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トピックス(日本)

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2021年6月の記事一覧

読切りよりみち「僕はこの時、この人の普段の顔が見てみたいと思いました」

※長編小説「よりみち」シリーズの番外編です。時系列は「よりみち」と同時期になります。 「僕はこの時、この人の普段の顔が見てみたいと思いました」  この際だから、彼の正直を持ち出すとしよう。  彼は当時の仕事に何の不満も抱いていなかった。元々特筆した長所もなければ社会的地位も欲していない彼は、月々の仕事への対価がそれなり口座へ振り込まれて、休日には会社から解放され自分の時間を謳歌できるのであれば、仕事の中身には大した執着も持ち得なかったからだ。にも拘わらず、大学を卒業時に、

まんが&販売物・・^^;

身体が不自由となり身体二級 難病認定となり大変ですが頑張ってます(時々ダウン)生活はあるので^^; 生活って大変ですね(TT) ご支援して頂ければ幸いです よろしくお願いします💛 漫画です ↓ 閲覧 感謝です☆ 仕事として頑張ったのですよ~~~病もですけど 体調を崩す事等 様々な事情で返信が大変遅く成る可能性もありますので 御容赦くださいませね^^;

2005年夏、新宿の夜

「ファッションとか音楽とか映画だとかのカルチャーはもう、卒業するべきだと思うの。」 「そう、大人だしね。」 大学時代からの友人である加藤とは、大学を卒業し、社会人になったばかりの20代の頃によくそんな話をした。 2000年代の終わり頃のことで、スマートフォンもSNSも使っていなかったような時の話だ。 加藤と出会ったのは、バイト先の新宿三丁目にあるチェーン系居酒屋だった。 私よりも先に働いていた加藤は、新宿にある服飾系の女子大に通っていて、私と同じ3年だった。パツンと切

涙の行く先

産婦人科の受付という仕事は、ものすごく気を使う。他の仕事は気を使わないということではなくて、女性の性を扱うということに関しては、やはり気を使いすぎるくらいがちょうどいいみたいだ。 いつもの通り、流れに身を任せてみたら、こんな仕事をすることになっている。ちゃんと考えることができないのはわたしの欠点だと思うけれど、そのおかげで予想もできないものに出会うこともある。もちろん、いい方も悪い方も、だ。 今日のお昼、書類を持って入院しているママさんのお部屋に入った。生まれたての赤ちゃんと

ヒットと職人の技

 私はシングル盤のインストゥルメンタルが好きだ。音楽好きの方はご存知だとは思うが、CDのいちばん最後に「Off Vocal Ver.」や「Minus One」という名前で入っているボーカルカット版のことである。  最大の魅力は、編曲者のこだわりが詰まっている音源を、思う存分に堪能できることだろう。特にひとりバンドのような形態でアレンジャーがすべてを担当している場合、かなり凝ったアレンジメントが施されていることもあるから、機会があれば手元のシングル盤をあらためて聴いてみてほし

「自分らしさ」は必要とされない世の中で

女は女らしく、働く人は文句を言わずにこやかに適切に、男は男らしくちょっと悪いこともして、若者は若者らしく元気に、みたいなことがたくさんある。 「自分らしさ」なんて、1gも必要とされていない。 肉体と立場に準ずる属性に対して従順な表現と動きを求めている。 わたしだって求めてしまう。 レジの人は感じよく手早くレジ作業をしてほしいし、若い学生さんは電車で騒がないで静かに参考書でも見ていて欲しいし、お店の店員さんには押しつけがましくない程度にあれこれ教えてもらってよい買い物をさせて

有料
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唯物史観について

こんにちは。映像作家で小説家の榊正宗です。 サイゼリヤにて糖質制限しばりで、野菜と肉をバク食いしてみました。現在ダイエットは上手くいってるのですが、カロリー制限が良かったのか、糖質制限が良かったのか分からないんですよね。こんにゃくを大量に食べても痩せるのは確実ですが、肉をたくさん食べて痩せるのはどうしても信じられないのですよね。なので、ちょっと実験してみたいと思います。まあ、1日くらいだと誤差の範囲ですが、明日の体重やいかに!乞うご期待! さて、今日のテーマは「唯物史観に

