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季節にアルモンデ野菜が主役の食卓

90%野菜。ほぼ野菜。
8/31やさいの日に、季節にアルモンデ、野菜が主役の食卓をつくる「アルモンデキッチンLIVE」を開催しました。お客様がきてから、その場にアルモンデどんどん料理していく会。この野菜がこうしてああしてこうなった!、をまるごと楽しんでいただけたら万々歳なのですが、裏テーマもありまして。「え?これでいいの?」「え?これもいいの?」を体験していただきたくこと。思い込みや当たり前に縛られると料理は辛くなりやすいし、それを手放すのって一人では難しい。私のてんやわんやをみていただくことで、何か解放されることがあったら嬉しいなと思っています。

わたしのごはんは、基本的に「材料2種+調味料2種」。そこに油や香辛料が足して遊ぶ感じです。2つだと迷いようがないの。なんか美味しくないぞ?ってときの原因も3択です。①どちらかが多い、②どちらも多い、③どちらも少ない、のどれか。だから修正しやすい。そしてしつこく味見して確かめます。勘なんてなくたって、味見しながらちょっとずつ足せば大丈夫。
この日作ったものも、そんなシンプルな料理ばかりです。ご紹介していきますね。


【モロヘイヤときくらげのナムル】

<材料>
モロヘイヤ/きくらげ/ごま油/しろたまり

ネバネバが愛されるモロヘイヤ。茹でて細かく刻むことが多いですよね。もちろんそれも最高に美味しいのですが、たまにはモロヘイヤの葉っぱ感を楽しむのもよいものです。生のきくらげ(乾燥を戻したものでもOK)をさっと茹でて細切りにしたものと、ザクザク切ったモロヘイヤをごま油+しろたまりをとろりと乳化させたタレで和えました。きくらげのプリプリとモロヘイヤのサクサクネバネバが口の中で楽しい一品です。


【丸ごとズッキーニのグリル】

<材料>
ズッキーニ/菜種油/塩

この夏はまりにはまった一品。手のひらサイズのズッキーニに香りの少ない油を塗り込んで、塩を軽くふり、オーブンの最高温度(220〜230℃)で40分ほど焼いただけ。丸ごと焼くことで、皮の中が蒸し焼き状態になるんです。かぶりつくと中からトロットロの果実が溢れ出して、みんなびっくりしていました。病みつきになる美味しさです。そのものの味を満喫した後は、辛子醤油で味変も。ズッキーニってジューシーなんです。


【豆干絲(トーカンスー)の塩酢炒め】

<材料>
豆干絲/ピーマン(赤と緑)/菜種油/米酢/塩麹/すりごま

干豆腐を麺状にカットした豆干絲。中国や台湾でよく食べられる食材です。私の大好物。細切りにしたピーマンと一緒に炒めて、塩麹と米酢でさっぱり味付けしました。ポイントはたっぷりのお酢。しっとり仕上げるために、干豆腐が浸るほどの酢を加えて炒め煮します。そんなに入れて酸っぱくないの!?と皆さんを驚かせてしまいましたが、大丈夫。しっかり加熱すると強い酸味は飛んでしまって、優しい甘みだけが残るんです。米酢の原料はお米だもの。炒め物をさっぱり食べたいときは、米酢+塩味の味付けがおすすめです。干豆腐の代わりに春雨で作っても美味しい。


【ゴーヤのスパイス白和え】

<材料>
ゴーヤ/木綿豆腐/菜種油/みりん/醤油/マスタードシード

シンプルだけどちょっと目新しい白和えです。水切りしただけの豆腐と、濃いめに味付けした具材を和えるだけ。この日の具材は苦味の強いゴーヤの佃煮です。マスタードシードと炒めたゴーヤを、たっぷりのみりんで甘く煮込んで醤油で濃いめに味付けしています。そのまま食べるには味が濃いけど、豆腐と和えるとちょうどいい。ゴーヤの甘苦さを豆腐が優しく包んでくれるんです。濃いめのおかず+水切り豆腐=なんでも白和え。白和えの懐は想像以上に広い。


【ゴルゴンゾーラとプルーンのスナック】

<材料>
ゴルゴンゾーラ/プルーン/餃子の皮/オリーブオイル

癖が強めのチーズも餃子の皮も、あまりがちな食材。チーズだけを餃子の皮で巻いてもよいけれど、塩気が強いチーズに甘さをプラスすると病みつきの美味しさが生まれます。「しょっぱいのあまいの」の法則。そう、エンドレスに食べちゃうやつ。この日は我が家にあったゴルゴンゾーラとプルーンを餃子の皮でくるくる巻いて、色がつくまで焼きました。チーズはなんでもOK、溶けちゃうものなら巻かずに包めばいい。ドライフルーツもお好みで。いちぢくやレーズン、甘味が強いものがおすすめです。不作法ですが、片手にワインをもって、揚げたてをキッチンでつまむのが最高!


