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ことば Sprache 再考

昨日 Spracheを言葉 言詞が適切と思うと書いた。            その前には聖書のヨハネの福音書の引用で、Wort を言葉と訳していた。しかしWortとSpracheでは日本語も違うべきと思い立ち、先ず、手元にある広辞苑(1998年)を引いてみた。“単語” で引くと- 文法上の意味 機能を有する、言語の最小単位。文の成分となる。例えば花が咲く🌸という文における「花」「が」「咲く」など- とあった。これは正しくWort に匹敵する。          それで“言葉・詞・辞” も引いてみたら、語、言語も同じ意味として書かれていた。という事は言語という単語を言葉から少し隔てて特別扱いする必要は全くないのだ。でも個人的に言語という響きがあまり好きでない。言の葉なんて素敵だと思うけど。ただ ドイツのSpracheと対応しない説明が 日本語の言葉にはあった。それは言葉はある意味を表すために、口で言ったり字に書いたりするもの。という字に書くという解釈。

Spracheはsprechen(話す)という動詞があり、口から言う、話す言葉。もう一つ sagen という話す、こちらはどちらかというと 言うと訳した方が良さそうな動詞もある。ドイツではsprechen は多人数に話しかける時、sagen は一人に対して言うとき、という使い分けがある様だ。他にreden という動詞もある。これはsprechenとまた違い、自分の考えている内容をできるだけ正しく口頭で明かす という感じ。大勢の人の前で演説するのもreden という。とにかくまあ、言葉を口から発するのが好きな国民ではある。

それからグリム兄弟の辞書を簡単にドイツ語辞典と書いてしまったが、写真にもあるように、正式にはWörterbuch という。簡単に単語の本 である。がしかしこれで日本語の辞典という意味である。

それから 先日のヨハネ福音書の Wortであるが、はじめに単語があった ではなんだか間抜けである。日本語訳では 言としてことばというフリガナがふってあるようだ。でもWortなので、一つの単語でしかない。それは何という単語だったんだろう。今度調べてみたい。答えがあるかどうか。この部分はヨハネが 旧約聖書に対抗して書いたとどこかで読んだ覚えがあるので、その辺りから入ってみたい。


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