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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2022年4月の記事一覧

「運動親しむ入り口に」 東松島初の陸スポATHLE(アスレ) 口コミで活動の輪拡大

 東松島市初の陸上競技専門のスポ少、「東松島市ATHLE(アスレ)陸上スポーツ少年団」(庄子稔代表)が本年度に発足した。小学生を中心に未就学児から中学生まで15人が在籍。基本的動作の「走る・跳ぶ・投げる」のほか、運動が好きになるよう、楽しさを散りばめた練習が目を引く。庄子代表(38)は「地域の子どもたちが運動に親しめる入り口的な団になれれば」と展望した。  石巻地方では、石巻市に8つの陸上スポ少があるが、隣の東松島市内にはなく、陸上を志す場合は石巻の団などに所属するか、中学

店に代わって料理配達 ウーバーイーツ 石巻上陸 サービス開始

 飲食店に代わって客に料理を届けるサービス「UberEats(ウーバーイーツ)」が26日、石巻市内で始まった。市内30店以上が加盟しており、自宅に居ながら各店の料理が味わえる。【熊谷利勝】   世界6千以上の都市で展開されている料理の配達代行サービス。国内は平成28年に東京都で始まり、外出を避けるコロナ禍もあってサービス提供地域を広げてきた。県内はおととしに仙台市で開始され、石巻市では今のところ、蛇田や石巻駅周辺が配達を受けられるエリア。  客はスマートフォンのアプリで加

主人公に重ねる妻の面影 アニメ映画「漁港の肉子ちゃん」 

 16日にマルホンまきあーとテラスで大盛況だったアニメ映画「漁港の肉子ちゃん」の上映会。企画・プロデューサーの明石家さんまさん(66)、渡辺歩監督(55)はトークショーの後、作品のモデルになった女川町の焼き肉屋を訪れた。たまたまの縁が交流につながり、店を明るく切り盛りしていたという「肉子ちゃん」に似た女将の存在があらためて浮かび上がった。 モデルの焼き肉屋 幸楽 震災で犠牲の豊美さんシーパルピア女川にある焼き肉屋「幸楽」が、小説の元になった店。直木賞作家の西加奈子さんが、平

あきれたとうサン完結へ 漫画家木崎さん「新聞掲載に価値」

 石巻日日新聞など地方紙に四コマ漫画を掲載している漫画家の木崎ゆきおさん(木崎征夫、79)=神奈川県横須賀市=が、今月末でペンを置く。体調不良が理由。本紙では昭和56年6月1日から「あきれたとうサン」を連載し、熟練の筆致でとうサンやその家族、職場の仲間をユニークに描き続けてきた。 本紙連載40年11カ月木崎さんの妻、芙子さん(71)の話では20代半ばごろから四コマ漫画を描き続けた。誰に従事したわけでもなく、全て独学。家族愛や職場環境、時には風刺に至るまで社会を読み解きながら

あさひ園×石ノ森作品初コラボ 和紅茶キタハ「009」缶 4月29日から販売

 お茶のあさひ園(日野雅晴社長)=石巻市旭町=が手がける和紅茶ブランド「kitaha(キタハ)」と、石ノ森章太郎さんの代表作「サイボーグ009」がコラボレーションした新商品が、29日から発売される。サイボーグ「003」と「009」を缶のデザインにあしらい、それぞれキャラクターのイメージを意識した紅茶、煎茶のティーバッグが納められている。通販予約が始まっており、上々の滑り出しという。  キタハは、石巻市桃生地区に江戸時代からある「桃生茶」を使ったブランド。寒い地域ならではの優

福島県沖地震から1カ月 石巻地方で爪痕深く 一部公共施設で休館続く

罹災証明申請1163件 石巻市、東松島市などで最大震度6弱を観測した福島県沖地震から16日で1カ月となった。今も公共施設の利用休止が生じ、商業施設も休業、部分営業が続くなど深い爪痕を残した。住家の罹災証明書の申請は2市で計1163件となっている。  石巻市は、14日現在で罹災証明書発行にかかる773件の申請を受け付けた。地区別は旧市435件、河南196件、桃生95件、河北31件、牡鹿13件、雄勝2件、北上1件。発行済み315件の内訳は半壊4件、準半壊6件、一部損壊305件。

「堤防と水辺空間」 ⑤提言 住民の行動、協働、発想力

 昭和の石巻、特に旧北上川沿いの中心地市街地は商業で目覚ましい発展を遂げたが、モータリゼーション(自動車社会化)進展に伴う都市構造の郊外拡大や200海里漁業水域設定などで商業機能が衰退し、人口も徐々に減少。平成以降は大型商業施設の進出で、経済の中心は中里や蛇田地区(新市街地)に移った。欲しい物は大抵手に入る新市街地の利便性にかなわないことは、認めざるを得ない。  (株)街づくりまんぼうの苅谷智大さん(36)も「川と共に歴史を紡いできた中心市街地は、石巻人にとってかけがえのな

