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「健康自慢の人が重症化」クローズアップ現代を見て

ひとまずコロナについて情報をどんどんアップデートして対応していく必要があると思う。

ウイルスが変異してアップデートしているのに、人間はどうもマスクをしてれば大丈夫くらいに考えている人のズレがある気がする。

なんとなく、人間の心理として、今までこれで大丈夫だったから、これからも大丈夫だろうみたいに考えがちである。日本人は特に、10年前の医療知識をずっと信じていたり、10年前のインドと今のインドが同じだと思っていたり、そういう人が多いかもしれない。

この都合よく考えてしまう心理というのは、どうも感染症において人間の弱点になり得ると思う。感染対策がしっかりされているとはいえ、ウイルスの種類が変わってしまえば、これまでの感染対策を変えなければいけない。

職場でも外出先でも、やれることはやったから、コレ以上はもうどうしようもできない。などと言っても、ウイルスが感染を待ってくれるわけでもないし、一人が感染したとわかった時には、その周りの人が既に感染しているかもしれない。

まずこれまでと明らかに違う点は、若者でも死ぬ可能性が高まってきたという点である。

20代や30代でも重症化する可能性は高まってきた。「30~60代で入院する人が増えている」と番組の中では語られていた。

もちろん、確率で言えば多くの重傷者は高齢者になるんだろうが、若者だからといって、ただの風邪で済んでいた頃のウイルスからは変化しているのかもしれない。

そして、もう一点は、基礎疾患などなくても重症化する可能性があるということである。

欧米で感染が拡大して、死者が増えていることなどから、どうも肺機能が弱い肥満の人などが重症化しやすいんじゃないかと私は勝手に考えていたが、インドはアジアの中でも痩せ型の人が多い。

それを考えると、もはや体型だとか年齢だとかは、前までの認識を改めたほうがいいかもしれない。

前のこちらの記事でも書いたが、オリンピック中止を叫ぶ前に、自分の出来ることをしっかり意識して、やれることをやってすぐにでも収束へ向かわせるよう一人ひとりが考えるべきである。

感染力(人間の細胞とウイルスが持つ突起のくっつきやすさ)が以前の5倍になっているとのスタンフォード大の論文でも発表されているらしく、これが急激な感染者を増やしている要因とも言える。

体内に侵入してからのウイルスの増殖スピードも速いようで、高熱で自宅待機となった2~3日後には入院しなければ手の施しようがない状態になる可能性もあるとの事らしい。

関西医科大学の中森医師によると、重傷者の推移は第3波のときは143日間で98人だったのに対して、第4波の今は47日間で100人に達したと報告された。

単純な数字の比較でも3倍近く、重症化リスクは高まっていると言える。

関西圏では救急車が走っても、病院が受け入れられないような状況になっているようで、入院が必要な人に入院させられない医療崩壊が起こっていると言っていいと思う。

もちろん、関東や愛知や福岡だから大丈夫ということではなく、自分が感染した時には、自分の身近な周りの人が必ず感染しているわけだから、自分が入院できて、身近な人が入院できないという状況も考えられるわけである。

ラッキーで入院できたとしても、かねてより人工呼吸器の数や、人工呼吸器を使える医療従事者が多くないと問題になっていたので、自分の担当医師が人工呼吸器を使い慣れているか、たまたま搬送された病院の設備が整っているのかなど、運の要素が強くなるだろうし、感染者が増えることで生存率が下がるリスクが増す。

そもそも、感染者数が増えても重傷者が少なければ医療崩壊にならないから大丈夫と言われてきた。重傷者を増やさないことを目標にしようみたいな雰囲気は確かにあった。

そのような油断がやはり、全国で重傷者数が最多という結果を招いたと思う。

感染者が増加すれば、当然ながら重傷者が増える可能性がある。そしてウイルスの力が強くなれば、治りにくくなるし、医療現場が疲弊していく。

いまのところ、10代や子供などには死者は出ていないようだが、家庭内感染が増えている中で、今後はどうなっていくかわからない。

少なくとも、学校は通常通り行われているわけだから、無症状などの子供がクラスで感染して家庭内に持ち帰り、家族に感染して、そこから職場へ感染していくというルートが増えるかもしれない。

学校に通うような子供がいる家庭の場合、両親はワクチン接種の年代ではないので、普通に重症化して入院することもあるかもしれない。

そうなった場合、一家まるごと感染して両親がいなくなった子供の世話などはどうなるのだろうか。

療養施設に空きがなければ更に医療とは別のところで問題が増えるだろう。

私の住む自治体が発表している感染者の年代をずっとチェックしているが、第2波くらいは都内へ通勤している20~30代や高齢者がパラパラと感染している印象だったが、最近では1日の感染者報告に同居家族であろう子供と両親がまとまって感染者報告されるのが目立ってきたようにも思える。

一回目の緊急事態宣言がかなり厳しい措置だったので、国民の意識としてやりすぎだと批判された。それもあって、休校や各種イベント中止するような、もうあそこまでの措置をしないだろうという雰囲気が日本にある。

そもそも、これまでは緊急事態宣言を発令したら、都合よく感染者は減っていた。だが、今回は明らかに増え続けているし、この時点でもうこれまでとは話が違うという認識を持ったほうが良さそうではある。

ちょうど、国民が一番油断している時期と重症化リスクが高いウイルスが最悪のタイミングで被ったというか、さらなる手を打たないと、目の前の状況を見る限りでは、改善の見込みがない。

ワクチン接種は始まっているものの、電話は繋がらないし、もう7月分まで予約が埋まってしまっている状況である。

そもそも7月までに高齢者が打ち終わると言われていたのに、書類だけ届けられた大多数の高齢者が予約さえ出来ていない。

もちろんそうなることは目に見えていたのだが、計画通りに遂行させるのが日本の強みだったのに、なんだか残念なことになっている。

菅総理としては、オリンピックが始まるまでにワクチン接種をせめて高齢者には終えたかったのかもしれないが、どうも長引きそうな感じはする。

感染がこれ以上拡大したら、おそらくオリンピック中止圧力に押されて、オリンピックも中止せざるを得なくなる。

さすがにブラジルやインドのように、遺体を埋葬する墓が足りないとか、そのレベルになってしまっては、もうオリンピックなどと言ってる余裕は当然無い。

日本がそんなことなるわけない。と思いたいが、事実として重傷者は過去最多を更新しているし、これからどうなるかは誰にもわからない。

火葬場もコロナ以前から高齢化している日本のご遺体の対応に忙しいし、火葬場の人達のコロナ対応というのは、医療現場より手薄になっている。

そのため、火葬場でも死者が増えることは、また新たなトラブルを生むことになる。患者を死に追いやった後でも、コロナの影響力は続くと見ておいたほうがいい。

テレワークを徹底するなど感染予防について、改めて考え直すべきタイミングに入ったのかもしれない。まず人の流れを止めることが第一だろうし、人との接触の機会を極限まで減らすべきだろう。

マスクしていれば大丈夫などとの認識では、家庭内感染は絶対に防げない。四六時中寝ているときも家の中でマスクをしているわけでもないし、スーパーの往復しかしていない人でも感染したという例は少なからずある。

極限まで行動制限して感染してしまっては、それはもうどうしょうもない。

ワクチンや医療などに不安を抱くようであれば、一番原始的な方法に立ち返って、感染者と会うような状況や、感染者が触れたものに触れる可能性を削っていくべきかもしれない。

日本のサイバーセキュリティ担当大臣が、パソコンを持っていなかったように、経路を完全に断つのがウイルスに対して一番の対策という場合もある。





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