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ハク様のおにぎり。ジンバブエでは塩だけじゃ足りない

落ち込んだ日は、塩むすび。

私は、元気がない時は、塩むすびを作って食べる。今日は、そんな日だ。
「千と千尋の神隠し」で、が千がハクさまの塩むすびを泣きながら食べて元気を出すシーンがとても好き。

日本だと、美味しい白いご飯を炊いて、手に水と粗塩をつけて握れば、完璧。

ジンバブエだと、ご飯はぼそぼそになるので塩むすびというわけにはいかない。

4時間かけて行ってきた首都で買ってきた貴重なオーストラリア米(1kg 250円ぐらい)をミネラルウォーターで鍋で炊く。(あまり美味しくないと思うので蜂蜜を少し入れて)
→炊けたらかき混ぜる。
手には、ミネラルウォーター、人から頂いたミネラルの多い塩をつけて、
日本から持参した梅干しを入れて、きゅっと三角に握る。
韓国のり(なぜか子供用でごま油の風味が弱いものを購入)を巻いて。
たくあんの代わりに、薄く切った搾菜を添えて。
食べ終わったら静岡の美味しい緑茶を入れて。

少し気持ちが落ち着いた。

停電の日々。

今日まで停電が4日続いていて、短いものだと10分。長いものだと12時間。
停電すると、断水も起こる。水は電気を使ってポンプを動かしているらしいから。
昼間、電気が無いと、やることがなく、だんだん落ち込んできた。
今日の夕方、電気が復活。

ところが、私の心は全然晴れなかったのだ。
小さなことがたくさん心に積もり積もっているから。


落ち込みリスト

なるべく感情を込めずに、事実を書いていくとこんな感じ。

1.ジンバブエの首都で発電機を持って不自由なく暮らしている人に私の街での停電の度合いを聞かれ「停電週3回なんだ、その程度なんだ」と言われたこと。(首都では毎日停電している)

2.一回話しただけの女生徒に電話番号を教えてしまったがために、彼女からの数々の着信やメールが来る度に私が無視していること。
(いいかい?一度会っただけでMy friendなんて頼むから言ってくれるな。多分私は彼女に好印象を持ってないんだろうな。)

3.↑そのことを他のジンバブエ人に話したら、恐らく理解できなかったみたいで笑われたように感じたこと。
→彼女はただおしゃべりが好きだから、私も出ればいいんだけど、本当にここ数日ストレスでしかなくて、どうしても電話に出られなかった。

4.来月の卒業式の招待状をデザインしたが、印刷できない原因がいくつかあること。
5.停電でプリンターが使えないこと。
6.印刷のことをよく知らないスタッフが値段だけを見て、分厚すぎる紙を用意してしまい、印刷できないこと。
7.プリンターが壊れているが、停電のためにエンジニアが来てくれないこと。
8.「招待状はまだか」と他の人に聞かれたこと。
9.招待状のことを進めている同僚が、突然別件で学校に来ないこと。
10.招待状のデザインチェックは、止まる時は2週間止まったし、進むときはものすごい速さで進めないといけなかった。

11.今週卒業する3年生のグラフィックデザインの実技のレベルが酷すぎる提出物を採点すること。コメントを書くこと。
→「こんなの作っても楽しくなかっただろうなあ、私は何を教えられるだろうなあ」と思ったのだ。

12.停電のために、ソーラーパネルで充電できるライト(US7ドル、約770円)を買いに行ったら「こんなお金持ちの女性は初めて見た」と言われたこと。(ジンバブエの人は貧困でUSドルをなかなか手に入れられない)

13.街からタクシーに乗り、タクシー運転手が「Things are tough.(全ての物事は大変、タフだ)」と深刻な顔つきで言ったこと。

14.街で、ストリートチルドレンに声をかけられないようにすごい速さで歩いたこと。(最近無視したら、ものを投げられたので)

15.仲良くしてくれてた生徒たちが明日で学校を去ること。5人組の女の子たちで、それぞれの故郷は遠くて、バラバラになる。

16.停電のたびにネットワークが壊れること。

17.ルーターを同僚がそのたびに取り替えに来ること。

18.インターネットの調子が悪いこと。

19.自分で新たに契約したが、それも速度が遅いこと。

20.メールを何回も送り直していること。

21.母がジンバブエに来るのに持ってきてもらうものをネットで注文できないこと。

22.noteが「つぶやき」しかできなかったこと。

23.オンラインサロンのアプリもネットが遅いことで画像が見られないこともあり、スピード感についていけなくなったこと。(これは来月おやすみだな)

24.私がだんだん太ってきたこと。

25.住んでいるドアが閉まりにくくなって、閉めるのに10倍の時間と力が要るけど2週間経ってもなかなか直しに来てくれないこと。26.窓のレバーがゆるくて、時々勝手に空いて、風が入ってくること。2週間経っても直しに来てくれないこと。

27.お風呂の電気が切れたけど、2週間経っても替えに来てくれないこと。

28.電球は自分でも買えるけど天井が高すぎて自分では変えられないこと。

29.今週3年生の試験で、同僚が試験監督をしていて、1年生の授業を放棄したこと(タイムスケジュールを作って、時間足りないなあと思いながらあなたに泣く泣く授業の時間を譲ったのに、いとも簡単に4時間も放棄した!)

30.民族楽器のムビラのレッスンで、ジンバブエ人の先生が「See! See!(見ろ、見ろ!)」というだけで指導してくること。

いろいろ限界。

というわけで、停電だけが原因ではないのです。

さあどうしたらいい?
自分よ、ハクさまのおにぎりの次は、どうしたい?

切り捨てるものはあっさり切り捨てて、大切なことに注力。


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アフリカのジンバブエでグラフィックデザインの先生(2019-2021)。 ジンバブエ断続的停電、断水の日々。

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