難経(なんぎょう)第六難
ここは、脈の陰陽虚実について書かれてます。
さっそく書き下し文
六難に曰く、脈に陰盛陽虚、陽盛陰虚あり、とは何の謂いぞや。
然り。これを浮して損・小、これを沈して実・大。故に陰盛陽虚という。これを沈して損・小、これを浮して実・大。故に陽盛陰虚という。これ陰陽虚実の意なり。
短いですね・・・
陰盛陽虚や陽盛陰虚というのは、文字通り、前者は陰が強くて陽が弱い様子、後者が陽が強くて陰が弱い様子を指してます。
ではそれはどういう状態かというと、軽く触れた状態で脈があまり感じられず、強く押して触れたときに脈を強く感じるものを陰盛陽虚。
反対が陽盛陰虚。軽く触れる=陽の領域、強く押し込んで触れる=陰の領域ってことなんだけど、この軽く触れる、強く押し込んで触れるというときの軽い強いというのが、四難や五難からの流れですね。
実際の臨床では
どちらかというと軽く触れるときと、骨が触知できるまで押し込んでからわずかに力を抜いて脈を感じ始めるとき、この2パターンを見るくらいかな。
体が疲れているときって、後者の脈がやたらと強かったりするパターンと、すごく弱いパターンがあるんだけど、やたらと強い時は相当体が無理してるなーということで早く対処しなきゃって感じ。すごく弱い時はとても自然というか、まあこちらも早く対処しなきゃなんだけど、まずはその人のベースづくりに力を入れる必要があるなと感じる。