BIG4コンサルというキャリアを考える
近年、大量採用をしているBIG4コンサルは、ポジティブな話題よりもネガティブな話題の方が圧倒的に多いと思います。
僕自身も実際にBIG4コンサルで勤務した経験もあり、またそうした経歴をTwitterでも記載していることから、多くの人から「BIG4コンサルは本当に大丈夫なのか?」といった質問を受けます。
・コンサルティングの質が著しく低下している。
・スタッフが全員入社半年以内のチーム構成で大炎上した。
・セールスフォースの設定変更をしてるだけで1年経過してしまった。
・エクセルに入力されたデータを目視で確認するだけの案件に長期間拘束されている。
・数ヶ月アサインされずに暇を持て余している。
などなど、これはよく聞く話の一例です。
こういった話はどこまで本当かは分かりません。
(例えば、上記で挙げた例の中には僕自身が実際に目撃したことがないものもあります)
とは言え、火のない所に煙は立たぬで、おそらく全くの事実無根ではないと思います。
一方で、それでも僕自身はまだまだBIG4コンサルを含む総合ファームは魅力的な選択肢だと思っており、その理由について書くというのが本noteです。
ちなみに、冒頭から話に水を差すようですが「まだまだBIG4コンサルは魅力的な選択肢」というのはBIG4コンサルがベストな選択肢という意味ではありません。
戦略ファームにいけるなら戦略ファームに行った方が良いと思いますので、その点は注意ください。
1. BIG4コンサルでも優秀な人が多数存在する
まず、大前提として色々言われているBIG4コンサルでも優秀な人が多数存在します。
たしかに、レベルの下限は下がっていると思います。
僕は既にBIG4コンサルを去っていますが、年々下限が下がっている感覚がありましたし、今BIG4コンサルで働いている複数の知人に聞いても同様の答えが返ってきます。
一方、上限は決して下がっておらず、新卒や未経験中途を含めて優秀な人がたくさんいますし、例えば戦略ファームから職位を上げて転職してきたという方も決して多くはありませんがぱらぱらいます。
成功はひとそれぞれ定義が異なるので難しいですが、ここ数年でBIG4コンサルを去った人で考えても、
・数千万後半~数億円稼いでいる人
・ベンチャーを起業してメディアに取り上げられている人
・今ではメディアに取り上げられているベンチャーに転職してCOOに就いている人
・戦略ファームのパートナーになった人
・PEファンドで同年代のコンサルの人と比較して倍以上の給与を稼いでいる人
・誰もが知る外資メーカーで役員に就いている人
などなど、今僕がぱっと思い浮かぶ人でも多数存在します。
2. BIG4コンサルでも面白いテーマが多数存在する
どちらかと言うとネガティブに語られることが多いセールスフォース導入やSAP導入などの話が目立ち過ぎて、そればかりやっているという印象が強くなってしまっていますが、それはあくまで一部です。
BIG4コンサル各社によっても異なると思いますが、例えばセールスフォース導入やSAP導入が8割を超えているみたいなファームはないと思います。
戦略ファームとコンペをして勝ち取った案件(もちろん、その影にはコンペで負けた大量の案件もあります)もあれば、BIG4コンサルが先端を走っている案件、役員と協業する案件だってあります。
僕が実際に担当した案件では、新規事業案の検討~立ち上げ支援で、新規事業案の市場調査を戦略ファームに依頼して、その報告会をクライアントと一緒に聞くといった案件もありました。
この事例は非常に稀だと思いますが、一例としてこのような案件もありました。
3. 質が低下している=競争が緩くなっている
上記の通り、BIG4コンサルには優秀な人や面白いテーマが多数存在します。
一方、そうでない人や案件が多数存在するのもまた事実です。
なので、優秀な人や面白いテーマを勝ち取れるか否かで、BIG4コンサルでのキャリア形成において天と地の差があります。
実際、同じBIG4コンサル出身/所属でも、どのようなメンバーと働き、どのようなテーマの案件に携わったかで、その仕上がりは大きく異なります。
限られた優秀な人の下のアサイン、面白いテーマへのアサインを勝ち取るとなると、必然的に周囲との競争になります。
前述の通り、BIG4コンサルの質の下限が年々下がっていることは事実です。
ですので、その分アサインを巡る競争(競争相手のレベル)も緩くなってきており、希望のアサインを勝ち取る難易度も下がってきていると思います。
比較対象としてばっちりではありませんが、仮に戦略ファームで希望のアサインを勝ち取ろうとすると、BIG4コンサルでそれを実現するよりも遥かに難しいと思います。
4. まとめ
まとめると、
現在のBIG4コンサルにも優秀な人、面白いテーマが多数存在し、それを勝ち取るためのアサイン競争も年々緩くなっています。
そのため、然るべき努力をすれば自分の意志に沿ったキャリアを形成しやすいという魅力があります。
但し、あくまで然るべき努力をすればの話で、努力を怠って魅力的なアサインを勝ち取ることはできません。
(稀に運良く努力なく勝ち取れる人もいますが、それは再現性がなくただの運だということは注意が必要です)
実際に勝ち取るにあたって僕がどのようなことを考え、どのように試行錯誤したかについては以下のnoteに詳しくまとめているので、BIG4コンサル内定者やBIG4コンサルでアサインに悩んでいる人の参考になれば嬉しいです。
最後に余談ですが、BIG4コンサルは幅広いサービスラインがあるため、"社内転職"(現在の専門領域・業種のチームから別のチームに移る)ができるという点も魅力としてあります。
僕自身は転職を経験していますが、転職の場合、転職活動はもちろん、前職の引き継ぎから各種手続き、転職先での各種手続きから社内ルールやツールの理解、人間関係の構築など、コストがかなり高いです。
それが"社内転職"という形で、専門領域や業種を大きく変え、キャリアチェンジできるのもBIG4コンサルの魅力だなと思います。
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