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“わさびの日本史”を読んで

初めての本のご紹介です。

ネットか何かで知り興味を持って購入、読んでみました。

ちょっと難しい本なのかと思ったら
これが、本当に読みやすい本でした。

歴史あり、ミステリーあり、食文化あり、雑学ありのワサビ愛溢れる本です。
例えば、目次の一部を紹介すると

・DNAでわかったワサビの来た道
・昔の人は、ワサビをどのように食べていたのだろうか?
・織田信長、豊臣秀吉、徳川家康はワサビを食べたのだろうか?
・握りずしにワサビが定番になった訳は?
・日本でワサビ食文化が定着したのはなぜ?
など


江戸初期までは、ワサビは魚よりむしろ、鳥や貝と一緒に用いられており、魚はしょうがの方が一般的だったようです。
さらに、ワサビを含めた香辛料は、酢と合わせた食べ方が全体の91%を占めていたと書かれています。(醤油が浸透していなかった)
面白いですね。

他にもいろいろなワサビにまつわる内容が書かれていますがこの辺で。


著者は本の中で下記のように記述しています(抜粋)

ワサビの場合は、トウガラシに比べて栽培が難しく、辛味成分が揮発性であるため食品加工も簡単ではない。
栽培が難しく、成長に時間がかかることから、大量生産による値下げや大幅なコストダウンは望めない植物だ。
その希少性に価値が見いだされなくなれば、ワサビ生産者は採算が合わず、廃業するしかなくなり、これまで以上に生産者数は減少する。


そして“おわりに”の中で下記のように書いています

若者のワサビ離れが進み、国内の消費が落ち込めば、日本のワサビ業界のさらなる発展は見込めなくなるだろう。

一人一人が、意識してワサビを食べるようにして、次の世代に伝えることができれば、脈々と続いてきた文化が途切れる事態は防げると信じたい。
ということで、やはり声を大にして言いたいのはこれである。
もっとワサビを食べましょう!


著者は頭が下がるほどのワサビ愛溢れる方で、この本も熱意をもって、時間をかけ、足で稼いだ本だと感じました。

レベルは違いますが、最後に書かれていた内容は私も全く同感です。
もっとワサビを食べましょう!



この本の中にでてきた、石川県の白山ワサビは、近いうちに絶対食べてみたいと思っています😉


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