【焼きなすバルサミコソース】

<材料>
なす/バルサミコ酢/米粉/菜種油/塩

焼きなすは好きだけど面倒。わかります。でもその手間を後悔させないのもまた焼きなすなんですよね。ヘタ付きのまま、220℃のオーブンかトースターの強で30〜40分焼くと、簡単に皮を剥くことができます。このままポン酢で食べてもいいけれど、もうひと手間。皮を剥いたなすの実をフォークで広げて粉をふって焼きました。焼き色がなすは取り出して、そのフライパンでバルサミコ酢を煮詰めてつくったソースをかけて完成。いつもは大人しめな焼きなすが、食卓の主役に大変身。実がぎゅっと詰まった秋なすで、ぜひ試してほしい一品です。


【大豆のフムス】

<材料>
茹で大豆/タヒニ(練りごま)/にんにく/レモン果汁/塩/オリーブオイル

最近はすっかり知名度をあげたフムス。一般的にはひよこ豆でつくられますが、大豆だって豆だもの。柔らかめに茹でた大豆をブレンダーでペースト状にして、たっぷりのタヒニとすりおろしたニンニク、塩を加えて滑らかに混ぜ混ぜ。レモン果汁を加えて好みの柔らかさに調えます。お皿にもりつけてオリーブオイルをまわしかけたら出来上がり。市販の茹で大豆でもできるけど、乾燥大豆を自宅でやわやわに茹でて作る美味しさは別格なんですよね。手間暇は未来の幸せの種。豆料理をするたびにそう感じます。


【冬瓜とオクラの花のサラダ】

<材料>
冬瓜/オクラの花/塩/酢/自家製つぶつぶマスタード

冬瓜って不思議です。「私味とかないんで」みたいな風貌で、実は結構個性的。合わせる食材の味をしっかり受けいれても、冬瓜らしさは決して無くさないんですよね。冬瓜らしさを100%味わうには、さっと茹でてサラダにするのが一番。上品な青さ、サクッとした食感、本当にきれいな味です。冬瓜に添えたのは、トロロアオイの花です。和紙の材料に欠かせないトロロアオイですが、消費量の低迷とともに生産者も減少の一途を辿っています。使われなければ食べられなければ、消えてしまう。そんな食材を紹介して知ってもらうことで、できる限り多くの味を未来に繋ぎたい。そう思って手に入りづらい食材も積極的につかっています。


【揚げないフライドポテトのり塩】

<材料>
じゃがいも/オリーブオイル/塩

みんな大好きフライドポテト。みんな大好き湖○屋のり塩味。一口頬張った瞬間、みんなを無邪気な笑顔にしちゃう。そんな揚げないフライドポテトです(矛盾)。皮付きのまま低温でゆっくり茹でたじゃがいもを、食べやすい大きさに手で割って、オリーブオイルをたっぷりまわしかけます。220℃以上のオーブンもしくはトースターの強で30分。焼き色がついたら青のりと塩をふりかけて出来上がり。外はカリカリ、中はホクホクって幸せですよね。シンプル簡単で、みんなが喜んでくれるから何度でも作ってしまいます。


【トマトのサラダ】

<材料>
ミニトマト/紫玉ねぎ/梅酢

ちょっと変わったミニトマト「ブラックチェリー」。皮がパリッとしてしっかり酸味を感じられるトマトです。見た目の可愛さも味もそのまんま食べてもらい。なので、みじん切りした紫玉ねぎをこの日いただいた梅酢でマリネして、少しだけ飾り付けしてみました。なんだか食べるのが勿体無い、宝石みたいな一皿です。ダークレッド色のトマトに紫玉ねぎ。色を合わせるとみためもきれいだし、同色の相乗効果で味もパーンとひらけます。色はビタミン。ゲームで言うところの属性みたいなもの。同じ属性同士って相性がいいんですよね。


【厚揚げとオクラの甘辛炒め】

<材料>
厚揚げ/おくら/ごま油/みりん/醤油

ごはんが進む、お酒も進む、甘辛味のおかず。手でちぎった大ぶりの厚揚げをカリカリに焼き付けて、茹でたオクラと一緒に甘辛く炒めたものです。ゴーヤの時と同様に、最初みりんでしっかり甘みをしみこませてから、少しずつ醤油を加えていきます。甘い、しょっぱいを順番に味付けしていくことで、味付け迷子から解放されます。厚揚げって、切り方をかえるだけでいろんな表情を見せてるから楽しい。大きくちぎることで、味もしみやすくなるし、食卓の真ん中でどーん!と存在感もだしてくれるんです。厚揚げもオクラも小さく切って炒めたら、全然違う感じになるはず。面白いですよね。


ほぼ野菜。でも主食に用意したお米がほぼ手付かずなほど、満足満腹になっちゃうんです。季節にアルモンデつくる、野菜が主役の食卓。結構幸せです。
つくってみたい、食べてみたい。そう思っていただけたら、ぜひお声がけくださいね。

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