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トピックス(日本)

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素敵なクリエイターさんたちのノートをまとめています。
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【名言とちょっとマジメな話】選挙と政治

「私、選挙って人生で2度くらいしか行ったことがないんですよね」  雑談時、相手からそんなことを告白され、少なからず衝撃を受けた。  相手は30代半ばくらいの女性。定職(技術職)に就いて長年付き合った彼と結婚したばかりの常識人だ。理由は「誰に入れたらよいかわからないから」だった。 「誰にも入れたくないときは白票を投じますよ」と伝えたら驚かれた。いや、驚くのはこちらの方だ。  若者の投票率が低いという話は知っているが、目の当たりにしてしまった。よく考えたらあまり周囲で選挙の

日本酒と烏龍茶

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【小説】神様に人の不幸を願ったら、運命の相手を紹介されました

「おっ?」 会場へ向かう途中、神社を見つけて足が止まる。 そのままなにかに導かれるように、境内へと足を踏み入れた。 賽銭箱の前に立ち、縁起が悪いとかいう噂のある十円玉をあえて入れる。 柏手を打って手を合わせ、目を閉じた。 「お願いは、と」 ……アイツらに、史上最大の不幸が訪れますように。 なんてお願いできる度胸があれば、きっとこんなことにはなっていないわけで。 でも、幸せを祈る気にもなれないのでせめて、今日、バージンロードを歩いてくるアイツらの前を黒猫が横切りますよ

人とズレている私にも、みんなが共感できるものを書けるの?

私にはずっと、社会とずれているという感覚があった。生きづらさとも言える。 それは別に、「私って変わってるよね?」自慢ではなく、どこが変かわからないけれど、なんとなくずれているらしいというネガティブな感覚。 というのも、いい方向の変わり者であれば、それはクリエイターにとっては素晴らしい才能となる。人とは違うことを考えられる人がコピーライターに向いていると言う人もいる。 でも、私のずれはそれともちょっと違うのだ。私が考えることはしごく普通。感覚や感想も普通。でも、なんかずれ

ご紹介いただきました!文学イベント東京に委託で参加予定です。よろしくお願いします。 参加サークル:名も無き堂|文学イベント東京(スモール) @agL9HKKaqfnKkV0 #note https://note.com/heywood/n/n76f5fc6bc343

ここ最近、noteの通知が鳴り止まない。過去一、二を争う程のスキが、私の元に届いた。これは本当に嬉しいことで、好きな人との話だから尚更嬉しいことで、それに加えて素敵なクリエイターさんの文章に触れられるのもまた、嬉しいことで。noteを始めて早四年、私の居場所はまだちゃんとある

文学フリマ東京38に参加します

5月に開催される「文学フリマ東京38」に参加します。 急遽不参加になった亀城祭新刊も持って行きますので、ぜひお越しくださいね! 開催情報は以下の通り。 文学フリマ東京38 第一展示場 G-22「インドの仕立屋さん」 イベント開催日 2024年5月19日 12:00~17:00 開催場所 東京流通センター 第一展示場・第二展示場 最寄り駅 東京モノレール「流通センター」駅 配置図はこんな感じ。 配置図は拡大してみてね。 DLも歓迎だよ! では、お品書きいきます

原稿を読み返す

去年、書いた原稿を読み返してみた。数ヵ月ぶりである。 推敲ではなくて、ただ読む。少し離れていたから、作者としてではなく、読者を意識して目を通す。 そんなに枚数は多くないのに、時間がかかった。普段、原稿を読んでもらうということはその人の大事な時間を使っていただいているのだなと改めて思う。 結果、いまいちだなと思った。めちゃくちゃ悪くはないかもしれない。でも読後感がよくない。ラストが弱いし、ところどころ弱い。そしてどうしてかはわからないけど、読み進めにくい。はよ終わらんかなと自分

表紙の話(告白撃)

住野よるですー。 5/22発売「告白撃」の表紙公開です!! 帯アリも!バン! エモ表紙!!! とても素敵に二人を描いてくださったのは、イラストレーターのふすいさんです。青くて痛くて脆い以来、実に六年ぶりにご一緒させていただきました、本当に心から感謝しています。こういう再会を出来るように僕は小説家を続けてるんかもしれんと思います。 さて、再会と言えばなのですが、 表紙に載ってるこの二人、左の男性が響貴(ひびき)、右の女性が千鶴(ちづる)と言いまして、 千鶴は実在す

スタイルを作る・スタイルができる

自分のスタイルができてくるというのは、必ず試行錯誤と紆余曲折の後なのだなと思う。 なにもチャレンジしないでミニマリストになった人は本当にただの貧乏でつまらない人でしかないし(そういう状況でもそれっぽく取り繕おうというのがそもそもミニマリズムが好まれる理由でもある)、質より量を体験しないとできないことがたくさんある。 コロナ期に入ってからずっと睡眠薬を飲んでいたけれど、耐性がつくどころか逆に体内に薬が溜まって起きられないことが増えたので、ついに「薬でだるいより睡眠不足で眠い方

小説と時間(長編の記録)

長編の進捗: 6章で各章2万字くらい。 1章の詳細プロットまで進んだ。 登場人物は書きながら詳細設定を作った。 詳細プロットというか、第一稿みたいな感じなのでしょうか。 小説を書く、となると表現や日本語の使い方が気になって先に進みません。あえてプロットと言う方が、私の気が楽。 書いているとやっぱり楽しい。 でもその最中、他の人の小説を読むと絶対に影響を受けるので、今はフォロワーさんの小説は読まずに我慢。 上手い! 面白い! え? 自分は? 大丈夫か? というような影響を受

新1年生に、きゅん。

小学校に入学して、はや2週間が経った1年生たち。 廊下ですれ違っただけで、にこにこと楽しそうな笑みを乗っけて、手を振ってくれる子。 思わず、こちらも笑顔になっちゃう。 廊下で初めてわたしと会って、 「だあれ?」と目をぱちくりさせて聞いてくる子もいる。 「碧魚先生だよ〜。(名札ちらっ)よろしくね、○○さん。」 「わ〜ありがとうー!なんでわたしの名前、知ってるのー!」 か、可愛い。 まあ多分、次会っても名前覚えていないだろうけれど。 関わりのない先生、すなわちあまり知らな

春爛漫・・・

春爛漫 四手網置く 湊川 八重桜咲きて 紺碧の空 ちあき 以前は、いくつかあった四手網も、今は一つ、しらうおは、相変わらず遡上してくるのだろうか・・・

明くる

どうしようも無い闇が、私を覆った。 黒く光った森を連れた“それ”は、私の身体中に纏わりつき、眼を隠す。 温く濁った瞳の奥。枯れた木々が囃し立てる耳の奥。咳切れた血の味に塗れた喉の奥。 遠くの山並に陽が昇り、暗がりが碧く燃えた。 濡れた枯葉の上、擦れた膝を抱いて蹲る私の、冷えた肩は小刻みに揺れる。 何処から走り続けて、此処に来たのか。 何から逃れて、此処に来たのか。 今となっては、分からない。 しかし先程まで、私を喰わんばかりであった葉の先に、美しい大気の子供達が宿り、その身を