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採用広報インタビュー記事を最速で仕上げるスパルタ即書塾

突然ですが、文章を書くのは得意ですか? 結構得意という人もいれば、文章を書くとなると完全に頭が固まって全然進まない、という人もいると思います。

会社の人事広報をしていたり、マーケティングのお仕事をしていると「誰かにインタビューをしてそれを記事にする」という機会は多いと思います。また、これからフリーランスになりたい人にとってインタビュー記事の作成はできたらGoodなスキルの一つ。そんな記事作成、企画からインタビュー、執筆、校正まででどれくらいの時間をかけていますか?人の言葉は生き物です。インタビュー完了から出来る限り早く記事を世に出すことが大切。みなさんは何日かけていますか? 1週間?2週間? ……それ、もっと早く出来ます。インタビュー完了から最短1日で記事を公開するにはコツがあるんです。

かくいう私も、採用コンサルタントとして多い月で10本以上の記事を手掛けています。もちろん専任ライターではないので他にもやる仕事は多いですが、私の場合はインタビューの企画、執筆から修正まで全部一人でやっています。

なぜこんなことが可能なのかというと、それはシンプル。書くのがめちゃくちゃ早いからです

この記事はこんな人に向けて、「ぼくのかんがえた最強のインタビュー記事作成術&それを習得するための訓練」を掲載しています。

・インタビューライティングをやる機会の多いビジネスマンの方
・これから副業や本業としてライターになりたい方
・とにかく今のインタビュー記事作成に時間がかかって辛い方

是非誰かのお役に立てれば幸いです!

私のインタビュー記事作成時間内訳

一般的に、インタビュー記事を作成する場合は以下の過程を踏んでいるという方が多いようです。時間は概算ですが、だいたいこれくらいはかかっていると思います。

1. インタビュー企画 (0.5時間)
2. 構成案作成 (0.5時間)
3. 質問表作成 (0.5時間)
4. インタビュー (1時間)
5. インタビューの文字起こし(4時間)
6. 執筆 (4時間)
7. 校正 (1時間)

大体一本11時間半。執筆や文字起こしにもっと時間がかかるという人もいると思います。

最近ではクラウドワークスなどで文字起こしを外注する方も多いと思いますが、外部に頼んでいると3日から1週間ほど待ちの時間が発生します。そうなると、記事の公開はインタビュー完了から公開までは2週間くらい掛かってしまいますよね。

ではここで、私の執筆スケジュールを見てみましょう。

1. インタビュー企画 (0.5時間)
2. 構成案+質問表作成 (1時間)
3. 二次質問作成(0.5時間)
4. インタビュー (1時間)
5. 執筆 (2時間)
6. 校正 (1時間)

合計5.5時間。一番大きいのは、「文字起こしをしない」「執筆が早い」この2つです。そう、インタビュー完了から記事を出すまでの時間が異様に早いのは、この2つが大きな理由。それでは、ひとつひとつの工程とコツをお伝えしていきます。

1. インタビュー企画

まず最初にお伝えしておくと、記事の執筆のスピードを落としている最大の原因は、インタビューの企画が甘いからです。インタビュー記事の良し悪しはインタビューではなく企画で決まると心得ましょう。

やってしまいがちなミスは、「とりあえず新しく入ったメンバーに一問一答していく」など、インタビュイーにお話することを広くおまかせしてしまうこと。インタビューは、「こんなことを喋ってほしいから、この人にお願いしよう」と考えるのが正しい形です。

コンテンツ企画は必ずニーズから逆算します。「なんとなくインタビューをする」のではなく、「どんな悩みを解消するために記事を書くのか、誰に何を届けたいか」から考えていきましょう。脱・漫然とした記事作成。

まず最初に考えるべきことは以下の3つです。

1. 現在の採用の悩みは何か?
2. その記事を読む対象は誰?
3. 今持っている有益性の手札は何?

この3つを手札として出揃わせることからインタビュー準備はスタートです。私は初めて一緒に記事を作るクライアント様に対してはこんな感じのヒアリングシートを持っています。

【採用の悩みを引き出す】
・採用歩留まり率を見せて下さい。
・認知を広げるための施策は何をしていますか?
・応募転換のための施策は何をしていますか?
・選考中のフォローはどんなことをしていますか?
・内定承諾まではどのようなことをしていますか?
・内定後のフォローは何をしていますか?

