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妄想で補強希望イレブンを決めてみた~後編~

■いよいよ大詰め

完全なる妄想で組んでいる補強希望イレブンも最終盤。途中で変更を余儀なくされることも多かったが、現在組んでいるイレブンでは(執筆時点では)誰も更新・移籍のお知らせは出ていないのでまだまだ希望を持ってやれている。

ここまでGK、DF、MFとやってきて最後はラストピースであるFWを選んでいきたい。今年の戦いでは阪野・セルジへの依存度が高く、替えがきかない存在となっているが、もしもの時に備えて同等レベルの替えやバックアップを探さない訳にはいかない。

お金で何とかしがちなポジションでもあるものの、山雅はそこで失敗してそれが尾を引いている部分もあるので的確な補強で2人の負担を減らしたい。

■補強希望イレブン<その2>

<ST>

三平和司(大分トリニータ→フリー)

2トップの1角であるセカンドトップ、セカンドストライカー、シャドーストライカーなど様々な呼ばれ方がされるセルジのポジションは、その名の通り最前線のCFの動きに合わせて適切にポジションを取り、得点をあげることが求められるが、山雅のこのポジションでは献身的な守備やフリーマンとして高いゲームメイク力も比重としては高い。

現在の柴田山雅ではセルジ(30)、アルヴァロ(27)、アウグスト(28)、高木彰(23)、山田真夏斗(19)あたりが候補になってくる。だが、バックアップとして機能してるかを考えると来季は楽観視できない。特にそこそこの金額が動いてると予想されるアウグストやレンタルの高木彰は我慢して使う予定がないのであれば放出(返却)するのがお互いのためのように思う。

理想をいうと若手〜中堅で、お金もそれほどかからず、外国人枠も使わず、セルジと競える即戦力級の補強が出来れば......というところだがハードルが高いのは明らか。

そこでベテランの年齢に差し掛かるが、チームの目指す(?)「常にポジティブにプレーする」を体現しており、あまり山雅にいないタイプのキャラをもつ三平和司を狙いたい。

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決してスター選手というわけではないが、山雅サポで印象に残っている人も多いはず。お祭り男という呼ばれる一方、本人は無自覚でも相手を逆撫でするような発言も少なくないので、"サイコパス"と言われることもあり、好き嫌い分かれる強烈なキャラをしている。しかし、クラブ愛と自サポからの愛され度が高いのも確か。味方にすれば心強いタイプのように感じる。

そしてキャラクターばかり注目されがちだが、そのプレーは非常にクレバー。元々ストライカーとして活躍していたが、サイドアタッカー、チャンスメーカーとプロキャリアの中で徐々にスタイルを変化させ、その経験からあらゆる立ち回りにも対応可能。セルジほどのド派手なプレーはないが、賢いオフザボールの動きで2トップの一角として高いレベルで違いを生み出してくれるはず。

ちなみに今季の得点は18試合(先発10試合)で3得点、J2でも2度の2桁得点を記録しているので得点力もそれなりにある。ただいま大分を契約満了になっており、フリー状態。J2のチームからの需要は高そう。

<CF>
ファンマデルカド(アビスパ福岡)

少し攻めた補強希望になるが、J1昇格を決めたアビスパ福岡のファンマは個人的に狙い目だと思っている。

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その前にまずは山雅のCF事情から。
FWは全試合出場を果たした阪野(30)、ジャエル(32)、ハンヨンテ(24)、榎本(20)。そして、レンタルで大然(23)、ペレイラ(29)、小松蓮(22)。頭数は多いがペレイラ、大然はJ2でプレーさせるには難しく、ジャエルも残留は微妙。ハン、榎本が先発として十分に絡めていないことを考えても(小松蓮の去就に関わらず)来季スタート時点で阪野と張れるかそれ以上のレベルを補強しなければ阪野が出ずっぱりという状況は変わらないのが濃厚になってくる。

ただ先発で出場するとなると、攻撃性能だけではなく、守備での献身性やJリーグ経験は必要になってくるのはネック(海外から連れてきてもいいがリスクは高い)。候補には都倉や指宿、ドウグラスヴィエイラ、皆川など上げようと思えば多くあがるが、ここではファンマを置いた。

