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風と共に去りぬ

秋


名作「ローマの休日」が公開されたのが戦後の1953年の白黒映画。
名作「カサブランカ」が公開されたのが戦時中の1942年の白黒映画。
「風と共に去りぬ」は、1939年に公開されたカラー映画。
日本での初公開は戦後の1952年。当時は総天然色映画と云われた。



There was a land of Cavaliers and Cotton Fields called the Old South.Here in this pretty world, Gallantry took its last bow.
Here was the last ever to be seen of Knights and their Ladies Fair, of Master and of Slave.
Look for it only in books, for it is no more than a dream remembered,a Civilization gone with the wind...



1861年、南北戦争が始まろうとする直前。
ジョージア州タラの大地主ジェラルド・オハラ(トーマス・ミッチェル)
の長女スカーレット(ヴィヴィアン・リー)は、
樫の木屋敷と呼ばれる同じ大地主ウィルクス家で明日開かれる
パーティーで、そこの嫡子で彼女の幼馴染みであるアシュレー
(レスリー・ハワード)と彼の従妹メラニー(オリヴィア・デ・ハヴィランド)
の婚約が発表されると聞いて心おだやかでなかった。

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「キャサリン、あれは誰?」
「どの人?」
「こっちを見て笑っている人、なんか怪しいわ」
「あなた知らないの?、レット・バトラーよ、とかく悪い噂のある人」
「あのめつき、わたしの裸でも想像しているのかしら」
「スカーレット!、はしたない!」


「どうしたスカーレット?、内緒話?」
「アシュレー、あなたを愛してるの」
「スカーレット・・」
「心から愛してるの!」
「今日のパーティーの華がなにを言い出すんだい、ぼくだって君の虜だよ」
「そういうんじゃないの、愛してるわ、大好きよ」
「いい加減にしなさい、そんなこと軽々しく言うな」
「だって好きなんだもの、あなたはどうなの?、
 わたしのこと好き?、わたしのこと想ってる?」
「ああ、想ってる、だがこんな話いけない、もうやめようスカーレット」
「どうしてなの?、わたしと結婚したくないの?」
「ぼくはメラニーと結婚するんだ」
「どうしてメラニーと結婚するのよ!」
「これ以上言うと君を傷つけることになる」
「わたしはあなたの奥さんになりたいだけ!、
 メラニーなんて愛していないんでしょ!?」
「理解しあえている、ぼくらは似ているんだ」
「わたしのことは?」
「もちろん好きだよ、君には激しい情熱がある、
 だが君とぼくでは違い過ぎる、結婚は難しい」
「意気地がないだけじゃない!、わたしが怖いのね!、
 ただ従うだけで、子育てしか能のない、
 なんの魅力もない女と結婚した方が安心だってことでしょ!」
「メラニーの悪口は言うな」
「何様のつもりよ!、わたしを誘ってその気にさせたのはどこのどなた?」
「それは誤解だ、ぼくがなにをした?」
「今さらとぼけるつもり!、いいわよ、あなたのことなんか大嫌い!、
 なんてずるい男なの!、あんまりだわ!」

アシュレーが去った後、スカーレットは花瓶を壁に投げつけた。
花瓶は大破して割れた。

「戦争が始まったか?」
「あなた・・、そこで・・、ずっと聞いていたのね?」
「美しい話の最中に出て行くほど野暮じゃない、心配するな俺は口が堅い」
「あなた紳士じゃないわ」
「君も淑女じゃない」
「まあ!」
「俺もすました淑女は苦手でね」
「わたしのこと侮辱するのね、なんてひどい人なの!」
「褒めているんだよ、優雅なアシュレー君は忘れて、
 俺とつきあっていただけないかな、
 彼は君の足元にも及ばない、君には激しい情熱がある」
「あなたは彼の足元にも及ばない!!」
そう言って、スカーレットは去って行った。
「ははは、あんな男は大嫌いと言っていただろ」


「あの人男性に色目ばかり使っていやらしいったらなかったわね」
「それは違うわ、あの人の魅力に男性が惹きつけられるのよ」
「メラニー、あなたは人が好過ぎる、あなたのお兄さんも狙われてるわよ」
「それは思い過ごしよ、スカーレットは陽気で社交的なだけだと思うわ」
「でも結婚相手には選ばれないタイプね」
「そんなこと言うもんじゃないわ」

