2.「旅」30首 190908~0915

「旅」   隼斗530
 
 
途方もない旅路を行けば行く程に僕らの今がここに留まる
 
つまはじき世界に居場所なくなってようやく悟る宇宙の自分
 
流す過去川の流れに身を投じ本当のこと掴んで離すな
 
才能がないのであれば続かない続けられるか繋げられるか
 
お試しの連続究め辿りゆくさらにお試し常にお試し
 
死んでいる生きているのか分からない分からないのか分けられないのか
 
気がつけば日本の旅は季語だらけ詠まない方がおかしいほどに
 
時代には合わせることの軽やかさ柔軟に立ち重厚に坐す
 
何故か九月十日に本屋へと 歌壇に出会うこれは運命
 
月という私の調べ迷うなと音楽奏で私をみてる
 
 
 
母のためそのベクトルは真我へと還る旅かな戻る路かな
 
ラジオには言葉漂う外宇宙人々集う霊的空間
 
食卓に並ぶ手料理永遠の幸せの味記憶する顔
 
ツイッターインスタグラムタンブラーフェイスブックにピンタレストも
 
毎日の楽しみを知るそれだけで誰をも寄せず孤高の世界
 
カラオケへ行く日本人何うたう君もうたえば一億総歌手
 
万人の万人のため万人が万物のこと理解してるか
 
振り切れる雑踏の中静かな灯追随許さず使命貫徹
 
一生の使い方とは才能の限りを尽くすシステムづくり
 
原点へ近づくほどに言葉生む座標の宇宙独裁者たれ
 
 
 
 
不自由な身体と心リサイクルその先にある新たな宇宙
 
物体の価値は知らない興味なしそれでも君は人間をする
 
断捨離で研ぎ澄まされる点と線大事なことは点を知ること
 
宗教の役割超えて響き合う新しい音新しい歌詞
 
話せないことの多きよ内宇宙滲み出るのがこの言葉たち
 
井の中の蛙だとして切り拓く己の中に大海を知る
 
満月の夜に必ずやってくるいつかも愛でた儚い記憶
 
星を見て宇宙を観ればみえてくるこの星のこと僕らの使命
 
不可能のない世界へと旅をする正解はなく常識もない
 
人生に起こるすべては楽しめる産まれた訳を知ってしまえば

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