代14%、20代と70、80代が各9%となった。性別は

石巻市議選告示 43人立候補 30議席かけた激戦開幕 地盤や中心部で主張

 任期満了に伴う石巻市議選が15日に告示され、21日まで1週間の選挙戦が始まった。定数30に対し、事前の見込み通り43人が立候補を届け出。4年前の前回に比べて5人多く激戦となった。各候補者は選挙事務所前などで第一声を上げ、地盤となる地域や有権者が集中する旧市内を中心に選車を走らせ、街頭演説では政策を訴えた。投票は22日で、即日開票される。 ■投開票日は22日※立候補届け出順で右上から下に掲載(敬称略)  立候補者数は現在の定数となった平成26年以降最も多く、現職25人、元

「花園の夢と未来」 ⑤提言 市民の声 反映させよう

 ある日の石巻南浜津波復興祈念公園。西側のアスファルトの遊歩道では、石巻高校陸上部の3人が、黙々とトレーニングに励んでいた。車が通る心配がなく、障害物がないので安心して走ることができるという。  別の日は「スマイル・ウォーク虹」のメンバー10人ほどが「がんばろう!石巻」の看板前で体操をしていた。フィンランド発のポールを使って歩く運動のサークル。代表の齊藤裕子さんは「震災で亡くなった人に思いをはせながら、命のありがたみを感じてみんなで楽しんでいます」。  南浜の公園は、東京

石巻駅、萬楽堂コラボ 記念あんぱん3両編成 21日に100個限定販売

 JR石巻駅(後藤謙次駅長)と老舗パン屋の萬楽堂(高橋美江社長)=石巻市立町二丁目=がコラボレーションし、鉄道開業150周年と石巻線開業110周年を記念した「3色あんぱん」を開発した。21日午前10時から駅前にぎわい交流広場で開かれる「三陸地域マルシェ」で限定販売される。  コラボパンは同駅が萬楽堂に企画を持ちかけて実現。3月から商品開発を始め、意見交換を重ねてきた。通常は三角形になる三色あんパンを、車両に見立て横長に3つ連結。それぞれ、つぶあん、ずんだあん、さつまいもあん

「花園の夢と未来」 ④展望 人も育て運動も拡大

 石巻南浜津波復興祈念公園に植えられた約40種類の木々が、森の様相を呈するまで少なくともあと10年はかかるだろうか。市民活動拠点で、こころの森を運営する古藤野靖さんが、東日本大震災で被災した母校の門脇小学校の校庭で苗を育て始めたのが原点。「木が成長したら、その下にアジサイとか花が咲く木を植えたい。遊歩道も作って、そこを歩けるようにしたい」と夢を描く。  それには人を育てることも大切。今年、新卒で迎え入れた平塚美紀さん(22)は、宮城大学事業構想学群地域創生学類で学んだ新戦力

加速する高齢化と人口減 雄勝・牡鹿地区 産業、観光絡めた対策で

 雄勝、牡鹿地区はともに東日本大震災で各浜が甚大な被害を受けた。復興事業や住宅の高台移転で地域の形が変わる中、人口減少や少子高齢化の加速でそこに住む人が減っている。基幹産業である水産も若手の人材不足とリタイアする高齢者が重なり、予断を許さない状況。災害公営住宅も空き室が目立っており、産業の維持と定住化が課題の波として押し寄せている。 探る地域 課題⑤■災害公営住宅に空き  雄勝、牡鹿地区は震災から11年が過ぎ、津波から地域を守る防潮堤や人が集う観光交流拠点施設などが整うも

「花園の夢と未来」 ③対応 人を呼び込んでこそ

 公園に人を呼び込むのに、お祭りほど刺激的なものはない。8日、石巻南浜津波復興祈念公園の四丁目北広場では第2回青空マーケットが開催され、約6千人が楽しんだ。  「石巻最大級の食フェス」と題し、NPО法人こころの森などが主催した。昨年10月の第1回の倍にあたる73店舗が出店。飲食のほか古着、雑貨、花などバラエティーに富んだ店が並び、黄金週間の最後を盛り上げた。  大街道南の櫻井弘一さん(59)は「こういうイベントはやっぱりワクワクしていい」。東日本大震災で知人を亡くしたとい