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ファッションブランド「foufou(フーフー)」のビジネスを語る上で重要な5つのポイント

東洋経済オンラインにて、foufouの取材記事を企画執筆しました。

ブランドの経営方針と戦略が面白いだけあって、ありがたいことに、とてもよく読まれています。詳しくは記事に盛り込んでいますが、foufouのビジネスを語るうえで重要なポイントは、ざっくり以下の通りです。

1.宣伝広告費ゼロ
認知拡大よりも、熱量が高いファンを増やす。
2.商品廃棄ゼロ
在庫消化率98%、在庫はシーズン過ぎても販売継続。
3.セールは一切しない
定価購入してくれる顧客を、なによりも大切に。
4.販路を拡大しない
自社アカウントに集約し、販売予測をたてやすくするため。
5.すべての商品原価50%超
人気のスカートは、まさかのデニム布5m利用。すごい。うける。

ブランドオーナーのマールさんは、もともとアパレル企業で生産管理を担当していた方。そのキャリアを活かし、堅実に在庫管理を徹底してきたそう。Dybe!の取材でマールさん個人のキャリアや思考についてお話を伺って以来、「事業についてももっと聞いてみたいな」と考えていたので、このタイミングで取材できて良かったです。

こちらの記事もぜひ。

いま、アパレル業界が大変な苦境に立たされています。昨年10月の増税、暖冬で服が売れず大変だったところに、外出自粛が直撃。レナウンは民事再生手続きを開始し、大手各社がブランドを終了したり、店舗を大幅に縮小したりと、ショックなニュースがたくさん飛び込んできました。

これまでならすぐ完売していた大人気ブランドでも、まだ商品が残っていたり、セレクトショップがいち早く値引きをしていたり。「これは大変なことになっているぞ」と、いち消費者として強く感じました。

事業規模に関わらず、各社どうにか売り上げをつくろうと、Instagramでは、商品訴求・販売のための投稿ライブ配信を強化する様子もたくさん見られました。ブランドディレクターや店員それぞれのフォロワーが多いブランドは、インフルエンサー的発信。人がいない店内で、擬似接客スタイルで配信するブランドもありましたし、きっちり台本を作り込んで商品訴求するケースも。

対してfoufouのインスタライブの会場は、質素な作業場。手作り感あふれるアットホームな空気で、スタッフのみなさんも一切気取っていません。私が一番面白いなー、と感じたのは下記のポイント。

「ライブ配信で大切なのは、商品のかわいさはもちろんのこと、デメリットを過剰なまでに盛って伝えることです。僕は『この素材はギュンカワだけど、シワになるしとても扱いづらいですよ』とか『布をたくさん使っているので、重いですよ』とか、繰り返し話しています。そうすると、納得した方しか購入しないし、『意外と大丈夫だったな』と、顧客の満足度が上がり、リピートしてもらえるんです」(東洋経済オンラインより引用)

ブランドの思想やファンづくりのノウハウは真似できるものではないですが、商品訴求時に「デメリットを過剰なまでに盛って伝える」は、他の商材や、営業術にも活かせそうです。

今回はビジネスにおける強みにフォーカスしてお話を伺いましたが、店舗閉鎖で勤務シフトが削られ、苦しいアパレルの販売員さんを対象に「商品試着」のアルバイトを募集するなど業界全体を助ける努力をしているところも素敵だなと。

私は、お洋服とお買い物が大好きです。いつもファッションメディアや百貨店、全国各地のセレクトショップのECなどなどで、さまざまなブランドをチェックしています。また面白い取り組みを発見したら、取材をしていきます。

最後に、ファッションについて書いた記事もいくつか貼っておきます。

現場からは、以上です。

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