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タクシー広告をやるならおさえておきたい動画の5つのポイント

1ヶ月ほど前にタクシー広告に関するnoteを書いたところ、予想以上の反響をいただき、初めてお会いする方からも「note見ましたよ」と言っていただけることがかなり増えました。

やはり前回も書きましたが、タクシー広告は今急速に普及してきているものの、まだ具体的なノウハウはあまりそこらへんに転がっておらず、その結果多くの方に僕のnoteを見ていただけたのかなと思っています。そこで味をしめてもう1つ書いてみようと思ったわけですが、前回はタクシー広告ってそもそもやるべきなの?ということを書いたので、今回はやるとしたらどんなCMがいいの?という点について書いてみます。

先に期待値調整しておきますが、僕は動画製作やCM製作のプロでは全くもってありません。あくまで1人のインハウスマーケターとしての意見ですので、「いやCMの王道的にはこうした方がいい」という意見もあるかもしれません。記事を読んで違うと思うことやもっとこうあるべき、といった意見がございましたら、ぜひTwitterなどでアドバイスいただけますと幸いです。

1. 耳に残るCMを目指す

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タクシーの特徴として、他の交通広告やデジタルサイネージ系の屋外広告と比べて、音が流れており、それも密閉空間なのでかなり聞き取りやすいという点が挙げられます。

映像として記憶に残るものは口コミになる際にその人の言葉に変わりますが、音声として耳に残るものはそのままの形で口コミにつながるため、耳に残るCMを作ることは非常に有効です。

例えば、b→dashさんのCMやビズリーチさんのCMって、ものすごく耳に残りますよね。それもサービス名の部分が耳に残るので、多くの方がそのサービス名を認知していると思います。サービス名が耳に残ると検索行動にもつながりやすいはずです。

この動画は、数ヶ月前にアップされた東海オンエアさんという6人組YouTuberの動画なのですが、1:40くらいでタクシー広告について一瞬だけ触れています。そこで弊社のCMは「ハァーッ!!」という照英さんがヒラメ筋を出すポーズを真似していただいているんですが、その後ビズリーチさんは「こんな人材どこで!?ビズリーチ!」という部分を真似されているんですね。

この動画を見た時、率直に「ビズリーチさんのCM上手いなあ」と思いました。東海オンエアさんはとても面白い動画をいつも挙げられていますが、YouTuberなので別にベルフェイスのターゲットでもなければビズリーチさんのターゲットでもありません。しかし、非ターゲットにでさえもこのように「サービスの用途」と「サービス名」がセットで覚えられているので、ターゲットであればより一層覚えられていると思います。

記憶の残り方の差は後の想起の仕方に影響し、それが検索などの行動の有無にもつながっていきます。そういう意味で、理想的な形で耳に残るCMはマーケティングとして非常に重要なポイントだと感じました。

2. 他社のCMをチェックしておく

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これもタクシーならではなのですが、特にBtoBの企業であれば注意しておくべきポイントです。タクシーは決裁権を持っている層の利用が多く、BtoBのCMがかなり増えてきていますよね。

BtoBのCMって、前半に担当者が抱える悩みをコミカルに描き、後半で少しだけ「その悩みなら○○」とサービス名を出すのが王道だと思いますが、BtoB系CMが多いタクシーだからこそ、似たような製品がCMを出していると、違いが全くわからないというケースが発生します。

例えば、人事評価クラウド系のサービスについては、一時期いくつかの会社さんがCMを出されていました。どのCMも非常に面白く、僕の好きなCMなのですが、特に素人な僕には(そもそも非ターゲットなので関係ありませんが)、面白いだけで終わってしまい、それぞれのサービスがどう違うのかがあまりわかりませんでした。これからもタクシーに広告を出すBtoB系企業が増えていくことを考えると、常にどこがどんなCMを流しているのかをチェックし、しっかり差別化できているかは意識したほうが良いポイントだと考えます。

