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トピックス(旅行記)

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2020年2月の記事一覧

ナイルの水を飲んだから

「ナイルの水を飲んだ者はナイルに戻ってくる」 Once you drink from the Nile, you will come back again. اللي يشرب من النيل لازم يرجع له تاني 読み方:イッリー・イシュラブ・ミン・ニール・ラーズィム・ヤルガア・ラフ・ターニー エジプトには、 そんなことわざがあります。 実は、エジプトは私の初めての海外旅行先。 初めての海外、しかも、日本とはかなり異なる文化の国。 何もかもが

子供たちに大人気⁈

≪ パリ滞在記・その39 ≫  〜Album 旅のアルバム ・② 〜     フェルナン・レジェ(Fernand Léger) パリ滞在で撮影した写真は2,000枚以上、と言っても美術作品が大半です。 その中で異彩を放っているのが ポンピドゥセンターの約100枚です。スライドショーにして見ていると 突然現れる原色、奇抜な配色、くっきりした輪郭線、そして見たことない形に奇妙な物体! 西洋絵画に興味を持つようになって日が浅いため、その興味の対象は未だ古典〜近代絵画であり

ルノワールの黒

≪ パリ滞在記・その35≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・⑥ 〜 最初は あまり好きな作家ではありませんでした。 西洋絵画に興味を持った頃に、裸婦を描いたルノワール晩年の作品を続けて見て “どれもよく似ているなぁ” と思ったことが原因かもしれません(失礼をお許しください)。 しかし<ビュールレ・コレクション展>で『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』を見たときに “少女をとても可愛らしく描く人だなぁ” と思いました。 それからも いくつかの風景画を見て

モネの描いた世界

≪ パリ滞在記・その34≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・⑤ 〜 パリに来てモネの作品をたくさん見ました。オルセー美術館の一室にも彼が描いた世界が広がっていました。 特に大好き!という画家ではなかったのですが、やはり凄いです。 積みわらを描き始めた頃、モネが友人に当てた書簡(1890年10月7日付)には 「この時期の太陽はすぐに沈んでしまうので、とても追いつけません。私が求めるもの、それは瞬間性、とりわけ〈包み込むもの〉、すなわちあらゆるところに広がる同

オランピアの実力

≪ パリ滞在記・その33 ≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・④ 〜 実物を見るまでこの絵の良さが全然わかっていませんでした。 少し前に マネ『草上の昼食』を目にした時と同じ衝撃が走りました。 暗い背景と そこから浮かび上がるシーツや女性の肌色とのコントラスト、そして大まかな筆触と平坦な色の面で描かれた作品を前に ハッ!とさせられました。 作品自体が放つ魅力に惹きつけられて目が離せません。そのままどうしていいのかわからずオロオロしながら、なぜか少し怖

渾身の『草上の昼食』 × 2

≪ パリ滞在記・その32 ≫  〜Musée d’Orsay オルセー美術館・③ 〜 オルセー美術館の5階「印象派ギャラリー」は、少しずつ区切られた四角い展示室が並んでいます。展示室のひとつ、その中央に立ちました。 目の前の壁にはマネ『草上の昼食』、後ろの壁にモネ『草上の昼食』が展示されています! 二つの作品が顔を見合わせる、誰もいない時間帯の展示室を想像してみました。 なんと贅沢な❗️ そのとき流れる空気を全身で感じてみたいものです☺️ 同じ題名を持つ二つの『草上

ウィーンの休日 #8 〜紅茶天国〜

前回の記事ではお土産にぴったりのスイーツ店を紹介しましたが 今回は一緒にいただきたいお紅茶のお店を。 紅茶専門店 Haas & Haas(ハース・アンド・ハース)です。 紅茶専門店ですが様々な紅茶に加えて フレーバーティー、ルイボスティー、緑茶、ほうじ茶など 種類豊富にお茶が並んでいます。 店員さんがとても感じがよくて 試飲や香りをかがせていただくこともできます。 茶器も素敵。 ジャムも美味しそうでした。 可愛い箱に入っていると ギフトにいいですよね。 訪れた店

クラシックホテル巡り。村を潤した、川奈ホテル

ホテルや旅の魅力を歴史やストーリー・文化から紐解き発信しています。その土地やホテルの『過去の記憶』をほんのひとつまみ知ることで、ささやかですが、新たな旅の視点を手に入れてもらえたら嬉しいです。 今年から、クラシックホテル巡りをはじめてみました。クラシックホテルとは、(色々定義があるようですが)主に戦前に創業・建設した日本のホテルのことを指します。 ホテルは昔から、歴史上重要な多くの場面で人々を迎え入れ、過去の大きな物語の舞台となった場所でした。 特にクラシックホテルと呼

これからマルタを発ちます。「誰も自分を知らない場所で」たくさんの人に出会えて良かったです。フランス、イギリス一人旅はとっても不安だけど、楽しんできます。最後に素敵なカフェに連れてきて頂きました☕

ウィーンの休日 #19 〜ハプスブルク家の世界へようこそ〜

ウィーン最後の記事でご紹介するのは... ハプスブルク家の夏の離宮 シェーンブルン宮殿です。 シェーンブルン駅を下車し 10分ほど歩きます。 途中にあった地図を見て、宮殿の敷地の広さに驚かされました。 ↑動物園まであるのです。 美しい門を抜けると 優しいイエローを纏った宮殿が! (12月なのでクリスマスツリーがあります。) 左を向くとカフェがあり まずは朝食をいただきました。笑 Café Residenz(カフェ・レジデンツ)。 素敵な待合室。 とて

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神保町の青空(虚と実)と『鬼滅の刃』

有賀ドライブイン

訪れた日:2020年2月11日 茨城県水戸市旧国道50号沿いにあるドライブインで、もともとは国道50号であったこの道路は内原バイパスの開通により一般道路(市道)となりました。 茨城県水戸市-群馬県前橋市を結ぶ国道50号(水戸市以東は国道51号として千葉市までを結び、前橋市以西は国道17号にぶつかります。)は関東内陸工業地帯とも密なことからトラックやバスなどの大型車を駐車することのできる広い駐車場を持ったドライブインが多数存在しており、近隣には水戸IC付近の「水戸ドライ

芸術は、国と国との間に橋をかけることを促す一つの誘惑

奇蹟の芸術都市<バルセロナ展>に行ってきました。 とても刺激的で勉強になったので、私が心動かされた事をいくつか記録させて下さい。 ◉「バルセロナ」について オリンピックが開催されたスペインの主要都市で、サグラダ・ファミリアがある…これ以外は知らなかったので 展示会場で勉強してきました。 バルセロナはカタルーニャ自治州の州都。かつて独立国であったカタルーニャ自治州は独自の言語を持ち、面積はスペイン全体の約 20分の1 しかないものの、スペイン経済の約10%を担い 人口もスペイ

東京アダージョ:端渓硯(たんけいすずり)

護国寺の骨董市で、硯を買う羽目になった。 骨董屋さんのご夫婦が、「絶対に良い物だから」と言って、進めてくれたのだ。自分が、しばらく、見ていたので、そう言うシチュエーションになってしまった。 「最高級の端渓硯のそれも、緑端渓硯が、この値段では、もう、出ない」ということで、よく分からないままに、買ってきた・・・ついでに、別の店で、筆致(ひっち-筆つき)の良さそうな筆も何本か購入してきた。 このあいだ、早稲田の古本屋で、小川芋銭の昭和9年の俳画手本帖を買ったこともあったからかも知れ