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情報インテリジェンスを構成する3つの要素【情報インテリジェンスの高め方②】

前回の「起業家・経営者は情報インテリジェンスを持とう!【情報インテリジェンスの高め方①】」では、少し概念的なお話をしました。

難しい言い回しにはなってしまいましたが、何が言いたかったかと言うと、「物事一つひとつに対して、仮説を立てて検証し、施工するインテリジェンスを起業家や経営者は持つべきだ」ということです。

情報インテリジェンスとは、「間違った判断をしないための分析や解釈を行う知性」のことです。

世の中の正解に騙されず、流されず、本質を理解して、人々を導く存在であるためにも、起業家や経営者は常日頃から、情報インテリジェンスを持ち、高めることを意識すべきです。

今回は、そんな情報インテリジェンスを身につける際に必要な前提知識として、情報インテリジェンスを構成する3要素について解説します。


※前回の記事はこちら



自己紹介

事業投資家の林周平(@HayaShu88と申します。10社のグループ企業の経営と林経営塾を主催しています。

僕のプロフィールは以下をご覧ください。

情報インテリジェンスを構成する3要素

インテリジェンスを構成する3つの要素として、まず、「インプット(=知る)」ことから始まります。

僕も最近歴史を勉強していますが、それは僕が歴史を知りたくてやっていることです。

別に歴史を勉強することに意味などはないのですが、「知ろうとしない」状態だと、たまたま結論だけ知ってたりという状況を生みます。

つまり、インプットが情報インテリジェンスを身につける上で、一番最初に行うべきものであり、大事なことなんです。

次にくる要素が、「スループット(=考える)」です。

そして最後が、「アウトプット(=結論、Know How)」です。

今の世の中には、「アウトプット(=結論、know How)ばかりが出回っています。

Twitterとかネット記事を見て、ノウハウだけみんな知っている状態が本当に多いんです。

例えば「お金持ちになるためには投資をすればいい」と知っていたとしても、本当の意味を考えたことは少ないはずです。

マクロ経済的アプローチで投資を読み解くみたいなことを実行する人はいません。

つまり、インプット、スループット、アウトプットの一連の流れをすべて行って始めて、情報インテリジェンスが身に付くわけです。

つまり、全てが大事です。

「アウトプット(=結論、konw How)」ばかり知っているだけでは、単なる物知りおじさんになってしまいます。

知る事も大事だし、しっかり自分の頭で考えることも、結論を導くことも大切なのです。

逆に結論を得た場合、それがなぜなのかちゃんと考えて、背景をちゃんと知ることが大事です。

この、3ステップをきちんと経ることで、情報インテリジェンスが身につくものだと思います。

例えば、僕は最近マヤ文明の勉強をしました。

4000年ぐらい前の文明です。

今の人類からすると、およそ共感ができないところが面白い。

僕たちには「こんな子がかわいい、こんな人が格好いい」みたいな美意識がありますが、マヤ文明の美意識とは「寄り目」らしいです。

そのため、マヤ人は、子供の頃から目の前に物を垂らして、強制的に寄り目を造ったと言われています。

また、小さい頃から頭に紐をくくりつけ、頭に物を載せてへこませてしまうなど、顔や頭が細長くなると、イケてる、という評価になるそうです。

生け贄の儀式は、変わった頭の形をしていたり、タトゥーが刻まれた街一番の美女たちに囲まれて、半ばハーレム状態で執り行われるそうです。

マヤ文明においてはハーレム状態となっていたとしても、現代社会に生きる僕らにとっては、「え?これがハーレム状態なの?」という風に感じてしまうと思います。

これを聞いて、僕はすごく面白いなと思いました。これは、いわゆる情報インテリジェンスを構成する3要素の、「知ること(=インプット)」にあたります。

その上で、次に「じゃあ今の自分の価値観って何だろう?」「自分の美意識とは」と考えます。

これが、「考えること(=スループット)」にあたります。

考えた結果、「人の価値観って一定じゃないし、自分の美意識も生まれた時代の影響を受けるだろうし、逆に言うとマヤ文明の人たちからすれば僕の感覚がおかしいだろうし、現代においても、海外の人と日本人の美意識は多少違うし、そういうもんなんだなあ」という結論を得ました。

この「人の価値観は一定ではない」という結論って、いかにも使い古されたワードですよね。

皆さんも今までに、何百回と聞いてきたのではないでしょうか。

むしろ自分でも発したことがある方もいるかもしれません。

このように人の価値観は一定ではないと理解したものの、その結論だけを知って終わる人と、先程の例のように、マヤ文明の歴史を知り、自分の頭で考えて自分なりの結論を導き出せる人とでは、情報インテリジェンスの差が生じます。

結論(=アウトプット)ばかりが収集しやすい時代ではありますが、それだけでは、どんどん自分自身の情報インテリジェンスが下がっていくので、ただ流されやすい人、流行に敏感な旬な人、みたいな評価を受けるでしょう。

そうではなく、きちんと知って、自分で考えて、結論まで導くプロセスを面倒くさがらずにやることで初めて、自分の血肉となります。

インプット、スループット、アウトプットのどれか一つだけでは、本質的な理解はなく、得たものを使いこなすことはできません。

自分の血肉とするためには、能動的にこの3要素と向き合うべきです。

例えば、皆さんがWebマーケティング会社の経営者であれば、「マーケティングのセオリーはこうだ」みたいなノウハウを持っているはずです。

そこで、「なぜそのセオリーとなったのか」と紐解いていければ、時代の変化もしっかり捉えることができ、時代の変化にも柔軟に対応し、会社を発展させていけるはずです。

一方で、ノウハウを持って終わってしまっている人は、時代の変化と共に、ノウハウが使えなくなり、淘汰され消えていきます。

僕はこれまで、数多くの営業やコンサルを受けたり、実際に経営コンサルとして経営に参画してきました。

今現在もグループ会社の社長や、林経営塾のメンバーに対して、アドバイスを行ったりしています。

特に、10代〜20代前半の年齢で「SNSのコンサルやってます」みたいな方に、そういった傾向は多く見られました。

ノウハウだけ知っている状態でも今は上手くやっていけるかもしれません。

しかし、今回お話したように、「なぜ今このノウハウが成り立つのだろう?」と知る事も、考えることもしないのであれば、今の上手く行っている状態はたまたまでしかありません

それだけで戦っている状態は、起業家・経営者として不安視すべきです。

しかし、人類はどんどん新しいものや価値観を取り入れて生きているため、すべてを否定する気はありませんし、できませんが、このような考え方もあるという風に伝えられたらと思います。


※次の記事はこちら

  • 本質(構造)が仕組み(テクニック)を支配する!【情報インテリジェンスの高め方③】


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