マガジンのカバー画像

映画

1,619
映画コラム 某ブログでも書いています。
運営しているクリエイター

2020年12月の記事一覧

【映画 違和感 考察】えんとつ町のプペルがつまらない?映画で泣けなかった人が感じた3つの違和感を14,000文字以上で深堀り解説。

はい、こんにちわ。仔虎と申します。 あなたは、最後に涙した時のこと、覚えていますか? 先日、大人も泣ける 大ヒット絵本の映画 「映画えんとつ町のプペル」を見てきました。 ご存知 キングコングの西野亮廣さんの一大プロジェクト。ツイッターを見たら「泣ける!」「もう何回も見てる!」というようなツイートがたくさんあったので、期待に胸を膨らませて映画を見に行きました。 それで、結果は・・・。 このノートではその時感じた感想、そして、違和感。 それから最後に「あぁ、あんまり言及

2020年、映画事情ふり返り

2020年も早いものでもう終わり。 今年からnoteを始めて映画のことばかりいろいろと書いてきました。 いろんなことありましたが、やっぱりコロナ禍が軸で起こった現象が多かったなと思います。なので、ふり返りながらそこをまとめてみたいと思います! (何となく近しい過去記事も貼っていきます) 年始の1月にいい作品が連発!かなり前の出来事のような気がしますが、『パラサイト 半地下の家族』が公開されて、その後アカデミー賞で作品賞を受賞するという快挙を成し遂げました! これは本当にす

ストーリー以外の映画の楽しみ方

思いつきで映画『鬼滅の刃』を見てきた。 私の鬼滅ファン度はそこそこ。アニメはAmazon primeで2度ほど見て、続きが気になり無限列車のストーリーから最終巻まで漫画を買った。それも2回ほど見た。漫画ではホロリと涙を流す場面もあるけれど、『リアル』を読んだ時の号泣具合と比べたらあくび程度。けれど内容は面白いと思っているし、ちょっと独り言多めで、鬼との闘い中に「長男だから我慢できる」なんて思っちゃう炭次郎が愛らしくて好きだったりする。 とはいえ“そこそこ”なファン度だった

めぐり逢えたら

鑑賞時の感想ツイートはこちら。 1993年のアメリカ映画。メグ・ライアンとトム・ハンクス主演。“運命の出逢い” への直感に突き動かされる婚約中の女性と、妻を亡くした悲しみが癒えない子持ちの中年男性。二人が何度もすれ違いながらようやく出逢うまでを描いた、ロマンチック・ラブコメディ作品です。原題 "Sleepless in Seattle"。 メグ・ライアンのこと。 メグ・ライアンは “ロマコメの女王”、“ラブコメの女王” と称され、1980年代~2000年代にかけて、女性

『ジョゼと虎と魚たち』~一歩踏み出すことで見える鮮やかな世界~

はじめての世界はとても怖くて、踏み出すのは勇気がいる。 けれど踏み出してみると、きっと、いや、必ず、色鮮やかな景色が広がっている。みずみずしい映像美とともに、一歩踏み出すことの喜びを、重々に与えてくれる作品だった。 2003年に妻夫木聡と鶴川千鶴主演で実写化され、第46回ブルーリボン賞を獲得した『ジョゼと虎と魚たち』が、2020年、タムラコータロー監督によりアニメという形でリメイクされた。本作はアニメならではの映像の鮮やかさが際立ち、緩急をつけた構成に仕上がっている。 大

年の瀬を迎えて

2020年 皆さんは良い映画に出逢えましたか?今年、私の印象に残った映画は・・・・⭐⭐⭐ 『パラサイト半地下の家族』期待しすぎた映画はガッカリすること多しなのですが、今作品は期待以上の作品であり、後世に残る名作だと断言できるほど大好きです💛1月8日に地上波で本編ノーカット放映するとのこと。凄く楽しみです💛 『ミッドサマー』この狂気の世界を色鮮やかな映像美で描く力量に感服です 『透明人間』主人公がDV旦那に追い詰められた末、堪忍袋の緒が切れた時の振り切れ方が良いです。又、