「堤防と水辺空間」 ④展望 まち盛り上げる機運を

 好景観の堤防空間ができたことと、それを地域活性に生かすこと、その展開に地域の参画とアイデアが欠かせないことは重ねて強調してきた。「また来たい」と思える場所なら観光客も市民も自然に集まる。空間のエリアマネジメントを行う㈱街づくりまんぼうは、面白い発想を持った人に積極的に堤防空間を活用してもらえるよう呼び掛け、特に若い世代の参画を歓迎している。  若者の自由な発想で居心地の良さと楽しさを追求した例に、石巻専修大学経営学部の庄子真岐教授ゼミの取り組みがある。ゼミ生たちは竹灯籠の

中心部の河川堤防完成 石巻・23日に式典と行事 ブルーインパルスもお祝い

 東日本大震災後、旧北上川河口部で整備が進められていた河川堤防が完成し、23日に石巻市内で記念の催しが行われる。マルホンまきあーとテラス=開成=で関係者の完成式を開き、いしのまき元気いちば=中央=前の堤防で一般向けイベントを開催。午後1時には川の上空を航空自衛隊松島基地のブルーインパルスが飛ぶ。【熊谷利勝】  完成式は午前11時から国交省東北地方整備局と石巻市の主催。来賓がくす玉を開くほか、河口部の復旧復興を見てきた市民が今後のまちへの思いを地域の声として発表する。  一

「堤防と水辺空間」③対応 楽しみ方は工夫次第

 「石巻かわまちオープンパーク」と呼ばれ、親しまれる中央の堤防一体空間では、市から運営委託を受ける㈱街づくりまんぼうを中心に、人を呼び込むさまざまなイベントや仕掛けが繰り広げられている。このご時世ではコロナ感染対策を講じた上で、が前提となる。  昨年10月には、地域内外のバンド6組が集まり、河川堤防の上で演奏を繰り広げる「わいわい音楽会」を実施。来場者はもちろん、出演者も「こんなに良いロケーションで演奏ができて最高」と満足気に語っていた。いしのまき元気市場やかわまち交流セン

避難道 渋滞で機能不全 石巻・渡波稲井線 路肩停車で後続詰まる 

 沿岸部に津波注意報が出た先月16日の福島県沖地震直後、石巻市が避難道として整備した都市計画道路「渡波稲井線」(延長3.5㌔)で、沿岸部の渡波方面から内陸部の稲井方面へ向かう車線が一時、渋滞で機能不全となった。市によると山の中腹を通る高いトンネル手前で、避難のため路肩に止めた車があり、後続が詰まったという。  渡波側のトンネル手前から、低い市街地にかけて渋滞が発生。市や住民の話によると、パトカーが路肩に止まった車に移動するよう求め、渋滞は間もなく解消された。昨年3月末に開通

「堤防と水辺空間」①現状 にぎわい創造に地域の声反映

 石巻市の沿岸部は東日本大震災の津波で被災したが、「活力ある街の再生を」と行政や有識者、住民が協議を重ね、災害に強い新しいまちづくりに奮闘してきた。その一つが旧北上川河口部に整備された河川堤防。川と共に歴史を紡いできた石巻の復興の象徴でもあり、特に中心市街地にはにぎわいと憩いの場となる「堤防一体空間(通称・石巻かわまちオープンパーク)」も完成した。  河川堤防は津波や高潮、洪水から地域を守る重要な防御線として平成25年から国が整備し、両岸計約15キロ(曾波神大橋近くまで)に

ご当地ドリア、ラザニアを首都圏に 石巻 地場産品6次化 ワカメ、カキなど消費拡大

 石巻市6次産業化・地産地消推進センター=同市開成=は11日、地場産品を使って全国の消費者にアピールする「ご当地ドリア&ラザニア」の試食会を、もものうらビレッジ=同市桃浦=で開いた。石巻産のコメ、ワカメ、カキなどをふんだんに用い、東京都目黒区のイタリアンレストラン「トラットリア・チャオロ」が協力。市職員や生産者が集まり、地域の魅力を詰め込んだ料理の味を確かめた。  同センターは商品開発やブランド向上、販路開拓に向け、6次産業化の担い手育成と事業化を推進。これまで勉強会、新規

女川産ギンザケに熱視線 戦渦でサーモン輸入減 国内産需要増も先読めず

 ロシアのウクライナ侵攻で、輸入水産物に大きな影響が出ている。ノルウェー産サーモンもその一つで、輸入量が激減。生食用が手に入りにくい中、安定生産が見込める宮城県産の養殖ギンザケが注目を集める。一大産地の女川町で水揚げが始まっており、すでにスーパーや大手チェーンのすし店などで在庫を確保する動きがみられ、価格は昨年より上昇。漁業者はこれを機に知名度も高めたい考えだ。  ノルウェー産サーモンは生食に向き、刺身やすしネタとして引き合いが強いが、戦渦に伴ってロシア領空内を飛べず、船舶