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みんな嘘で繋がっている

まさか
市民を守るはずの警察官が

未成年である自分を買うなんて
想像もしていなかった_。

大阪、
車を降りると凄い人の数で
頭の先から爪の先まで綺麗にしたギャルが
足早にあちこちに向かって歩いてる

ギャルの髪も服も派手で、
自分は選ばないような色だから
ついつい夢中で見ていた。

「ヴィトンでええんか?」

後ろから社長の声がした。
風俗店オーナー、わたしが働く店の
社長で、他にもボーイズバーとか…
今思えば、
きっと私が知りようもない仕事も
たくさんしていたと思う。

「白の長財布、うん、でも新作やし高いけど、ほんまに買ってくれるん?誕生日プレゼントなん?」

夏の終わりに、社長が突然プレゼント買ったるから旅行にでも行こか、と言い出した。

普段からまあ、そういうことをする人
だったので何も疑問に思わず
いいよ、と返事した。

当時、私には彼氏がいたけど、
社長の愛人のような立ち位置にもいた。

ううん、愛人なんてもんじゃなかったな
稼ぎ頭である10代の私を、
逃げないように見張るには良いポジション。

親とうまくいかずに、家出した少女を
知らぬうちに周りから囲んで
偽のアットホームな雰囲気をつくる。

社長と変わらぬ歳になった今、
未成年の子どもを言いくるめるのは
毎日の着替えを考えるより簡単だったと思う。

買い物が済んだら
すぐにまた車で移動

温泉宿に泊まろう、と。

着いたら起こしてほしいとだけ頼んで
私は眠りについた、、
前日からお客を7人とったまま
一睡もせずに動いていたから。

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