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徒然日記2020.10.11

今日は朝起きて、妻の持たせてくれた水筒2つ(アイスコーヒーと麦茶)にドーナツを移動中に食べながら仕事先に着く。午前中の仕事を終えて昼は近くのスーパーで海老フライ弁当を食す、素晴らしい!美味しいのに250円という破格。午後は仕事がかなり順調に進み、また競合他社の素晴らしい先輩方のアシストという利害関係を超えたありがたい恩恵にも預かり最高の気分で仕事を終える。帰ってきたら子どもたちは今日もかわいい、かわいすぎる。夕食はひと口餃子と昨日のカレーの残りだったが、ノンアルコールビールとひと口餃子の組み合わせは最強で、かなり美味しくいただいた。

さて今日の一考であるが、私が統合失調症の療養中の様子を書こうと思う。当時、父がよく面倒を見てくれていたが、父は日記を書くように私に課題を与えた。父の添削付きの日記をいくつか披露したい。


1月10日(土) 9時起床
今日は、病院に行きました。今日は診察があるまで45分も待ちました。しかし、結果はよいものでした。なんと薬が減ったのです。昼の薬がなくなって朝夕の薬も3 錠から2 錠に減りました。この進歩はすばらしいものであったと私は解釈しております。その後N先生のカウンセリングを受けました。特に問題はなく順調に回復している自分に少し自信を持たせた、N先生は今日風邪気味でした。カウンセリングを気持ちよく済ませた私はうどん屋に行きました。うどんはおいしかったです。その後自宅に到着した。2時間近く昼寝をした後、弟の迎えに行きました。夕食はキムチ鍋をおいしくいただきました。
進歩は自分が確かめることが術です。父印
3月17日(水)10時起床
今日は朝起きてから、少しゆっくりした後歯医者に出かけて行きました。歯医者では20分ほどまたされました。歯医者に行った後沖縄料理店でゴーヤチャンプルを食べました。 それから家に帰ってきた後、地域生活支援センターに行きました。
Iさんという人は私と同じ統合失調症を経験した人がいました。その人は職に就いている人で統合失調症でも職に就けるんだという自信がわいてきました。
「自分」を、他者を通じ確認する作業をしながら、自信をつけていってください。父印
4月7日(水)11時起床
今日は朝起きてから午前中はゆっくりしていました。昼ご飯を食べ地域生活支援センター 「K」に行きました。そこではエアロビクスをやりました、エアロビクスは先生の動きについていくのにやっとという感じでした。エアロビクスは初めてでしたが難しいと感じました。それからF君と会話をしましたが、F君はA会計専門学校というところにいてそこを4ヶ月で辞めてしまったと言うことが分かりました。F君も統合失調症なので何か他人とは思えない所があります。帰りは電車の駅まで職員のMさんに送ってもらいました。鉄道はとてもゆっくりで駅まで15分以上かけていきます。 それから駅で父と落ち合い、家に帰ってきました。今日もとても平和な1日でした。
何も自分を苦しめるものはないはずだ。だったら1日を十分楽しもうではないか。父印

私は仕事は長期療養のため休職中で、実家で療養していた。発病の年、5月末に重度の妄想状態で統合失調症と診断されて即入院となった。2ヶ月で奇跡的に退院となり、8月から自宅療養しており、翌年の1月から父の課題の日記が始まっている。当時は図書館の返却ボランティアと、デイケア施設で高齢者の簡単なケアのボランティア、そして地域生活支援センターでの通所サービスを受けていた。

社会復帰は夢のまた夢だった。父は本当によく面倒を見てくれた。日記のコメントを見てもよくわかる。毎晩、父と日記を通して会話をしていた。

少しだけ今の状況を伝えると、妻と子どもが2人おり、仕事は普通の会社のサラリーマンをしており、妻は専業主婦で何不自由ない生活をしている。当時の私からしたら夢のまた夢である。私の回復に父は欠かせない重要な役割をしてくれた。父は読書家で、その中でも河合隼雄を心の師としていた。当時、私は河合隼雄を知らない。

今のような生活をしている私に周りの方々の支えは欠かせない。私自体は当時とそこまで変わっていない気もするのだが、人に上手く支えられるコツをつかんでいるのか、自分が力がなくても他人の力でここまでこれたような気がする。中沢新一、中沢先生のレンマ学のイメージ、縁起でつながって相即相入している真理は自分にとってはわかりやすいかもしれない。私自体は弱い、弱すぎる。でも周りの方々の多くの助けを借りながら生きる術を体得したので、生きていける。そんな重要なメソッドを教えてくれた最初の師は他でもない父だったのかもしれない。父の心の師が、後に私が自分で出会い心の師と思えた河合隼雄だったのは興味深い。20年近く前の自分にタイムスリップして、父の偉大さを再確認できた。今も健在な私の師、父を思い日記をおわる。


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