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食人族

時間の流れが速すぎて夕方には、朝のNEWSが消されてしまう。クール星人が人間標本を作るため意図的に時間を消して行くのか?ビラ星人がウルトラ警備隊に納品する発光ダイオードを奪う為に時間を消しているのか?そんな中で、昨日のNEWSなどまるで落書きみたいなものだな。小学生がDAPUMPや米津玄師をカラオケで歌う時代だ。もうポケモンや妖怪ウォッチではないのだよ。時代に付いてこれない人類には最早オモチャ爺さん(チブル星人)のアンドロイド0指令は阻止出来ないだろう。

さて昨日YahooのNEWSでアメリカ人の27歳のキリスト教布教者がインドの未開の島に上陸して島の原住民に殺害されたNEWSは何処に行ったんだろうか?
まるで映画「食人族」を連想し(今ならグリーンインフェルノか)次に何故かプロレスラー「ウガンダの大魔神 ジャイアント・キマラ」が思い浮んだ。

食人族は1983年の夏に筆者の住んでいた地方にやって来たと覚えてる。猪木が悲願のIWGP制覇をハルク・ホーガンのアックスボンバーに吹き飛ばされ、テリーファンクの引退が身近に迫り、新日本プロレスにクーデターの嵐が起こり、その余波で初代タイガーマスクが引退する年の夏休みに向け残り1ヶ月のカウントダウンか始まった6月の事である。

確かに「あなた、食べる?食べられる?」とセンセーショナルな話題もあったし、映画では無く本物のドキュメント作品だって噂もあった。決めては別の上映作品の時に映画の速報・予告編で串刺しになった女の人が写し出され、それがまた凄くショックで見てはいけない物を見たい衝動に駆られた。路地裏にこっそりと貼られた成人映画には、心がときめかなかったが、食人族には何故か充分心がときめいた。

何でこんなに人が並ぶんだって位に、普通の日曜日にすら閑古鳥が鳴きほぼ貸切状態でもある薄汚く煙草の臭いと、誰かが蹴飛ばした空き缶の音が館内に響く、筆者にとっては秘密部屋的な映画館が史上最高だろう集客力を見せ、映画館の建物を一周する程人が列を成し、また映画館を取り巻く人の全体が普段映画館とは絶対無縁だろうと思われるオシャレな格好をした女子の集団だった事に驚いた。たのきん映画ですら人が並んだ光景を目撃した事のない筆者は、その日は絶対入れないなと感じ速攻撤退した記憶がある。
でも次の週も同じ風景が繰り返され、次の次の週も雨天の中でも同じ風景が繰り返され結局話題の映画を見れないまま「食人族」の上映は終了した。その事は友人も同じらしく、誰もが仲間を出し抜いてこの映画に辿り着き、仲間内で自慢したい思いに駆られたらしいが、結局の所は筆者の回りでは当時誰もこの映画を当時見た事がない、其れこそ、この映画そのものが秘境的映画だったのである。

後に食人族は、DVDで見たが賞味期限を遥かに過ぎた作品を後から見でも「フーン」って感じでそれ以上の感想は無いんなだな。確かに何度も繰り返し見る映画もあるが、食人族はどうだろね?チープな80s映画を好きな人には勧めるかも。似たようなネタをNHK特集でやれば信じる確率は高まるが、まあネタバレ等はここではしないから見たい人は自分で見た方が良い。でも見るからには一定の時間を拘束されるからそのつもりで。グロと言うよりエロ、ホラーと言うよりもポルノ。でっ当時映画館に押し寄せたオシャレな女子は何を見て何を思ったんだろう。

余談になるがこんなに映画館の前に列を成した人達も、STARWARS/ジェダイの復讐(当時のタイトル)放映時には、また閑古鳥が鳴いたから世の中は分からない。

#映画 #コラム #エッセイ #プロレス

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