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私、ゴールドを探してる-ハッキリ言ってしまったぜ-

画像は、活動先の学校。奥で卒業式の準備が始まっている。

ジンバブエは、金やダイアモンドなど鉱物資源が豊富。知らないジンバブエ人に話しかけられた時、「マイニング(採鉱場)で働いてるー」と冗談を言う。住所(小さい町なのですぐバレる)を知られたくないのと、何かと面倒くさいから(出たよ、私の持病)。
今日は調子に乗って「お父さんジンバブエ人」とかも、言ってみたりした。
さらに、「私ゴールド探してるのよ!」と付け加えると、今日の金の値段は1kgいくらか聞かれてよくわからなかったので(まあすでに嘘とバレている)調べてみた。

金の値段(本日)
1kgで53万円ぐらいですか。なるほど。USドル4800ぐらい。

近頃絶賛PMSで、イライラがすごい。なので、ちょっと気分をすっきりさせるため、夕方に街まで45分ぐらいかかるのだけど歩くようにしている。

輩を散らすためだけの冗談飛ばしても、なんにもスッキリしないんだもの。

今日は、超マイペースな同僚M氏が転職のための履歴書作りをずっとしていた。生徒がポスターを印刷しに来て、M氏が「A3じゃなくもっと大きい紙に印刷しなさい」とかいろいろ私に言う。
私「じゃあその紙用意してください」
M氏「前印刷してた紙は誰が用意したんだ?私は今忙しいから」

他にもいろいろやり取りはあったんだけど、
本当にこのM氏「忙しい」の一点張り。業務に関係ないことずっとやってるのが常日頃なので、カチンと来て
「あなたここのオフィスの長なのに、なんで紙の場所も知らないの!なんで忙しいの?今やってること全然学校に関係ないじゃん。」

生徒はまた生徒で。
来月、他の学校との共同展覧会が遠い別の都市であり、優秀な作品を出せば自分も連れていってもらえるので、それが一部(おそらく53人中2人)の生徒のモチベーションになっていた。

モチベーションがあった生徒のうちの一人のT。
今日は、ポスターをプリントしに来た。
というか、連絡して来させた。

彼女はモチベーションがあって、誰よりも早く、1回作品を見せに来た(酷かったけど)。ところが今日は、彼女が食堂の洗い物をしているところにバッタリ私に会って「やば!」という顔をしていた。
彼女にはモチベーションがあったはずなのにな、不思議に思った。
彼女は「忙しい」と言うので、「プリントは30分で終わるでしょー」となだめて、しぶしぶ、プリントしに来た。
彼女は面倒くさそうなため息をつきながら、自分のパソコンを用意した。

「そんなにめんどくさがるなら、ポスターはできてるんでしょうね?」と思い、見てみると、残念な完成度。
色んなネットからの画像が、角丸の四角やハートに切り抜かれ、または未加工のまま並べてある。
そして写真 on 写真だ。わけがわからない。

私  「生徒Tは、全然終わってないけど、どうしたらいい?」
同僚M「指導してあげて」
私  「・・・」

すでに前日に仕上がっていた他の生徒の作品を見せつつ、指導してみたけど、彼女のモチベーションの無さ、豹変ぶりに驚いてしまって、「無理だ」と思った。

私「助けて、私教えられない。彼女の作品は完成には遠い。」
それを遠くで聞いたTが
T「完成に遠くない」と否定した。

私の言い方はあまり良くなかったかもしれない。(でも手取り足取りしすぎるのもなあ)
しかし、生徒Tは、我が強く、私はハッキリ言って苦手だ。
(私謙虚な生徒が好き。。。)

街に行く途中で会えば
「私にチョコレート買ってきてね!」
戻ると
「私のチョコレートは?」
明日の私が参加させてもらう卒業式は食べ物がもらえ、スタッフは一人パートナーを連れて行く制度。
「私をパートナーにして!」を数日間言い続ける。
1回や2回じゃないし、「他の生徒も参加できないからあなただけ選ぶのはフェアじゃないよ」と言ってもなかなか引き下がらない。

ポスターの要素としてジンバブエのブランディングがテーマだから、ジンバブエのマップを使うとかもアリだよ、と私が提案すると
「あーそれは私が考えていたのに!」
いや、誰でも思いつきますから。

誰よりも早く作品に取り掛かったのは褒めてあげたいけど
「私の作品素敵でしょ?」と見せてきたものは酷かった。ネットで拾った真っ黒なジンバブエの地形の画像に、ネットの画像をバラバラと重ねて置いただけのものだった。

ちょっと背景の色についてだけはコメントしたけど
そもそものテーマが決まってないと、それを効果的に見せる色も決まらないのよなー。
「ラフスケッチをまず見せに来て」って言ったのに、パソコン持ってる人は、即パソコン開いちゃう。ネットから画像ダウンロード。
日本だったら、小学校から嫌ほど夏休みの宿題でポスターを絵の具で描くじゃないですか。少しは下書きするじゃないですか。あの下積み時代(笑)をすっ飛ばしてパソコン作業に入るのはやっぱり無理があるのよなあ。

結局、同僚M氏に、丸投げした。

後で聞くと、彼女は、家庭を離れ、学校の寮に住んでいるので、展覧会でなく家族が恋しくなってそちらに行きたいらしく、モチベーションを失っていたらしい。

ジンバブエの人って、自己肯定感めちゃ高い。自分だいすき。

スマホの待ち受け→自分
職場のデスクトップ→自分
それを使う大好きな自分。。。この3点セットな人めちゃ多いんです。

自己肯定感は、ハッピーに生きるのに高い方がいいと思うのですが
高すぎると「何かに良い意味で刺激を受け、それに対して自分を変えてみようとしない」という側面があるように思います。

これは他の学年の生徒を見ていてもそうでした。
みんな「これ素敵?」って同じセリフで自分の作品を見せにくるんです。私これ結構地獄です。
アイデアの練り方も知らないし、配置や配色の基本もわかってないから正直どこを褒めていいかわからない。
基本がないのに、パソコンを操作しなくてはいけない。
子供が三輪車じゃなく、大人の自転車に最初から乗ろうとしてる感じ。
私の場合、結構、作風から本人のいろんなものを感じ取ってしまうのですごく疲れる。

「うん、グッドだよ。もし私があなたならこうするかな。」というようにするんだけど、もう一人の私が心のドアを「嘘つくんじゃないー!」と猛烈にノックし続けます。。。


でも、だから私がここにいるわけで。くー。

まだまだ伝わっていないということで。
またいろんな方向から生徒にアプローチします。

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