叱り方

子供をのばす叱り方 ~叱り方にはコツがある~

子どもの叱り方がわかりません
よく聞かれる質問です。
当然ですよね、学校で叱り方の授業なんてありません。
むしろ「これまでの人生で叱ったこと自体あまり経験がない……」
なんて方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください。
コツさえわかれば大丈夫です。
実は、「叱る」という行為はタイミング内容態度の三つの要素だけ掴んでおけば良いのです。
「叱る」ことへのストレスを減らすために一緒に考えてみませんか。


・叱るって嫌な言葉

叱るという行為はあまり良いイメージがありません。
「怒る」「怒鳴る」という行為と結びつきやすいからではないでしょうか。
しかし、私たちセラピストの「叱る」というのはちょっと違います。
「叱る」と「怒る」この違いをわかっていると、お母さん、お父さんも無駄に怒らなくて済みますし、何より子どもの発達に大きな違いが出てきます。


・叱るという行為

「叱る」を考える上で「強化」という考え方が参考になります。
強化とは、「行って欲しいことの頻度をあげるためにどのような働きかけをすれば良いか」ということです。
教育者は、悪いことをした際に「怒る」「怒鳴る」という子どもにとって嫌な刺激を与えることで行動の頻度を下げようと試みがちです。
嫌な刺激のことを「嫌悪刺激」と言います。
最初はこの嫌悪刺激によって行動の頻度を下げることができます。
しかし、この嫌悪刺激に生物は慣れやすいため、次はもっと大きな嫌悪刺激が必要になります(例えば、前よりもっと大きな声で怒るとか)。
人間が出せる声には限界がありますし、嫌悪刺激が行き過ぎると体罰に至ってしまうこともあるでしょう。
このやり方は時には必要ですが、やりすぎは良くありません。
では、どうすればいいでしょう。


・人間、褒められることに弱い

人は嫌なことには慣れやすいのですが、嬉しいことや楽しいことには慣れません。
むしろもっとちょうだい状態になりやすいのです。
嬉しいこと、楽しいことを「快刺激」と言います。
この快刺激はかなり強いです。
そして、子どもの快刺激とはお母さんやお父さんに褒めてもらったり抱っこしてもらうことだったりします。
大人になるとお酒やお金などが快刺激になりやすいです。
……我々は随分とスレてしまったものです(遠い目
話が逸れました。
つまり、望むことをやってくれたら褒め、やめさせたい時には叱るということです。
当たり前のことのように聞こえるかとおもいますが、冷静に胸に手を当てて思い出してください。
どうでしょうか。
怒ることは多いのですが、案外褒めるタイミングは少ないのが一般的です。
なんだ、当たり前のことを言いやがってという方、そうです。ここまでは一般的なもの。
へいへいのnote記事はそんなものでは終わりません。
その強化の効果を何倍にも引き上げる方法をお伝えしましょう。


・必要なのはタイミングをつかむこと

強化を行う際に重要になってくることは、タイミングです。
子供がやってしまったことに対して、どのタイミングで褒めたり、叱ったりすればいいでしょう。
これはたくさんの研究者が様々な実験を行っています。(生理学者のパブロフ氏などが有名でしょうか)
結論から言えば、「即褒めるor即叱る」ということ。
出来れば、30秒から3分ほどの間に行っていただきたい。
このフィードバックを与える時間こそが強化における重要ポイントなのです。
逆にオススメしないのは、時間を置いてから叱ることです。
これは全くと言っていいほど良い要素がありません。
行った行為についての嫌悪刺激がいつ与えられるかわからないという恐怖心が子どもに刷り込まれると、自発的な行動の頻度が極端に下がります。
結果、親の顔色を伺い、言われたことだけをするようになってしまいます。
こうなったら自発的な成長は望めなくなってしまうでしょう。


・さらに効率を上げるためには

難しいなと思った方は、まずタイミングの項目だけで十分です。
自分に負荷をかけ過ぎるのはよくありません。
育児というのは高負荷でマルチタスクな作業です。
マルチタスクは心的負担が大きく、人を疲れさせてしまいます。
慣れないうちはあれやこれやを気にしすぎて疲れてしまいがちですので、無理をしないことが大切。
一旦、ここらでブラウザを閉じ、一息入れましょう。
もっと学びたいと思った頃に思い出していただけばよろしいかと思います。
あ、そうそう、スキボタンを押しておけば後で読めるらしいですよ!
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・もう一工夫

続きをお読みということは戻ってきてくださった方ですね?
ありがとうございます。
では、続きをいきましょう。
気にすべきは内容と態度です。
内容というと難しく聞こえるかもしれませんが、非常に簡単です。
どんなことを褒めているのか、もしくは叱られているのかを端的に言うだけです。
叱る際には、なぜダメなのかを伝えるとさらに効果が上がります。
重要なことはしっかりと具体的に伝えること。
羞恥心を煽ったり過去のことを引き合いに出す必要はありません。
また、叱る基準が決まっていることも重要となります。
親の気分で決まるのではなく、こういうことをしたらダメなのかということを学ぶためには基準が必要となります。
そして、態度。
これは「冷静であること」が望ましいです。
冷静でいられない場面も多いでしょう。ですから、望ましいという形。
必ず冷静でなければいけないと自分を追い込む必要はありません。
冷静であった方が子どもに伝わりやすいということです。
この感情のコントロールについてはまた別の機会に書かせていただこうと思います。


・終わり

長くなってしまいましたが、最後までお読みくださってありがとうございました!
育児や教育について少しでもお力になれたのならば幸いです。
もし、「こんなことを書いて欲しい」等ありましたらコメントかツイッターでお声掛けください。
ではでは

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