【年間ベスト・ムービー】さらば!ポップコーンが食えない2020

今年の映画館納めは12月20日(日)の早稲田松竹『ブックスマート』。 ふたりの少女が卒業前夜にあらゆるヤンチャをする、というだけの物語だがやたらスケールが大きく派手だし、ティーン・ムービーにありがちな演出された陰湿さがない。 ひたすら爽快だった。 なにより、水風船がぶちまけたり、車を運転するだけなのにやたらとスローモーションになるせいでダイナミックになってしまう、バカバカしさが最高だ。 松竹で観た翌日にNetflixでも配信が始まった。ただ『ブックスマート』は映画館だからこ

好きな映画を楽しく話す人の話を聞くのがこんなに心躍るのは何故だろう・・・

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

2020年に選ぶ映画たち -never give up your beautiful life-

今年はだいたい70本ほどの映画を観ました。 私は基本的に観た映画についてはtwitterで短く感想を書いています。毎年その年々のベスト10を選ぶのが年末の楽しみだったりするのですが、今年は一年を通してずっとぼんやりしていて記憶も曖昧だったりするので例年通りにベスト10を選ぶのは難しいかなと思っていました。が、観た時のぼんやりとした記憶と、filmarksに転載したtwitter感想を頼りに今年も選んでみようと思います。いつもはtwitterでタイトルだけを発表するのですが、

スタジオジブリと著作権

あのスタジオジブリが、自社作品の場面写真などの画像を正式にフリーで使っていいと発表し、9月より順次作品点数を追加して先日最後の更新を終えました。 その数、何と1178枚! 「常識の範囲で、ご自由にお使いください。」 とのことです。 SNS時代の著作権このnoteもそうですが、ブログやSNSなど映画作品や著名人の画像の著作権を気にして使っている方はあまりいないとは思いますが、本来であれば著作権に触れる範囲のことです。 それを有名スタジオが自らその著作権を開放してくれるとい

ワンダーウーマン1984の感想(ネタバレあり)

イオンシネマ京都桂川で鑑賞。 結構混んでた。アメコミ映画が今年は軒並み延期していった印象だけど、DCはハーレイクインと今作の二本も劇場公開してくれてとても有難い。今年はディズニー傘下の作品が色々とガッカリな事になっていただけに見直した。 個人的には前作のワンダーウーマンはあまり楽しめなかったのだけど、今作はとても素晴らしかったと思う。 しかしまあTwitterとかでめちゃくちゃ賛否分かれるのも納得な変な映画でもある。 僕も観ていて気になる所も多かったけどそれを忘れる位素晴ら

『私をくいとめて』原作との違いに作り手の思いを知る。

2020年12月18日に公開予定の『私をくいとめて』。1人暮らしを満喫している女性の恋と成長を描いた物語だ。本作は、10/31から11/9まで開催されていた第33回東京国際映画祭で「TOKYOプレミア2020」部門で観客賞を受賞するなど評判も高い。筆者も11/9の19:45の回で1回目を、テアトル新宿で12/19の18:45回で2回目を鑑賞してきた。その中で筆者が特に気になったこと、感じたことなどを感想を交えて紹介していきたい。 【作品情報:『私をくいとめて』】 製作年:

羅生門

鑑賞時の感想ツイートはこちら。 1950年の日本映画。のちの世界中の映画監督たちに影響を与えた日本の名匠、黒澤明監督の代表作のひとつ。平安時代を舞台に、ある武士の殺害事件が起きる。ひとつの出来事が語る者によって様相を大きく変える、その不可解さを通して “人の本質とは何か?” を描いた時代劇作品です。 ストーリーが超絶面白い!黒澤明監督の『羅生門』。あまりにも有名過ぎる作品なのでご存じの方も多いと思いますが、本作の原作は芥川龍之介の短編小説『藪の中』と『羅生門』。 青空文

映画のパンフレットを楽しむ本

映画のパンフレット。 誰でも一度は映画の思い出に買ったことがあるんじゃないでしょうか。 ボクなんかは、ほぼほぼ買っちゃいます。 映画パンフには、映画評論家や専門家の方のコラムや監督のインタビュー、映画制作の背景が書かれたプロダクションノートやモノによってはロケ地マップなど、その作品を深く知るための要素が満載です。 映画館で、そんな映画パンフレットについて特集している本を見つけて面白かったので今回ご紹介したいと思います! PATU MOOK 「大島依提亜と映画パンフ」