「スカーレットさん!、
 リンカーンが我々南部と戦うために兵を集めているそうです」
「だからなに?、男は戦争のことしか考えないのね」
「戦争に行くとみんな戦いますから」
「みんな・・?」
「スカーレットさん、ぼくが戦争に行ったら、寂しいですか?」
「泣き明かすでしょうね」
「愛していました、あなたは世界で一番美しい女性です、
 ぼくでは相手になりませんか?、
 ぼくは気が利かないし、明らかにあなたと不釣り合いだ、
 でも、ぼくと結婚してくださるなら、どんなことでもします」
「今なんて言ったの?」
「スカーレットさん、ぼくと結婚してください」

スカーレットは戦争で別れのキスをするアシュレーとメラニーの姿を見た。

「いいわよ、お受けするわ」


物語

1861年、南北戦争が始まろうとする直前。ジョージア州タラの大地主ジェラルド・オハラ(トーマス・ミッチェル)の長女スカーレット(ヴィヴィアン・リー)は、樫の木屋敷と呼ばれる同じ大地主ウィルクス家で明日開かれる野外宴会に、そこの嫡子で彼女の幼馴染みであるアシュレー(レスリー・ハワード)と彼の従妹メラニー(オリヴィア・デ・ハヴィランド)の婚約が発表されると聞いて心おだやかでなかった。激しい気性と美しさをあわせ持つスカーレットは、多くの青年の憧れの的であったが、彼女の心はアシュリーとの結婚をかたく決意していたのだ。宴会の当日スカーレットは想いのたけをアシュレーに伝えたが、彼の心は優しいメラニーのものだった。スカーレットはそこで、チャールズトン生まれの船長で素行の評判の良くないレット・バトラー(クラーク・ゲーブル)に会い、彼の臆面のない態度に激しい怒りを感じながら、なにかを惹きつけられた。そして突然に戦争の開始が伝えられ、スカーレットは失恋の自棄からメラニーの兄チャールズの求婚を受け入れ結婚した。メラニーと結婚したアシュリーもチャールズも戦争に参加した。だがチャールズは戦争で病を患い、亡くなり、スカーレットは身を喪服に包む生活の味気なさからアトランタのメラニーの元へ行き、南軍支援のパーティーでレットと再会した。レットは強引に彼女と距離を近づけた。戦況はその頃南軍に不利となり、スカーレットとメラニーは看護婦として働いていたが、やがて、アトランタは北軍の脅威に脅かされた。スカーレットと生まれたばかりの子供を抱えたメラニーは、レットの御する馬車で故郷へと向かった。レットは途中ひとり戦線へ向かい、のこされた2人はやっとの思いでタラの地に着くが、故郷はすでに廃墟になって、北軍にすっかり蹂躪されたあとだった。


「お嬢様、なにかわたしにできることは・・」
「メラニーの具合はどう?」
「メラニー様なら大丈夫ですよ、今はあかちゃんと一緒にお休みに」
「連れてきた牛を納屋に入れてちょうだい」
「残念ですが納屋はもうありません、北軍が薪にしてしまいました」
「北軍がここに?」
「はい、燃えない物は全部奪われました、着物、敷物、奥様の十字架まで」
「なにか食べるものをちょうだい」
「たべものはなにもありません、全部奪われて・・」
「鶏もいないの?」
「最初に食べられてしまいました・・、その後、食料も持って行かれて」
「北軍の話はもう聞きたくない!」
「お嬢様、これからどうすれば・・」

屋敷の外の荒れた畑を歩くスカーレット。
地面に伏して、泣いた。

「神さま、誓います、二度と飢えに泣きません」

戦争は南軍の敗北に終わった。捕虜になっていたアシュリーが帰って来てメラニーを喜ばせたが、スカーレットは再び彼に愛を告白してはねつけられた。タラは重税を課され、土地を守る決意を固めたスカーレットは、妹スーレン(イヴリン・キース)の婚約者フランクが事業に成功しているのを見て、欺いて彼と結婚し、事業を自分の手中に収めてアシュレーを仲間に引き入れ、ただ金儲けに生きるようになった。フランクが不幸から亡くなり、スカーレットはレットと結婚し、娘ボニーを生んだが、まだアシュリーへの想いが断ち切れず、レットはボニーへ愛情を注いだ。こうした結婚生活の不調和から、レットはボニーを連れロンドンへ行ったが、ボニーが母を慕うので再び戻ってきた。ところがボニーが落馬して死に、メラニーも病死してしまった。このためレットとスカーレットの結婚生活は破れ、レットはチャールズトンへと去っていった。スカーレットはこのとき初めてレットを愛していたと気づく。


「かわいそうだな」

母親、親友のメラニー、初恋のアシュレー、自分の娘ボニー、
レット・バトラー。愛する人をすべて失ったスカーレット。


「わたしはどうしたらいいの・・」

その最後の答えがある映画。最古にして普遍の“ 風と共に去りぬ ”





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