見出し画像

冬のクワガタ採取

こんにちは。

寒くなってきたのでオオクワガタの成虫も
エサをあまり食べなくなってきました。
夏場であれば2~3日に1回はゼリーを交換していたのに
今では1週間に1回ゼリーを交換しても殆ど手つかずに
なっていることが多くなってきました。

オオクワガタの幼虫はというと我が家では
基本的に温度管理をしない飼育方法のため
冬に向けて食欲が落ち始め、活動量自体も少なくなってきました。

こうなってくると、幼虫は基本的にすることがなく
稀にキノコが生えてきて空気穴を塞いだりする可能性があるため
定期的に監視してやれば問題なくなります。

そうなんです。オオクワガタの飼育って冬は結構ヒマなんです。

ではカブクワ好きにとって冬は何もすることが無いかというと
そんなことはありません。
冬には冬の楽しみ方があります。

それは何かというと、野外でのクワガタ採取です。

夏にカブトムシを取りに夜の山に入ったことのある方も
いらっしゃるかもしれませんが、冬のクワガタ採取はそれとは
一味も二味も違う面白さがあります。
今回は冬のクワガタ採取の面白さと簡単なやり方を
ご紹介します。

1.そもそも冬にクワガタなんているのか?

カブトムシしかイメージにない方にとってはここが
一番気になるところだと思いますが、結論からいうと
冬にもちゃんと昆虫はいます。
オオクワガタ、コクワガタ、ヒラタクワガタなどは
成虫のまま越冬するクワガタの仲間なので、
これらの成虫を捕まえることもできますし
それ以外のクワガタについては幼虫の状態で潜んでいますので
幼虫で採取することができます。

当たり前ですが、カブトムシも冬に幼虫の状態で捕獲も可能です。


2.どんな場所にいるの?

狙うクワガタの種類にもよりますが、オオクワガタは日本で採れる
クワガタの中でもレア度が高く、生息している地域も
限定されていることから、ここでは外します。
それ以外のクワガタであれば、クヌギ、コナラ、ヤナギなどの
広葉樹が生えている山の中が主な生息地です。
夏場にクワガタがいた場所から越冬のために大きく移動することは
ほとんどないので、基本的には夏にクワガタを捕まえたことのある
場所であれば間違いないです。

また、意外なところでは大きな河川の河川敷に広葉樹がまとまって
生えているようなところに結構クワガタが生息していたりします。
身近な場所で「こんなところにいるわけないよな」と思うような
場所であっても、広葉樹がある程度まとまって茂っていれば
クワガタがいる可能性もありますし、何より他の人に捕獲されている
可能性も低いため状態のいいクワガタをゲットできることもあります。

少し余談になりますが、一般的にカブクワ好きの方は
自分の捕獲ポイントを持っていることが多いですが、
よほど仲良くならない限り教えてもらえないことが多いです。

特に今の様にインターネットで色んな情報にアクセスできる時代は
状態のいいクワガタが取れた場所などが拡散してしまうと、
その場所のクワガタが捕獲され尽くしたりするため、
かなり口が堅い方も多いです。

ご自身で発見されたスポットもできるだけ口外しないほうが
長期にわたって昆虫採取が楽しめるのでオススメです。

なお、山や河川敷で昆虫採取する際には、
その場所が私有地でないか、また昆虫採取などをしてもいい場所かを
事前によく確認するようにしてください。

山林公園などでは昆虫採取自体を禁止している場所もあるので
確認せずに昆虫採取をしていると通報されたりすることもあります。


3.用意するもの

冬のクワガタ採取に行く際には次のものが必要です。

・長袖、長ズボン 
・手袋(軍手など)
・小物ケース、虫かご
・移植こて(小型のスコップ)

<長袖、長ズボン>
冬場なので長袖、長ズボンは基本的かと思いますが、
基本的にクワガタが生息している環境は他の虫も色んな種類が
生活しています。それらの中には毒を持っているものや
触れると危険なものもいますので、基本的に肌の露出は避けるように
してください。