【読む対象は誰かを引き出す】
・御社の採用ペルソナを教えて下さい。ない場合は、御社の中で「もうひとりいたら同じ人がほしい」と思うエースとお話をさせて下さい。
・御社を受ける候補者さんたちは現職にどんな不を抱えていますか?
・最終的な内定承諾の理由はなんですか?
・選考時によく聞かれる質問はなんですか?
・内定辞退される場合の理由はなんですか?

【有益性の手札を引き出す】
・最近、御社で取り組んだことで成果が上がった施策はありますか?
・御社が同業他社・採用競合に勝っていると感じる部分はなんですか?
・御社の事業の優位性を教えて下さい。

まずはこの3つを出揃わせた上で、どんなインタビューをつくるのか決めましょう。もう一度お伝えします。

・その記事を書くことでどの採用の悩みにアプローチするのか?
・誰に読ませたいのか? なぜその人はその記事を読んでくれるのか?
・読んでくれる人に提供できる「有益性」は何か?

この3つが出揃う前に走り出すと失敗します。かならず繰り返し自問自答してみましょう。

例えば、「採用における悩みは内定辞退率が高いこと」「読んでほしいのは、選考はしっかりすすんで内定を出した候補者。ドンピシャペルソナ」「読者に提供できる有益性として、会社に入ることへの不安などを予め解消する。また、近年の業績を公開したり未来の展望を語ることで安心してもらう」。これくらいは最低限決めておくべきです。その上で、採用広報記事の方向性と誰にインタビューを行うかを決めましょう。

インタビュー対象は、「提供できる有益性」の観点から考えるとスムーズです。その有益な情報を主体的に語れる人がいたらお願いしましょう。難しい場合は、ペルソナに近い人にインタビューを行うとベターです。

▼どんな記事にするかこまったらこれを見てね♡

2. 構成案+質問表作成

1のインタビュー企画案が出来た頃には大体、インタビュイーに何を話してほしいのかの方向性が見えているはずです。もう一度いいますが、「お話することはインタビュイーに任せよう!」ではなく、「こういうことを話してほしいから、この人にお願いしよう」が健全なインタビュー作成の手順です。

企画の方向性とインタビュイーが決まった時点で、かなり細かく構成表を作ります。ここで言う「構成表」は、一言でいうと、「あとはインタビュイーの回答があれば記事できてしまうくらい」の粒度のものを指します。

この時点で考えるべきことは4つ。

1. 記事の章立て
 大体採用広報コンテンツなら3章くらいが長さの限界。各章の流れとその章で伝えたいことの本旨を考える。

2. 各章の質問
 その章で伝えたいことを詳らかにするための質問。だいたい各章3-4個質問を用意しておく。

3. 各設問の意図
 インタビュイーが「何を伝えたらいいのか」を性格に把握するための補助線。どんな魅力を訴求したいのか、読者のどんな不を解消したいのかを書く質問必ず意味づける。

4. 読者の想定心理状況
 その章を読んだ読者が、どのように考え方を変えたり、どのような学びを得るのか。

▼こんなかんじで構成表を作って、事前にインタビュイーに共有しています。

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インタビュイーに対して、「こういう問題にアプローチするためにこういう記事を書きます。なぜ貴方が選ばれたのかというとこういう理由です。こういうことを話してほしいです」というガイドラインを示すことで、インタビューが完了した後に記事を書くのがものすごく楽になります。

よくあるインタビュー記事はこんな構成になっていると思います。

タイトル 
 導入文導入文導入文導入文導入文導入文
小見出し
   ――インタビュアーの質問
  「インタビュイーの質問」

上記のような細かい構成表が出来ていると、上の構成の導入文・小見出し・インタビュアーの質問がほぼ仮でそれなりに確度の高いものを創ることが可能になります。

インタビューのやってしまいがちなミスとして、「とりあえずざっくりと質問を用意して、その場でインタビュアーから引き出す。いろいろと要素を出して、後から構成をこねくり回す」というものです。

経験上、このやりかたをしていると、「意外と引き出すのがうまくいかなかった」「撮れ高があんまりなかった」「構成を作り直すのに時間がかかる」という問題が出てきます。かならず、「あとはインタビュイーの言葉を流し込むだけ!」と言えるくらいの構成表を作りましょう。

✓ちょっとメモ

クライアントワークとしてお仕事をしているときは、ある程度この構成表を持ってクライアント様と打ち合わせすることをおすすめします。そのときにこういうことを伝えましょう。

・一通り、こういう意図で質問します。インタビュイーの方、答えられそうでしょうか?
・他に、人事として訴求したいことや伝えたいこと、使えそうな手札があったら教えて下さい!