【ガンはメッセンジャー 3】初めての検査入院はまだ余裕があった。

大きな大学付属病院への紹介状をもらったが、検査日は2月5日。まだ2週間もあった。「ガンだったらもっと急ぐでしょ。こんなに待たせないんじゃないのかな」と考えて、ちょっと希望を持ってみる。ただ、この2週間ですらハードな生活は続いていた。当時の日記(ブログ)を読むと、こう書かれている。 23日は新年会で、24日~26日は山形出張。27日が大阪で取材。29日~31日まで島根の酒蔵で酒造りの勉強。2月2~3日が九州出張。ようやく今日落ち着いた。これで15日までは出張はない(15日~は

明日の天気

レユーダの丘から見た景色を、そのまま額縁に納める。 銀の乙女の奏でる歌が、夕空いっぱいに響き渡ってオーロラを作る。 絵の具を溶かしたみたいな空の色は、滲む。 西の国のオーロラは、一年中見れるんだって。東の国にオーロラはないって。 あの子の声が耳元で聞こえる。 カウチに沈んでレコードの針が奏でる音を眺め続ける。 ぼんやりとした外は雨。 来週のオルデヴィルチは少し憂鬱。 太陽が北に沈む前に、ムスタの準備をしなければならないから。 今日は退屈に晴れ、明日は屁理屈と雨。 マグカ

‘光と影の探求者’ へのアプローチ

日めくりルーヴル 2021年6月28日(月) 『ダヴィデ王の手紙を持つバテシバ』(1654年) レンブラント・ファン・レイン(1606-1669年) レンブラントのことは まだ好きになれていません。 好きではない → 資料を読まない → 新たな発見がない → 良さがわからない → 好きになれない…という状態が続いています。 しかし、 「ルーヴル美術館で どの作品の前に一番長い時間立っていたか?」 と質問されたら、「バテシバの前」と答えるかも知れません。 画家本人のことはも

ありがとうございます!

少し遅くなりましたが…。 Blue Jamさん ありがとうございます! わたしのこちらのnoteに素敵なストーリを書いていただきました。 ありがとうございました。 こちらです。 また何か書いてみようかなって思ったり、この心の声が響く世界の続きをわたしも書いてみるか迷うけど。 それはまたの機会にしますが。 実はストック見てたら途中まで書いてるの見つけて…。 書けそうな時にわたしも書いちゃうかも…。 わたしも何か企画とかに参加したりしてみたいなーなんて思ったりし

ダンゴ虫の詩

僕は落ち葉を掃いていた ダンゴ虫が一匹 のんびりと歩いている 確かによけて掃いたけど 危険を察知したのか ダンゴ虫は丸くなって 動かなくなった 生きていくのには それが最善だろうけど 相手が無機質なホウキで 操作しているのが 未知の巨大な生き物だ そんなことを知らないダンゴ虫は 自分に出来る精一杯で 必死に丸まっている 今日テスト勉強する予定だった教科の 教科書を学校に忘れて来た君は 失態を犯してしまったと笑っている ホウキで履くべき奴がここにいた

母から学んだいくつになっても楽しく仕事を続けるコンピテンシー

昨日の朝に見たトピック記事朝にTwitterを見ていたら、薄井シンシアさんが社長になった記事を見かけました。 2019年に日経新聞でも取り上げられていたことを思い出して、やっぱりすごい人だなぁと思ってみていました。 人っていくつになってもチャレンジできるものなんだなぁ。 そんなことを感じていた今日、偶然にも同じことを電話で話した母からも感じました。 うちの母の経歴母はもともと小学校教諭で教頭まで勤めた後、60歳で退職。 1年ほどは家で専業主婦らしくしていたのですが、「お

花と暮らす効能

日本よりも手頃に花が買えるので、ベトナムで暮らし始めてから家に花を欠かすことがなくなった。近所の花市場に行き、隙あらば高値で売りつけてくる花屋のおばちゃんとがーがー交渉しながら花を選び買う。 ときどきあれもこれも欲しくなって、家にある花瓶では足りない量の花を買ってしまう。仕方がない、家にあるグラスに花をどんどん活けていく。そしてこの1週間ワイングラスで水を飲むことにする、色とりどりの花に囲まれながら。不便だけど、くすくすとこの不自由さを愛おしむ。 最近花市場だけではなく、