テレビと比べても、チャンネルがたくさんあるわけでもなく、メインコンテンツがあるわけでもないため、同じようなCMが並んでしまうリスクは高い媒体です。同業界の製品という観点だけでなく、何となくインパクトの付け方やストーリー、起用しているタレントが同じということも起こりかねません。そういった意味でも定期的に自らタクシーに乗って、自分たちのCMの前後にどのような会社がCMを出しているのかはチェックすべきかと思います。

3. シンプルにインパクトにフォーカス

これはタクシー広告に限らず、CMを作る上で弊社が意識していることですが、やはりインパクトというのは重要です。

人は1日に数百・数千もの広告に接するらしいです。その中でしっかりと目を向けてもらい、さらに記憶に残る広告がいくつあるでしょうか。やはり広告にインパクトは欠かせません。

インパクトの残し方には色々あると思います。コミカルに面白さを追求する、ビジュアルのインパクトを重視する、ストーリー性を重視する、など様々ですが、1つ触れておきたいのは、シンプルなもののほうがインパクトがあるということです。

CMはたいてい15秒か30秒の尺です。その中で2つも3つも言いたいことを言っても全く記憶に残りません。それに、どっちつかずの当たり障りのない万人受けしそうなことを言ってもインパクトのないCMになってしまいます。

弊社のCMも、「It's OLD営業!」と結構強い言葉で発信していますが、実際は訪問営業にも良さはあると思っています。例えば複数人に営業する際は行ったほうが速いかもしれませんし、ここぞという時は訪問するかもしれません。しかし、「オンラインと訪問はこう使い分けよう」「どっちも良さがあるよね」というCMでは、インパクトを残せない可能性が高いと考えています。あえて強い言葉を使い、常識を否定することによって、「そういう選択肢もあるのかも」と思っていただけるのではと考えています。

4. とはいえあるある感は失わずに

しかし、インパクトを重視するとかなり誇張した表現になってしまい、BtoBのCMであれば担当者の課題を適切に表現したいのに、「そんな悩み誰が持ってるんだ」というCMが出来上がってしまうかもしれません。

正直インパクトに関しては私のような動画制作の素人にはあまりわからないので、制作会社さんにおまかせしたほうがいいと思っていますが、この「あるある感」についてはクライアントのことを深く理解しているはずの我々マーケターが目を光らせておくべきです。

弊社のCMでいうと、営業の課題を表現するにしても、「そんな営業シーンないよね」と思われたら意味がありません。「あぁ、たしかにそんな経験あるわ…」といったCMを目指すことが重要です。

5. そしてCM製作はケチらない

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これはうちの社長がよく言ってることです。

このようにCMにはこだわるべきポイントがたくさんあります。他にももっと色々あるはずです。

記憶に残るかはインパクト✕接触回数で決まると思いますが、中途半端なCMでは1回や2回では全く反響がなく、結局効果がなかったり、たくさん出してやっと少し効果が出たくらい、ということも考えられます。

やはりCM製作にはケチらず、最高の動画を作ってくれる会社さんとしっかり練って作っていくべきものかと考えています。

また、タクシー広告もそうですが、マス広告は単なるマーケティングのみでなく、ブランディングにも、市場啓蒙にも、広報にも、採用にも、色々な観点で効いてきます。そこも踏まえて投資判断をしたいところですね。

以上、僕がパッと思いついたタクシー広告をやる上での5つのポイントを紹介しました。これから出稿を検討している方に少しでも参考になると幸いです。

ちなみに、最近社外の方と積極的にお話する機会を設けていきたいと思ってまして、こんなツイートをしました。

マーケターの方、マーケ界隈のコンサルの方、などなどもしこのnoteの内容について興味を持ってくださった方などいらっしゃいましたら、お気軽に「いいね」いただけると幸いです。あまりにも多くの方にいいねいただいたら全ての方とお会いできないかもしれませんが、なるべくたくさんの方とお話したいと考えています。

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