小説 人狼ゲーム 二十九話

二十九話

登場人物は7人、二人が人狼、一人が預言者、一人が狂人、三人が普通の住民。

三日目夜
再び、全体住民会議6
住民1 少年「お父さん、あの預言者だけど、うちの担任の先生なんだ。今日、学校で僕たちには先に教えてくれたんだよ。でも、黙っているようにって。」

少年父「やっぱりそうだったのか。手紙から学校の先生じゃないかって思ったよ。」

少年母「今日、全体住民会議に行く前に話してたのは、そのことだったのね。」

住民1 少年「そう。でも黙っておく約束だったから。先生、大丈夫かな。明日の朝、会えるかな。」

少年父「警察が守ると言っているから、大丈夫だよ。きっと。警察署の中までは入れないだろうから。先生が預言者なら、明日には最後の一人の人狼も誰かわかって、この事件も終わるから、今日一晩が山場だな。みんなで、一緒に寝るか。」

少年母「そうね。久しぶりに川の字で寝ましょうか。」

副警察署長「みなさま、人狼と預言者の先生が校舎の屋上にいるとの通報がありました。女性、お子様はここにとどまって下さい。若手の男性も、こちらに留まり、皆様をお守りください。警察数名を残し、屋上に向かいます。ここにいく限り危険なことはありません。冷静に行動して下さい。」

ざわつき始める。

住民1少年「お父さん、家に帰る前に、少女とばったり先生に会ったんだ。公民館のところで。その時に、もし全体住民会議に、僕が来ていなかったら、人狼に襲われていると思う。その時は、校舎の屋上に逃げるって。」

少年の顔は、みるみる白くなった。

警察が体育館の外に集まった時、ドスンという音と共に、彼らの前に、人狼が飛び降りてきた。

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