サムネ

子供の言語発達を促す「声かけ」の方法を考える

 今回は、0歳から1~2歳のお子さんについてのお話となります。
 さて、お子さんへのより良い「声かけ」ってどんなことでしょうか?
 すぐに思いつく方もいれば、んん?と悩む方もいるかもしれません。
 実はすごく簡単な方法なのです。
 良かったら私と一緒に少しだけ考えてみませんか?
 今回は言語発達学と発達心理学からまとめていきます。
 毎回、記事は5分くらいで読める程度の文章量でまとめているつもりですので、そこまで長くありません。たぶん!
 読んだ後にご自分の声かけについて考えていただければ幸いです。
 では、始めましょう!


 まず認識しておく必要があること、それは「言語獲得は子供さんの生まれもった能力に依存する」ということです。
 言葉の話し始める時期はご両親やセラピストがコントロールできるものではないのです。だから、焦る必要はないのですね。
 「じゃあ、声かけって必要ないじゃん」という方、わかります。私も学生の頃思ってました!
 では、声かけとは何か。
 それは、子どもの言語の質に関わっているのです。どんな言葉を覚え、どう使うのか。言うならば言葉の経験値を積むことによって言葉をより深く、そして多く覚えていくのです。
 ここで注意することは、この言葉の経験値は子どもに合わせた語りかけが重要ということ。残念ながら、テレビや動画でたくさん単語を覚えさせようとしてもそれは効果が薄いのです。


 では、子どもに合わせた語りかけってなんだ話になりますよね。
 それは、アメリカの心理学者、ジェローム・ブルーナー氏が提言した、 CDS(Child-Directed-Speech)を意識するということです。
 英語が出てきてもう読むのやめようと思った方、大丈夫です。戻るを押さないでください。
 たぶん、皆さんやっているはずです。難しくないんです。本当に。
(このCDS、日本語で言うと「子どもにむけられた発話」長いので、CDSと書かせてください)
 

 内容について確認しましょう。
 子どもに話しかける際、私たちは特徴的な話し方になります。
 ちょっと考えてみてもらえますか。
 思い浮かべました?
 それって、「ゆっくりしたテンポ」で「ちょっと声が高く」なったり、「声かけの文字数は少ない」喋り方ではないでしょうか。
 もしくは「同じ音を繰り返したり」「極端に短い文章」だったりしませんか?
 それが、CDSです!
 実はもう使ってるんですね。
 意識せずに適切な声かけをしていた貴方・・・。さては天才ですね?
 私たちが無意識に使っている「ブーブー(車)」や「ワンワン(犬)」「どちたのー?(どうしたの?)」「なになに?」は非常に子どもの注意を引きやすく、成長を促す良い声かけなわけです。


 じゃあ、もう使えてるんだから問題ないじゃん。そうなります。
 しかし、意識することが大切なのです。無意識でやっていることと意識してやることには天と地との差が出てきます。
 さらに、なんでそれが子どもにとって良いのか。それを知っておいた方がいろんなことに役立つと思いませんか?
 おそらく、普通ならここから下は有料記事になるんでしょう。しかし、始めたばかりで課金のこともよくわかってない私、へいへいでございます。また、目的は正しい知識を広めること。
 このまま無料公開ですよ、当然!
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 気合い入ってる方はもう少しお付き合いください。


 CDSの特徴は声の高さの変化が大きく、誇張しやすいということです。
 簡単に言うと、言葉の中身はよくわからないけど否定的な言葉なのか、肯定的な言葉なのかがわかりやすいということです。
 わかりやすい声を子どもは好みます。
 生後2日の赤ちゃんでも同様の反応を示すと実験でわかっているほどですからね。
 この「わかりやすさ」こそがキーワードです!
 子どもはまず、親が話す言葉を「よくわからないけど、なんか言ってんなー」程度に認識します。
 「ワンワン」を犬の写真とともに提示されて、なんとなーく、これが「ワンワン(犬)」であると認識するわけですね。
 じゃあ、これは良いものなのかどうか。喜んで良いのか泣いて良いのか、子どもはわかりません。それを親の声で判断するわけです。
 肯定的に覚えてもらいたい言葉は優しい声で、否定的な言葉はこわーい声でといったように、「わかりやすく」声かけしてみると、お子さんの言葉の成長を飛躍的に向上させる手助けとなるでしょう。

 以上です。
 長くなってしまいましたが、最後までお付き合いくださってありがとうございました。
 また違うお話も読んでいただければ嬉しいかぎりです。
 それでは、よい「声かけ」ライフを! 

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