現在、アビスパ福岡はファンマ以外にもセランテス、グローリ、サロモンソン、ドウグラスら5人の外国人がいるが、J1残留に向けて他の外国人との入れ替えは考えられる(先程セランテスの満了は発表された)。残留には点取り屋のFWを取ってくるのが手っ取り早い方法になってくるが、昇格組が国内で2桁を期待できるFWを確保するのは難しく、海外から連れてくるのがベター(山雅も同様だった)。その場合ファンマと2人も外国人CFを保有するのか?は微妙なところになってくる。

守備も献身的にこなすファンマだが、今季の成績は8ゴール3アシスト。長崎でJ1を戦った際も6ゴールのみなので、実績を考えるとJ1残留にはかなり物足りない。さらにここ最近は山形から移籍してきた山岸も出場機会を増やしていてどちらが優先されるかは微妙なライン。ベンチに置かれて出場機会を失うよりは移籍を選ぶ傾向にあるため、J2個人残留する可能性はそれなりにある。このレベルの選手が市場に出ると争奪戦になりかねないが、「いい話があれば出したい」という状況に福岡がなっていればレンタルで折半するような形をとれたら理想である。

J1では物足りないと話したが……J2では2度の昇格経験を持ち、高木監督、長谷部監督という前線からの守備も重視するタイプの監督のもとでプレーしていて守備も献身的。重戦車と言われるパワーを駆使してマークに付かれながらも上手くボールを収めてくれることに定評がある。188㎝という身長も攻守でありがたい。セルジと合うかは未知な部分ではあるがプレースタイルはシンプルで、ジャエルと組ませるよりはなんたらかんたら……。カードを貰うことも多いのが欠点なので、あくまでハンら若手も組み込みながら……うまく使っていきたい。

■補強希望イレブンまとめ

以上が補強希望イレブン。

後編 (3)

できるだけ現実的な路線で考えたが……かなり楽観的で妄想の入ったものとなっているのは否めない。このシリーズの最初に話したが、個人的に異論はどんどん聞いてみたい笑

■妄想をして気付かされる現実

と、ここまでで楽しい感じの記事で終わる予定だったがやってみて改めて気づくこともある。

まずは(当然といえば当然だが)既存選手を抜かれると今オフでの穴埋めはほぼ不可能である点。杉本や阪野、塚川らだけではなく、出番のない高木利や服部も個人昇格(=J2最上位クラス)を経験しているが、今の山雅に立ち返るとJ2で個人昇格できる力を持った選手がわざわざリスクを冒して山雅に来るメリットも、そのコネもあまりに少ない。

特別意識はしていなかったのだが、自分で組んだイレブンを振り返っても、現在J2に所属している選手は町田で出番のない廣末とチームが昇格したファンマのみになった。

つまり、これまではJ2の有力選手をかき集めつつ、チームを補強してきた山雅だが、今のチーム力を維持しつつ、1年スパンで昇格を狙っていくには「J1で燻ってる選手」「満了になった選手」をいかにうまく拾えるか?という立ち位置に変化してきているのかもしれない。少なくとも他のJ1チーム、さらにはJ2上位チームと競合して勝てる望みは多くないように思う。

そうなると上手く競合を避けながら合う選手を見極め、拾い上げるフロントの目利き力の見せどころにもなってくるだろう。とりあえず編成を組むにあたって、まずはどういう取捨選択をするのか?(言い方が悪くて申し訳ないが……)はここ数日で見えてきそう。

先程書いたように高木利や服部はJ2では実績があり、それは満了となった中美も同様である。しかし、入れ替えはしないといけないので非常に難しいオフになっているのは間違いない。

去年までの反省や経験を踏まえて昇格を目指すのにふさわしい編成になるのか、動向に注目しつつ、温かい目も持ちながら見守っていきたいと思う。

END

<Sports bull、Goal.com、サッカーキング、サッカーダイジェストより>

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