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ドゥニドゥニのデュンデュンこと『⊃∪∩∈ 砂の惑星』を池袋IMAXで観た紹介と少しの雑感(※ネタバレ注意)

結論先に言います。僕は、とっても大好きです。

映画として評価が高いというよりだいしゅき♡」って感じです。

けれども多分原作を先に呼んでなかったら好きじゃなかったかもしれない。良いとこ多すぎるので、今回はあくまでサクッと紹介や少しの解説を客観的に良いとこは放置します(あふれる想い)

この日は大好きなスクリプトドクターの三宅隆太さんが脚本にクレジットされている『神在月のこども』

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同じく長い原作小説を持つ『燃えよ剣』も観に行き、
(雑感記事執筆しました! こちらもぜひ!)

その〆に『DUNE 砂の惑星』を池袋にある、日本で2館しかない超巨大IMAXに鑑賞しにいったわけです。

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ということで参りましょう。


【完全別物!IMAXを観られる環境にあれば是非!】

いやこれ前回の原作読破記事でも書いたことですが、

完全に通常のスクリーンで観るものと別物でしょ!他のIMAXで画角が拡がる作品とは少し違い「ちょっと画角が上下広いよ~」ってレベルじゃない、この画角じゃないと「見えないもの」が多すぎる…!

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この1:1.43のアスペクト比のカット量は尋常でなく多いのですが、これはもう観客は香料嗅いで予知夢見えてる主人公ポール状態…! もし東京や大阪近辺に御住みの方で、これから『DUNE 砂の惑星』をご鑑賞になる方はこの池袋かエキスポシティにあるIMAXで観ることを、うるさい政治家バリに強く強く推し進めたいです。

それくらい「別物」です。追加料金がもう実質無料に思えてくるほど…。

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↑このくらい違うので池袋やエキスポシティに限らずIMAXをオススメします

初見でこの壮大さに圧倒されるか、逆に最初は通常スクリーンで鑑賞して内容を把握し、後からIMAXで観て映像のみ集中して、圧倒されるというパターンのどちらかをオススメします。なんなら吹き替え版もあるらしいのでコチラもぜひ…(観たい)。



ここからネタバレしていきますよ~!気をつけてくださいね~!


【まさかの…まさかの!?】

まさかまさかの映画冒頭でタイトルカットに…




PART ONE




ぱぱぱ…ぱっぱぱぱぱぱぱぱーとわんんんんんん???

リンチ版と違い、最初から一本にまとめる気がないやん…笑

しかもIMAXの大大大スクリーンでもちっっっっっさく…笑

まぁそもそもあの原作を一本にまとめたらテンポが速すぎてやばいことになるので原作より難解になるところを、今作はもう最初から「分けます!」と高らかに、エンディングでドーン!でもなく、オープニングでドーン!この思い切りの良さには爆笑してしまいました…。

そして≪PART ONE≫と画面に出た瞬間予想した通り原作ハヤカワ文庫版の中巻の真ん中、ちょうど二分の一くらいの位置で終了しました…。


【原作との相違点で目立つところ】

映画化するにあたり、小説を「完全に」映画化することなどできないし、そもそもナンセンスなのですが、フレメンやサンドワームの生態などをポールがピクチャーブックで学ぶシーンは「そう省略するか!」と膝を打ちましたね。それでは、この横目では、原作との相違点や省略された中で目立ったものを書いていきたいと思います。


①フェイド・ラウサが登場しない
原作では2人の甥がいるハルコネン男爵。

今回の映画に登場するグロッス・“ビースト”・ラッバーンは民衆に人気が全くない粗暴な性格。対して今作には登場しないファイド=ラウサは顔のきれい、らしい。跡目はこのファイド=ラウサに継がせようとハルコネン男爵は思っているようです。おそらくこの政略まで描くと、それこそ映画がより長くなり、サブテキストレベルの話なので、キャラクター自体が省かれたのか、≪PART TWO≫で登場させるのかは不明ですね…。


②登場しないイルーラン王女
原作では各章が始まるとまず、イルーラン王女という皇帝シャッダム4世の娘が執筆したポールの伝記からの引用が掲げられています。これが少し語り部のような役割なわけですが、皇帝にはベネ・ゲセリットに所属する妃が規則に従って女の子しか産まなかったので男子が居なかったため、原作のラストシークエンスで、政略結婚してポールが皇帝になる展開です。

確かリンチ版の映画ではナレーションの役割で登場していたのですがこの≪PART ONE≫ではセリフでも映像でも登場されていないので、≪PART TWO≫で登場するのかもしれません。


③いやそこ次回に持ち越すなし、死体となったフレメンへの「涙」

映画館で爆笑の渦だった唾シーンや「ナツメヤシ」という植物への描写などの細部まで張り巡らされた描写は、異世界(過去や未来)を題材とした作品としての強度が増し、世界観に深みや肉付きといったものがつき、観客は別の世界に完全に入り込むことが可能となります。

そういった意味でジェイミスを決闘で倒した際に哀悼の涙を流したことで一気に見知らぬ警戒の他者から尊敬の的となるポールの描写が次回に持ち越されたことは、ちょっと残念でした。何故なら、自らが持つ水分をコミュニティ内で循環させるフレメンらにとって、その行為は最大の敬意に当たる、このシーンは僕が原作で一番好きなシーンでもあるからです。このような世界観・異文化観の描写を表し、ポールが皇帝となる道筋を観客に改めて予見させるシーンでもここを今回見られなかったのは不満ですが、今作の不満点といったらここしかないくらいです。

ぶっちゃけ話の順番なども多少入れ替えたり省いたりしているので、もしかしたら≪PART TWO≫の冒頭で、ジェイミスを運んだ後、葬儀シーンがありそこで涙を流すシーンをするのかも…?と思いつつ、このシーンまで≪PART ONE≫でやってほしかった自分がいます。(といってもあのゼンデイヤ演じるチャニと予知夢が重なるところをラストにしたかった気持ちもとてもわかる)

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【予習すべきこと】

もう以下の画像からリンクしている公式サイトにあらかじめわからない単語や相関図は載っているのでコチラを覗いていただくことが最短です…ここに載っている情報も全て予告やあらすじレベルまでしか載ってないので「ネタバレやだ~」って人も大丈夫だと思います。

このレベルでもネタバレ嫌な人はもう情報社会に生きないでください(極論ぶっちゃけ)

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そういえば雑感ですが、今回のオーニソプター(全般的に出てきたトンボみたいな飛行機)、とっても良かったですね…。良かった…。

さて、早くも≪PART TWO≫が楽しみな本作。いつになることやら生きねば…。

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