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いつか大きな深呼吸をしたい。

「もしかしたら会えないかも…」

詰まっていく仕事の予定を見ながら、提案の締め切りからスケジュールの逆算をしていた。私が休もうと思っていたところは、どう考えても大事なmtgが入りそうで、なんなら勤務しないと予定が間に合わなさそうだった。下腹部が痛む。月に一度の不調が、この忙しい時期に重ならなくてもいいじゃないか。イライラしてくる。

休もうとしていた日は、正直いえば早く上がれれば事足りる予定だった。それは、海外で働いている部活の同期の帰国に合わせて同期会をするというものだった。私にしては珍しく、自分から幹事をして日取りをして、お店も調べて予約もして、そうやって決めていた予定だった。

楽しみだった。楽しみだったのだ。私は部活の同期みんなが大好きだし、その帰ってくる彼のことももちろん大好きだ。いつも何も考えてなさそうな適当な感じで接してくるけれど、決して人を傷つけることは言わない彼。そんな彼と私は学生の頃から一緒にいるのがなんとなく好きだった。

それがみんなと会えないと思うと、急に悲しくなった。ずっと楽しみにしていた予定が急に目の前から離れていく感覚だった。だって、今回会えなかったら、次いつ会えるかなんてわからない。

不安を抱えながら、本人に連絡をした。もしかしたら行けないかもしれないことを告げつつ話していると、彼は私のプライベートに仕事が侵食してきているこの状況を客観的に非難してくれた。別に、彼は私のために怒るようなそういう人ではないんだけど、それでもなんか「それっておかしいよ」と言ってくれるのがなんだか嬉しくて、変わっていないなと思った。

そして、話していると最後に「気楽にいけ」と一言くれた。

思うと、最近いつもいつもしんどかった。肩に力が入っていた。いつも苦しかった。仕事は大好きだけど、それでしんどいと思うことが増えた。一緒にやっている仕事なのに「お手伝いすることがあれば」と言われると、チームメンバーじゃないのかとすら思った。比重が重くなっていくスピードが尋常じゃなく、そのストレスは食生活やいろんなところに出ていた。

だから、「気楽にいけ」のたった一言で涙が出た。たぶん半分くらいは、「そんなこと言われたって、私だって気楽に行きたいよ」という涙で、もう半分はそれでも気楽でいることを許してくれる人がいるということへの安心感と嬉しさだったのだと思う。

まだ忙しい日々は続く。先日、よく行っている病院で「桂子さんは、初めて来た5月くらいからずっと絶え間なく忙しそうですね」と言われたけど、きっとずっと忙しいんだろうと思う。いつかちゃんと、会いたい人に会いたい時に会えたらいいし、大きく深く深呼吸できる日が来たらいい。

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