そのあたりのフィードバックをもらったら一度修正するのがおすすめです。

3. 二次質問作成

これは場合によっては省ける工程なのですが、私はできるかぎりやるので共有します。

2でつくった構成表ができたら、必ず事前にインタビュイーにみてもらい、テキストで構わないので一次回答をもらいましょう。簡素なものでも構わないので、想定回答の内容を書いておいてもらうことで次のようなメリットが得られます。

・回答がかぶってしまう質問が出来ていないか確認する
 →意外とこれは多いミスです。「先程もお答えしましたが……」みたいな奴が増えてしまうと撮れ高が下がるので、隠れ質問かぶりを潰して本番に望みましょう

・当日、さらに深堀りした質問ができる
 →インタビュー力に自身がない人にこそやってほしい。一次回答を見て、「これはどういうことなんだろう」という二次質問を作成することで、有意義なインタビューになります。

・高度な専門用語などが出てくるインタビューにも対応できる
 →専門的なお話が出てくるコンテンツの場合、事前に業界の用語や使われそうな略語を調べておくことが可能になります。エンジニアやマーケターへのインタビューで「……何言ってるの?」と成らないためには結構重要です。

インタビュイーへの事前すり合わせなどを行うならこのタイミング。このへんは本日の本題である「即書術」とはあんまり関係がなく、どちらかというとインタビュー技術の話なので割愛。興味がある人はこちらへどうぞ!

4. インタビュー

さて、ここからが私の本懐、「なぜインタビュー完了後の執筆がこんなに早いのか」の大きなポイントでもあります。

お気づきかもしれませんが、私は文字起こしをしません。インタビューの光景の録音や録画はするものの、原則として文字起こしをする時間はゼロ。ではどうやってインタビューを文字に起こしているのか?

一言でいうと、私はインタビューをしながら、インタビュイーの殆どの発言をタイピングでメモしています。大体、一時間のインタビューなら1万文字、一秒で3文字ほどを書き続けていることになります。それを達成するために意識していることが3つ。

・タイピングを早くする
・タイプミスを気にせず手を動かし続ける
・とにかく何も考えずに打つ。

その結果、私が撮ったインタビュー中のメモはこんな感じです。

イマある程度増しになったかも。なんか、難しいけど……まだそうですね、ない。其れ探す、探し中みたいな感じ。要はイマ、手持ちの名kで知った人生の中から自分だったらこれになるだろうみたいな選択しか取れていない。なんで自分が絶対しない選択しない人生を見て、選択肢を見て自分がどうなりたいか考える。ダンサーやユーチューバ~や、自分がこの選択しないなーってひとにもあう。20第30代のきゃりあはわかるけど、40代になったときにどんなキャリア7日わからなくて。ちゃんとその自分の中でサンプル増やしておづなりたいか見つけていきたい。

誤字脱字のオンパレード!出すのも恥ずかしいね!

ただ、この「聞きながら書く反射能力」は鍛えられます(ちなみに私は、大学の授業の教授が言っていたことを一字一句逃さず書くという戦法で身につきました)。練習方法を提示してやってみた友人はかなり習得できたようです。というわけで、練習メニューを載せます。


1. まずはとにかくタイピングを早くしよう!ミスってもOK!

こればっかりはブラインドタッチの練習なので、寿司打をやりこみましょう。おすすめメニューは10,000円コース、速度必須。タイプミスはあんまり気にしなくてもいいので、とにかく反射的に打てるように成るまで練習です。

▼参考までに私の寿司打スコア。まあまあです。

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2. 聞きながら書く練習をしよう!

