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カレー記念日

 五月の頭に出演予定だった舞台を体調不良で降板することが通知されてから、あっという間に開演を迎えて今。わたしは嘘みたいに席番号のよい奇跡のチケットを二枚握りしめている。目当てのあなたはそこにいないけれど、どうやらお元気なようでなにより。頼むからどうか、健やかであれ。

 ところで最近、カレーを食べ歩いている。これの影響で。

 竹中直人さんを筆頭にカレー好きなおじさんが都内のカレー屋へ出向きなんかかんかする番組なんだけれど、みんなの会話が面白いのはさることながら出てくる食事がまーーーーおいしそうで。なかでもカレー王子大倉さんがご出演されている回で紹介されたお店などをいくつか食べまわってみました。『この味がいいね』と君が言ったから……。
 みんなカレーを食べに行こうね。写真があったりなかったりなのは許して。撮るより前に食べちゃうタイプなので。

1.Spice Kitchen MOONA-東京(下北沢)

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 下北沢の駅すぐにある「呑めるカレー屋」のムーナさん。大倉さんのお気に入りのお店のひとつだそうで、南インドカレーをベースにしたシャバシャバのカレーがミールススタイルで出てくるランチがめちゃくちゃおいしい。
 ランチは「海鮮ランチセット」「フィッシュカレー定食」「チキンカレー定食」「Veg.定食」の4種類。写真は海鮮ランチセット(¥1,700)。わたしがいつも食べるのもこれ。
 海鮮カレーが2種と、豆のカレー、野菜料理3種、エビのスパイス漬け、パパド、揚げロティ、香り米の超絶ボリュームで食べ応えがとんでもない。量は多いけど脂っこくないからサラっと食べられて、あとにも響きません!うれしい!
 海鮮系カレーの具材・味は行く時々で違うので、日替わりか週替わりか。シーズンに合わせたお魚や貝を使っていて、今日はなにかな~って楽しみにしながら通ってます。(ほんとに通ってる)個人的なヒットは牡蠣のカレー。2月あたりに出ていたので、気になるひとは次シーズンを狙ってみてネ。

 「呑めるカレー屋」というだけあって、夜はカレーやスパイス料理を肴にお酒を楽しめるお店のようです。いまのところランチにしか行けていないから、世の中がどうにかなったら夜営業にもいってみたいな~。

2.マロロガ バワン(新井薬師前)

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 新井薬師 梅照院の近くにあるカレー屋マロロガバワンさん。こちらはとにかく「スパイス~~~~!!!」という味のお料理が楽しめる、スパイス上級者必見のお店。スパイス上級者はすでに履修済みなんでしょうが……。そうでなくとも、新しい味覚の扉が開かれることは間違いないので、複雑な味の料理を食べられるよってひとはぜひ。
 わたしはみんな大好きビリヤニをランチで食べてきました。写真はチキンビリヤニ(¥1,200)。ご飯の下に骨付きのチキンがごろっと2つ。選べる付け合わせのカレー1種、ライタ、ウールガイ、アチャールのセット。どれもこれもスパイスがグワっと香ってかなりパンチが効いているけど、一緒に食べても不思議とケンカしないんですねこれが。ビリヤニにはアニスシードが入っていて、かみしめると独特の甘い香りが広がるのが魅力。このとき選んだマトンカレーは、羊の味と複雑に混ざり合うスパイスが絶妙に調和してめっちゃうまいです(うまい)。鼻に抜けていく香りまで楽しいランチでした。次はカレーのプレートを食べよう。

 こちらも夜営業では飲みながら食事を楽しめるよう。店内のタンドール窯で焼いお料理をワインでやりたいです……。誰か行こう……。

3.ヘンドリクス カリー バー(外苑前)

 外苑西通りにあるカレー屋、ヘンドリクスカリーバーさん。こちらも大倉さん行きつけのお店なんだとか。カリーバーというだけあって、メニューの書かれた黒板のぶら下がる店内はおしゃれなバルのよう。厨房がのぞけるカウンター席は、お料理を待っている間もワクワクします。
 こちらではキーマ・マトン(¥950)をいただきました。写真がないのは出てくるなり手を付けたからです。ごめんネ。プラス¥100でナンとサフランライスをハーフにできるということで、そちらを注文。ゴロゴロッと粒の大きいマトン挽肉のキーマカレーは様々なスパイスの香り、辛みでガツンと食べごたえのある濃いめのお味でした。もちっと甘いナンにもベーシックなサフランライスにもピッタリで、これを一度に味わえるワガママがきくのは最高です。

 番組で紹介されていたスパイス料理もかなーり魅力的で、黒板のメニューも豊富だったのでそのうちディナー営業にも足を運んでみたいですね。茄子と梅干のカレーが気になる……。

4.大岩食堂(西荻窪)

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 西荻駅の高架下にある大岩食堂さん。木目調のあったかい店内と、気の良さそうな店員さん方が印象的でした。テイクアウトもやっているようで、お弁当待ちのひともちらほら。カレー激戦区の西荻でも屈指のカレー屋さんのようです。
 ランチのミールスプレート メイン2品(¥1400~)をいただいてきました。サンバル、ラッサムに加え選べるカレーは桜ぶりのコランブ、ポテトドライカレーを注文。サラダ、パパド、バスマティライスが盛られたミールスです。
 カレーがおいしかったことは言うまでもないのですが、なにより感激したのがラッサム。タマリンドというインドの果物を使った酸味と辛みのある南インドのスープで、大岩食堂さんのラッサムはこれまで食べてきたなかで一番おいしかった!クセがなくてさらりとした口当たりなのにしっかりスパイスの香りも感じられる、日常の食事でも飲みたくなるようなほどよい身近さでした。

 感激のあまり「大岩食堂のコリアンダーソース」を買って帰りました。お野菜にもお肉にもバッチリ合う最強のソース……。これがあるだけでわたしの貧相な手料理が見事に化けました。ありがとう……。


 これは完全に余談ですが、冒頭で紹介した番組のこの回でわたしが送ったお便りが読まれて5月26日が完全にカレー記念日になってしまいました。(なってしまいましたって)

 先週公開された回が神回だと興奮し狂ったばかりだったのに、次の週でわたしの言葉に推しが反応しあまつさえ何か言ってもらえるとは。胃がひっくり返ってしまう。
 番組自体が割とやりたい放題で面白いので、よかったら見てみてください。おじさんたちがキュートにカレー食ってます。

 そういうわけで書き連ねてみましたが、食リポって難しいんですね。なんかもっとこう魅力的に書けたらいいんですけど、複雑な味を紹介するとなるとことさら適切な表現が浮かばない。奥深いです、スパイス。いろんな意味で。

 こんなことを書いているうちに推しの大河出演が告知されました。ギャー。大変だ。

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