<手袋(軍手など)>
これも服と同様で、手をしっかりと保護するためには軍手などの
手袋の着用はマストです。
また、うまく幼虫を採取できた場合には幼虫を持ち帰る容器に
入れる必要がありますが、その際に素手で触ると人間の皮膚に存在している
常在菌や雑菌などで幼虫が死んでしまうこともあるため
幼虫の保護の観点でも手袋の着用は必須です。

<小物ケース、虫かご>
クワガタの成虫が採取できた場合には、夏の昆虫採取と同じように
虫かごに入れて持ち帰ればいいのですが、幼虫を捕獲したときには
虫かごで持ち帰るわけにはいきません。
後述しますが、幼虫は1つの材で1匹見つかると複数匹いることが
しばしばありますので、幼虫を持ち帰るためにも小物ケースを
持って行くことをオススメします。
下記のように仕切りがあって何室にも分けられるものが理想です。


<移植こて(小型のスコップ)>
人によってはなたや斧を持って行く方がいますが、これらの道具は
材を割るための道具なのである程度硬い材でも割ることができます。
しかし、落ちている硬い材は成虫や幼虫が入っている可能性も低く
新鮮な材を割ってしまうと今後それらが朽ちて新たなクワガタが
産卵する場所を奪うことにつながるため、基本的には小型のスコップだけを
持って行って、それで割れるような材だけを対象にするほうが
効率もいいですし、環境を壊しにくいと言えます。
何といっても山で人とすれ違った時になたや斧を持っていたら
危ない人に見られますし、最悪の場合通報されたりするので
装備は可能な限り軽く小さくすることをオススメします。


4.採取の仕方

採取の方法としては材割り採取が一般的です。
名前の通り、なたや斧などを持って行き、ちょうどクワガタがいそうな
立ち枯れした広葉樹などを割って中を見る方法です。
ただし、この方法は立ち枯れしているとは言え、自然界に生えている木を
傷つける方法です。
立ち枯れしているように見えても、実はちゃんと生きている場合もあり
そんな気を割ってしまえばリアルに枯れてしまうこともあります。
オオクワガタの生息地なのでは天然物を採取したい一心で
立ち枯れしている材を軒並み割っていくような事例があるため
クワガタ採取の印象自体が悪化している場所もあります。
ですので、私は基本的には立ち枯れしている木は一切狙いません。

ではどこを狙うのかというと、地面に落ちて朽ちている木です。

台風や風などで広葉樹の幹や枝は結構折れることが多く
落ちた部分は自然界に存在している白アリなどの昆虫や
木材腐朽菌の力で徐々に分解されていきます。
その過程でキノコが生えていたりすると、もともと硬かった木が
簡単に割れるような柔らかさになりますが、
そのような木材にコクワガタやヒラタクワガタの幼虫が
潜んでいることがあります。

そんな木なんかあるの?と思われるかもしれませんが
実際に山に入ってみると面白いぐらい転がっています。
後はそれらを外から見てめぼしいものをスコップなどで割って
中をみていくだけです。

この際、必ず軍手などの手袋を着用するのを忘れないようにしてください。
正直軍手を履いていると作業はしにくいのですが、
落ちている木の中にはしばしばムカデが越冬していることもあります。
うっかり素手で作業をしていて刺されることもあるので
必ず手袋を着用してください。

クワガタの雌は幼虫がしっかりと育ちそうな木に目星をつけて
そこに産卵しますので、一匹幼虫を発見したら
その材には複数の幼虫がいる可能性もありますので念入りに
木を割って確認してみてください。

幼虫を発見したら小物ケースに幼虫を入れ、
幼虫と一緒に割った材のかけらを入れておけば問題なく
持ち帰ることができます。

場所にもよりますが、クワガタがいる確率は結構低いです。
私の感覚では5%もありません。

しかし、その分発見したときの喜びはすごいものがあります。
正直この記事を書きながら思い出してワクワクしています。
夏の昆虫採取のように木に止まっている成虫を探すような
ダイナミックさはないですが、冬のクワガタ採取の面白さは
他には変えられない楽しさがあるので、ぜひこの冬試してみてください。


この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?