この訓練は、Youtuberの動画を使ってやるのがおすすめです。メモ帳とYou Tubeの動画を開き、初見のもので練習します。ちなみにですが、初めてやるなら中田敦彦さんの動画、練習慣れてきたら早口のDaiGoさんの動画がおすすめです。

▼早口キング。DaiGoさんの動画でメモが取れたらだれでもいけます。

ちなみに私がメモるとこんな感じです。

どうも~だいごです。強はですね僕が本wの読むたびにやっている勉強法を紹介。どんなものあkというと記憶の残り方が段違い、2倍とかに成る。素晴らしい勉強法、40秒勉強法。たった40秒です。資格を取りたいときに頭に残りやすく成るし、単語や英語、住学、投資など多くのことを頭に入れたいときには40秒でやれば時間を使うと記憶が残る確率が段違いになります。僕も使ってて効果を実感している。

(流石にここまで早口の人のインタビューはしたことがないので大丈夫だと思いますが、かなりきつかったですw 上級者はチャレンジしてみてくださいね!)

これが出来ると、手元に文字媒体で大体の記録が残ることになります。これをベースに書き進めて整えていくことが即書術の(ある意味)真髄なので、出来るようになりたい!というひとはトレーニング、がんばりましょう。

また、必要に応じてこのインタビューメモの補強を行います。録音や録画を見聞きするのは、「もう一度聞いておきたいところ」だけ。全編聞く必要はありません。

5. 執筆

3までの準備がパ〜フェクトにできていれば、執筆で構成をいじくり回す必要はないので、インタビューをした順番にメモを元にしてしっかりと文章を作成しておけば基本的にスムーズに進みます。また、事前回答をある程度得ているため、大きな認識相違がない場合もほとんど。さあ、清書しましょう!

また、ここで大事なのがとにかく、インタビューから一次執筆までに時間を開けないこと。極力早く書くこと。一週間とか時間が空いてしまうと、自分のぐちゃぐちゃのメモを恨むことになります。

先程のDaiGoさんのメモをベースに清書します。

【インタビューメモ】

どうも~だいごです。強はですね僕が本wの読むたびにやっている勉強法を紹介。どんなものあkというと記憶の残り方が段違い、2倍とかに成る。素晴らしい勉強法、40秒勉強法。たった40秒です。資格を取りたいときに頭に残りやすく成るし、単語や英語、住学、投資など多くのことを頭に入れたいときには40秒でやれば時間を使うと記憶が残る確率が段違いになります。僕も使ってて効果を実感している。
【清書後】

こんにちは、DaiGoです。今日は、僕が本を読むたびにやっている40秒勉強法というものを紹介したいと思っています。40秒勉強法を用いれば、勉強後の記憶の残り方が段違いです。名前の通り、たった40秒で出来るので、是非取り入れてみることをおすすめします。資格を取りたい時の勉強、英単語を覚えたいとき、数学、投資の勉強など、頭に入れたいことであれば何でも可能。僕自身も、使っていて効果を感じています。

結構ぐちゃぐちゃのメモですが、とにかく情報がわかればOK。ここまで書くことが出来ます。

インタビュー記事を書く時は、文字起こしをそのまま記事にすればいいというものではなく、要所をかいつまんで文章としてわかりやすく組み立てるのかが重要です。メモをとる時も、基本的には要所だけぴぴっとかいつまんでメモができていれば大丈夫です。これは重要だなと思う言葉、そのままかけそうな名言は必ずメモをしましょう。

書き終わったら必ず音読をしてください。黙読ではなく音読です。それによって誤字脱字に気がつけます。時間がある場合は、一晩寝かせて次の日に読んでみましょう。それで論理の破綻も防ぐことが出来ます。


さて、書いてみましたがこれ……需要あるのでしょうか。

ただ、準備をすることによってその後の執筆がものすごく楽になるというのは間違いありません。ぜひ手順3まではいちどやり込んでみて下さい。

……途中の「話しながらメモをとる」というのが再現性がないという声もありますが、ここは結構トレーニングでなんとかなります。もし本気で最速の記事作成がしたいと思った場合、手段が2つあります。

1. 練習して聞きながら書けるスーパー速記マシーンになる
2. この記事の筆者の田島に記事を依頼してみる

……と、ちょっとだけ宣伝でした! PRの記事や採用広報記事の作成、個人的にも承っております。もしよければTwitterのDMからご相談下さい。


スタートアップでがんばっております。ぜひ翼をさずけてください。